2023年のF1第4戦、アゼルバイジャンGPの予選を終え、アルファタウリの角田裕毅が金曜日のセッションを振り返った。
現地バクーは高速特性が強い一方で、ターン3ではニック・デ・フリースやピエール・ガスリーがウォールにヒットするなど、各ドライバーはブレーキに苦労する状況が散見された。フリー走行では角田もこのターン3でウォールにタイヤを当て、右リアがパンクしたことから、他のドライバーに比べて周回数が少なめとなってしまう。
土曜日にはスプリントシュートアウト＆スプリントレースがあることから、フリー走行が1度のみの60分しかない状態で今回はすぐさま金曜日の予選を迎えることになった。
アルファタウリは今季、大苦戦を余儀なくされている状況ながら、角田裕毅は予選Q1を10番手で突破。Q2ではラストアタックで7番手タイムをマークし、今季初となるQ3進出を達成。
Q3で角田はランス・ストロール、オスカー・ピアストリを上回って8番手タイムをマークし、8番グリッドを獲得。アゼルバイジャンGPで角田は、デビューイヤーから3年連続の予選8番手となった。
角田は予選終了後「まず、チームのみんなが素晴らしい仕事をしてくれた」と語り、スタッフの尽力を労った。アルファタウリ公式メディアがその言葉を伝えている。
「僕らの弱点はストレートスピード。競争力を高めるため、ビスター（イギリスのファクトリー）の誰もがアップグレードを効果的にするよう一生懸命取り組んできた」
「自分としてもこの結果には満足しているし、とても見通しが明るい。FP1で好調だったニックの予選がクラッシュで終わってしまったことは残念です。だけど彼が無事でよかった。予選を振り返ってみて、クルマのパフォーマンスを最大限に発揮できたことを嬉しく思うし、今年初の予選8番手に安堵しています」
「これは正しい方向への第一歩であり、今週末はポイントを獲得できる可能性が高いので、スプリントレースと日曜日のレースでポイントを手にできるよう頑張りたい。さらに多くのパフォーマンスを引き出せるよう、引き続き取り組んでいくつもりです」
今回、アルファタウリは新アップグレードを導入した。だがスプリントの新フォーマットもあり、セットを煮詰める時間が少ないという状況に。チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは「ユウキから貴重なフィードバックがあって、チームはしっかり状況をつかむことができた。Q3に到達するため、素晴らしい仕事をした」と角田を称賛している。
「スプリントレースが新フォーマットとなったこともあり、より金曜日は公式セッションがエキサイティングになった」
「バクーのトラックはアクション満載であることが特徴で、そんな中でも期待に応えてくれた。我々はいくつかの新しい空力コンポーネントを導入したが、Q3に勝ち進むことはとても難しいように思えた」
「まずは金曜日前半のフリープラクティスで可能な限り競争力を高めるため、多大な努力を払った。ユウキとニック、両方のドライバーがソフトとミディアム、それぞれのタイヤでセットを実行した」
「ユウキは最初のセットで壁に接触し、リムが損傷したためにタイヤがパンクしてしまった。でも幸運なことに、赤旗（※ピエール・ガスリーのエンジンから出火した）が出たことで、修理の時間が発生した。それでもユウキはFPで後手に回ってしまった」
「一方でニックはFPを通して積み上げていき、とても良いクリーンなラップ（FPでは6番手タイム）を見せた。これでマシンに競争力があり、予選でも良い結果を残せる可能性があるということを示せたのではないかと思う」
「でもニックはQ1の序盤、ターン3でタイヤをロックさせてしまい、ウォールに激突して予選終了となってしまった。赤旗が何度も出ており、タイヤの準備がとても難しい状況になってしまった。結果としてユウキのプランもかなり流動的にならざるを得なかった」
「ユウキから貴重なフィードバックがあって、チームはしっかり状況をつかむことができた。Q3に到達するため、素晴らしい仕事をした。新しいタイヤは残っていなかったけど、ユウキはユーズドタイヤで素晴らしいアタックラップをまとめ、日曜日の8番グリッドを獲得したんだ」
「そしてチームとして、まずは次のスプリントシュートアウトに焦点を移す。この新しいイベントでもマシンの競争力を示せるようにしたい」
AT04は開幕から3レースいずれも苦戦続き。最高速がライバル勢と比較しても劣っていたことから、高速特性の強いアゼルバイジャンでも劣勢になることが有力視されていた。
今回アップグレードを入れ、フリー走行ではデ・フリースが6番手タイムをマークし、予選では角田がQ3進出の8番手となった。アルファタウリは土曜日のスプリントシュートアウト、スプリントレースでも同様に存在感を示すことができるのか、要注目となりそうだ。
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チーム・ドライバー
日程・番組表
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | バーレーンGP | 3月3日（金） ～4日（土） | 3月5日（日） |
| 第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日（金） ～18日（土） | 3月19日（日） |
| 第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日（金） ～ 4月1日（土） | 4月2日（日） |
| 第4戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日（金） ～ 29日（土） | 4月30日（日） |
| 第5戦 | マイアミGP | 5月5日（金） ～ 6日（土） | 5月7日（日） |
| 第6戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日（金） ～ 20日（土） | 5月21日（日） |
| 第7戦 | モナコGP | 5月26日（金） ～ 27日（土） | 5月28日（日） |
| 第8戦 | スペインGP | 6月2日（金） ～ 3日（土） | 6月4日（日） |
| 第9戦 | カナダGP | 6月16日（金） ～ 17日（土） | 6月18日（日） |
| 第10戦 | オーストリアGP | 6月30日（金） ～ 7月1日（土） | 7月2日（日） |
| 第11戦 | イギリスGP | 7月7日（金） ～ 8日（土） | 7月9日（日） |
| 第12戦 | ハンガリーGP | 7月21日（金） ～ 22日（土） | 7月23日（日） |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月28日（金） ～ 29日（土） | 7月30日（日） |
| 第14戦 | オランダGP | 8月25日（金） ～ 26日（土） | 8月27日（日） |
| 第15戦 | イタリアGP | 9月1日（金） ～ 2日（土） | 9月3日（日） |
| 第16戦 | シンガポールGP | 9月15日（金） ～ 16日（土） | 9月17日（日） |
| 第17戦 | 日本GP | 9月22日（金） ～ 23日（土） | 9月24日（日） |
| 第18戦 | カタールGP | 10月6日（金） ～ 7日（土） | 10月8日（日） |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月20日（金） ～ 21日（土） | 10月22日（日） |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10月27日（金） ～ 28日（土） | 10月29日（日） |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月3日（金） ～ 4日（土） | 11月5日（日） |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月16日（木） ～ 17日（金） | 11月18日（土） |
| 第23戦 | アブダビGP | 11月24日（金） ～ 25日（土） | 11月26日（日） |