「一番気持ちよく走れている」角田裕毅がアメリカGPで8位＋ファステスト…中野信治氏がドライバー視点で見た角田の最速ラップとは？｜WEDNESDAY F1 TIME

レーシングドライバーの中野信治氏が、今季第19戦アメリカGPで8位＋ファステストラップの1ポイントを獲得した角田裕毅について言及している。最速ラップのオンボード映像を見ながら「このレース中、一番気持ちよく走れているラップだと思う」とレーサーならではの見解を述べている。

アメリカGPで角田は11番グリッドからレーススタートとなり、ミディアム、ハード、ミディアムとつないで粘りの走りを続けた。すると10番手走行中の終盤にソフトタイヤへと履き替え、56／56周目のファイナルラップではファステストをマークし、10番手でフィニッシュ。

レース後にルイス・ハミルトンとチャールズ・ルクレールのマシンが車両規定違反となり、2人は失格となった。これで角田は8位に繰り上がりとなり、オースティンで4点＋FLの1点となる、合計5ポイントを手にしている。

『DAZN』で解説を務める中野信治氏は、アメリカGPの生中継内では解説担当ではなかったが『WEDNESDAY F1 TIME #34』の番組内で角田のオンボード映像を見ながら「見事なファステストだった」と称賛を贈っている。

DAZN

番組MCのサッシャ氏が「諦めないでずっと走っていたからこそ、こういうチャンスが来た。（フェルナンド）アロンソを抜いて10位まで上がった。何が起きるかわからないということを想定して走り続けた」と発言。角田が見せた粘りの走りがあって、ポイント獲得のチャンスが舞い込んできたと口にした。

中野氏は「ギリギリのところで（ポイントを）取れなかったりしたこととか、今年多いじゃないですか。とにかくマシンのポテンシャルを引き出すという走りをやり続けていると、こういったチャンスが必ず巡ってくるという」と返答している。

サッシャ「最後は後ろのアルボンと間が空いていたので、ファステストラップを狙った」

中野「50数周厳しいレースを戦ってきて、最後の最後にタンクが空に近い状況で、軽い状況でソフトのニュータイヤを履いて。乗っているほうもね、本人緊張感はあると思うんですが、気持ちいいと思うんですよ。攻められますし。（最終周の走りは）すごく落ち着いてまとめていますよね」

Getty Images

中野「そういった意味では、サーキットに慣れた状況で、路面にはラバーが乗って一番良い状況の中で走れているんで。自信も持ちながら走れていると思うんです。このドライビングを見ていて、気持ちよく走っているなと思いますね。おそらくスタートしてから、このレース中、一番気持ちよく走れているのがこのラップだと思う」

サッシャ「ちょっとでもミスがあったらファステストを取れないわけですから、そういったプレッシャーの中でも大きなミスをせずに回っているというのは、当たり前のようにやっていますけど、大したものですね」

サッシャ「（オンボード映像を）見ていてもミスらしいミスは全くありません。そして（チェッカーのコントロールラインを）通って“10位＋ファステストラップ”と（無線で）聞いて、ここで小さくガッツポーズと（※チェッカー後、オンボードカメラ上ではコクピット内で角田が右手でガッツポーズを握る様子が映し出されていた）」

中野「安定感がある走りでしたね。リスクを負うこともなく、見事なファステストでしたね」

アメリカGPでは今季最高位8位というポジションでフィニッシュし、ファステストの1点も加えて、角田は5ポイントを手にした。

DAZN

中野氏は角田に対して「いい流れになってほしいですね」と述べ、今季ここから終盤4レースのさらなる躍進に期待している。

「本当に流れなんで、これって。裕毅自身はずっといいレースを続けてきているんで。あとは（いい）タイミングでミスなく乗れるかどうか。そういうタイミングがありそうなときが（今季は）あったと思うんですけど、そこでチームの戦略ミスがあったりとかがあったんで」

「今回やったことはすべてうまくいった。こういうこともやっぱりあるわけですから。これをきっかけに、流れをチームとともに自分のほうに手繰り寄せてほしいですね」

今季、ここからメキシコ、ブラジル、ラスベガス、アブダビと4戦を残すのみとなった。角田にとっても、オースティンでの良い流れを最後まで継続させ、コンストラクターズ最下位を脱して、3年目のシーズンを終えられるのか、引き続きその戦いぶりに注目となる。

関連記事

DAZNについて

DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信！今すぐ下の記事をチェックしよう。

●  【番組表】直近の注目コンテンツは？
●  【お得】DAZNの料金・割引プランは？