グロージャン「角田裕毅は来季アルファタウリのリーダー」ミックのシート喪失については「ハースの決断は正しいと思えない」｜F1

2020年までF1でレギュラードライバーを務めたロマン・グロージャンが、来季のドライバーラインナップについて、自身の見解を示している。本人が公式『YouTube』で語った。

グロージャンはミック・シューマッハ、ニキータ・マゼピンのルーキー2人に押し出される形になり、2020年限りでハースのシートを喪失した。その後マゼピンは2022年開幕前、ロシアがウクライナ侵攻を行ったことの影響により契約解除。そしてミックは2022年に2度の入賞をマークするも契約更新とはならず、同年限りでハースから去ることになっている。

グロージャンとしてはミックの離脱について「ハースは正しい決断をしたと思えないね」と、古巣の判断が間違っていたのではないかとの見解を示した。

「もし自分がハースの人間だったら、その選択はしなかっただろう。ミックは実際に頑張っていたし、良い内容でシーズンを締めくくった。彼を交代させるのは気の毒だったよ」

「でもニコ（ヒュルケンベルグ）のようなベテランをハースが求めていたという事情もわかるんだ。ニコはハードワークができるドライバーだからね。2007年にはF3時代チームメイトだったし、GP2でも僕はニコと戦った」

「ニコはきっちり結果を残せるドライバーだ。彼がハースで何ができるのか、見てみよう。ただ、繰り返すけど僕だったらミックを切るような選択はしなかったよ」

一方でグロージャンはアルファタウリの状況についても言及し「2023年はユウキ（角田裕毅）がリーダーになるだろう」と述べた。

「ニック（デ・フリース）がようやくF1のシートを獲得した。彼はフォーミュラEチャンピオンであり、F2でも頂点に立ったドライバーだ。F1昇格の道は紆余曲折あったしスムーズではなかった。それでも彼がトップカテゴリーに相応のドライバーであることは確かだ。とても素晴らしい才能を持っているからね」

「ただ、アルファタウリのリーダーはユウキだと思う。彼はF1での経験があるし、チームを引っ張る立場だと自覚しているはずだ」

「ニックはまずF1に慣れることを優先し、多くのことを探っていく必用があるだろう。それからユウキとニック、2人でうまく回していけるようになるといいだろうね」

レッドブルの重鎮ヘルムート・マルコ博士は「豊富な経験を持つデ・フリースがリーダーになるだろう」とメディアの前で口にしていた。だがグロージャンはF1で2シーズン走った角田のほうがリーダー的役割を担うと見ている模様だ。

2009年にF1デビューを果たし、2020年には第15戦バーレーンGPでガードレールを突き破る事故に遭い、炎に包まれながらも九死に一生を得たグロージャン。F1の舞台で戦い続けることの重圧や大変さを知るからこそ、若手や後輩の苦境に思うところがあるのかもしれない。

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