岩佐歩夢、オーストリアのレース2で2位表彰台！16番グリッドからレース開始も、展開を味方につけて大幅ジャンプアップ｜FIA F2

F2第8ラウンド、オーストリアのレース2（フィーチャーレース）が2日行われた。

現地シュピールベルクは晴れ、路面はドライコンディションに。予選ではトラックリミット違反でタイム取り消しになり、16番グリッドスタートとなった岩佐歩夢は、第1スティントに硬めのコンパウンドのタイヤを選択。ブラックアウト後から混乱に巻き込まれることなく、一気に11番手まで順位を上げ、オープニングラップを終えた。

岩佐はその後、デニス・ハウガーらが前方で競っているスキを突き、一気に2台を抜いて9番手まで順位を上げている。

ポイント争いで上位のフレデリック・ヴェスティとテオ・プルシェールがトップ争いをする中、最初に柔らかいコンパウンドのタイヤを選んだドライバーは、10／40周目には早くもピットインを敢行していく。

岩佐は11／40周目に入るタイミングで、タイヤ未交換の状態ながら3番手までポジションを上げた。

レース中盤時点で、トップはエンツォ・フィッティパルディ。2番手リチャード・フェシュフォー、3番手岩佐、4番手アーサー・ルクレール、5番手ロマン・スタニェク、6番手オリヴァー・ベアマンと続き、7番手をタイヤ交換済みの中ではトップとなるヴェスティが走行する。

27／40周目あたりから、第1スティントのロングラン組がピットインを始める。28周目に岩佐はピットに入り、スーパーソフトにタイヤをチェンジした。するとその次の周にルクレールの右リアタイヤがターン4で外れ、これでセクター2黄旗からバーチャルセーフティーカー、そしてセーフティーカー導入となった。

SC中にほぼ全車がタイヤ変更を終えた状態となり、トップはヴェスティ。2番手ドゥーハン、3番手プルシェール、4番手ビクター・マルタンス、5番手リチャード・フェシュフォーと続き、岩佐は6番手となった。ライバル勢はソフト、岩佐はフレッシュなスーパーソフトを履いていることもあり、ここからの追い上げに期待が懸かる。

そして32／40周でセーフティーカーエンドとなり、33周目から残り8周のレースとなる。岩佐はマルタンス、プルシェールを抜いて34周目には4番手まで押し上げた。

すると35周目の途中にクッシュ・マイニがマシンストップとなり、レースはバーチャルセーフティーカーとなる。36周目からグリーンフラッグとなり、各マシンが一気にスピードを上げた。

トップのヴェスティからドゥーハン、フェシュフォー、岩佐と4番手までがトレイン状態となり、レースは終盤へ。岩佐は37周目にファステストラップをマークし、前方との差を縮める。38周目のターン5でドゥーハンを抜き、岩佐は表彰台圏内まで上がってきた。

39周目にはポイントリーダーのヴェスティもパスし、岩佐はP2まで浮上。あとは0.6秒前のフェシュフォーだけとなった。

ファイナルラップで岩佐はフェシュフォーに迫るも、ターン4～6にかけての駆け引きで明確に前へと出ることができず。結局フェシュフォーがトップでチェッカーを受けた。2位には0.415秒差で岩佐。16番グリッドからのスタートながら、P14を上げて2位までジャンプアップ。さらにはポイントで競うヴェスティ、プルシェールよりも前でフィニッシュという、岩佐にとっては会心のレースとなった。3位ヴェスティも表彰台に上がった。

4位ドゥーハン、5位オリヴァー・ベアマン、6位フィッティパルディ、7位プルシェール、8位ジャック・クロフォード、9位マルタンス、10位ジェハン・ダルバラまでがポイントを手にした。

今季のF2総合でトップはヴェスティ（125点）、2位プルシェール（105点）と続き、2位18ポイント＋FLの1ポイントを加えた岩佐は3位（101点）となっている。

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