リカルド「恐れる必要はない」アルファタウリでの意気込みを語る…チーム力向上にも意欲「遅い位置で戦い続けるつもりはない」｜F1

アルファタウリに加わったダニエル・リカルドが、今季ここからの戦いに照準を定めた。

11日にアルファタウリはニック・デ・フリースとの契約を解除し、リカルドがハンガリーGPよりシートに収まることを公表した。2012年～2013年、前身トロロッソ時代に所属経験のある34歳リカルドにとっては、10年ぶりの古巣帰還となった。

リカルドは『F1』公式のインタビューで、「とても興奮している。ここから全力で取り組むつもりだけど、自分にとって間違いなく大きな挑戦だ」と語っている。

「ただ、アルファタウリのクルマ（AT04）は限界があることを承知している。数日前に運転したレッドブルのマシン（RB19）ほどグリップはないだろうからね。比較的バランスが取れていると感じられるようなら、ポテンシャルアップに向けて取り組みやすいと思う」

「もちろんパフォーマンス内容や結果を期待されているのはわかるけど、実際に乗るまでは明確化するのは難しいと思う。今、目指せる位置が8番手なのか、それとも14番手なのか、分かりかねるからね。ただ、サマーブレイクまではまだプレッシャーを感じず挑めると思う」

「でも、遅い位置で戦い続けるつもりはないよ。全力で取り組むつもりだし、現場から離れていた期間に学んだことをフィードバックしていきたい」

昨季限りでマクラーレンから契約解除となったリカルド。2023年はレッドブルのサードドライバーという立ち位置になったが、本人は古巣レッドブルグループへの帰還を決断したことも振り返った。

「レッドブルからの誘いを受けた時点で、あまり考える必要はなかったね」

「再びレッドブルファミリーになることができた。一度歩んだ道でもあるけど、自分にとっては誘いを受けて“イエス”と返答したことに何の疑問もなかった」

リカルドは「いつか走るシートがなくなる時が来るのかと心の片隅では思っていた。実は今年は休暇を取ることも考えていたんだけどね。」と発言。レギュラーシート喪失を覚悟する一方、今季1年間休養することも考えにあったという。

Red Bull Content Pool

レッドブルのサードドライバーとして開発やプロモーションに関わっていく中で、リカルドは再度シート奪取への意欲が増していったとのこと。

「仕事を重ねていくうちに、自分が再び自分であると感じ始めたんだ」

「レッドブルに戻って、久しぶりに帰ってきたことで、みんなから受けた歓迎は驚いたよ。良い意味で少し圧倒された」

「シミュレーションセッションを数回行ううちに、改めて自分のすべきことを感じていったんだ。そして本来あるべき姿のダニエルに戻っていった。再びレースに恋をして、出発する準備ができていったんだ」

「おそらくマイアミに行った頃だったかな。再び競争的な環境に身を置いたんだ。その頃からレースがしたいという熱意を取り戻し始めたんだと思う」

「その感情はそれからずっと消えることがなかった。シグナルが灯る中でレースがしたいと常に思っていた。メルボルンにいたときはまだ口から泡を吹いているような状況ではなかったんだけどね。それから乗りたくて乗りたくて、吐き出す泡がどんどん増えていったよ」

「そしてモナコGPの予選が強烈に印象的だった。とてもエキサイティングな予選だったから“ああ、この中でクルマに乗っていたら、どれだけ楽しいだろう”と本当に思っていたよ」

リカルドは「ここ数年はたくさんのことを経験した。自分に何が起こるかわからないような状況も続いたし、何も恐れることはない」と続け、アルファタウリでの再スタートに並々ならぬ意欲を示している。

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