「オコンと長く競った…素晴らしいドライビング」アルファタウリ幹部、5秒ペナルティでP9→12位も角田裕毅のレース内容を称賛｜F1

2023年のF1第8戦スペインGP決勝の結果を受け、アルファタウリのチーム幹部が5秒ペナルティで12位降格となった角田裕毅に労いの言葉を贈っている。

決勝では15番グリッドからスタートした角田。1周目で一気に12番手までポジションを上げると、そこからトラック上でライバル勢を次々に抜いていき、一時は7番手を争う位置まで順位を押し上げた。

ペースの速いセルジオ・ペレスやフェルナンド・アロンソに抜かれてしまった角田だったが、終盤にはP9を争う位置に。だが59／66周目のターン1で、アウトから仕掛けてきたチョウ・グァンユをコース外に押し出したとして、角田には5秒のタイムペナルティが科せられた。結局角田は9番手でゴールしたが、5秒加算で12位降格となっている。

アルファタウリのマシンパフォーマンス責任者、ギヨーム・ドゥゾトゥ氏は「ユウキは素晴らしいドライビングだった」と失意の日本人ドライバーに賛辞の内容で言及している。

「サーキットから数キロ離れたところに雨雲があったし、ウェットになるのではないかと注視していた。だがそれは起こらず、スリックで2ストップするという作戦をシミュレーションに近い状況で遂行できた」

「ユウキは決勝レースにおいて、オコンと長い時間競りながら戦況を進めた。これは我々が持っているレースペースが、明らかに良いということを示した力強いもの。素晴らしいドライビングだった」

「残念ながらターン1でチョウに対してのディフェンスで、十分なスペースがなかったとして5秒のタイムペナルティを受けた。最終的に12番手で終わったことは残念としか言いようがない」

「ニック（デ・フリース）は好調なスタートだったが、オープニングラップでいくつかポジションを失ってしまった。第1スティントと第2スティントではほとんどトレイン状態だったこともあり、かなり苦しい展開だった。それでもミディアムの第3スティントでは良いペースで走れたし、（オスカー）ピアストリに迫る14位でレースを終えた」

Red Bull Content Pool

「今週末は大きなチャンスを逃してしまった形にはなったが、ポイントに手の届くパッケージがあると示すことができた」

「予選では中団勢でも戦える位置にいた。我々はさまざまな条件下で自分たちのクルマについて、多くのことを学んでパフォーマンスをアップさせていきたい。今回はマシン開発の面でも、貴重なデータを多く手にできた」

モナコGPではアップデートの効果が、低速のトラック特性からなかなか不明瞭だった。だがスペインGPで見せたレースペースの良さは、AT04がある程度力を付けてきている裏付けと言えるのかもしれない。

次戦は中1週でカナダGPを迎える。果たしてモントリオールで、アルファタウリは今季3度目のポイントを手にできるのだろうか。

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