2023年のF1最終戦、第23戦アブダビGP決勝が現地時間26日行われた。
ヤス・マリーナ・サーキットは日没直前のセッション時刻となり、各車はフォーメーションラップへと出ていった。各ドライバーのほとんど、17名がミディアムを第1スティントに選択。13番グリッドのランス・ストロール、16番手カルロス・サインツ、18番手バルテリ・ボッタスの3名がハードを装着した。
レースがブラックアウトとなり、ポールスタートのマックス・フェルスタッペンがトップでターン1へと飛び込んでいく。6番グリッドの角田裕毅はフェルナンド・アロンソに抜かれて7番手となったが、ターン6の飛び込みで6番手を奪い返した。前方ではフェルスタッペンとチャールズ・ルクレールがやり合うが、フェルスタッペンがトップでオープニングラップを終えている。
ここからレースはしばらくトレイン状態が続き、3/58周からDRS使用可能となる。角田は前にジョージ・ラッセル、後ろにアロンソという立ち位置ながらレースペースは悪くなく、ラッセルの1秒以内で周回を続けていった。
11周目のターン9で、ラッセルはオスカー・ピアストリを抜いて4番手に浮上。角田の前はこれでピアストリとなった。
14/58周目にピアストリがピットに入り、角田は前がクリーンエアになったこともあってペースを上げる。
フェルスタッペンは17周目にタイヤ交換を行い、ハードにつないでいる。18周目にルクレールがピットに入り、まだピットに入っていない角田が19周目より、初めてF1でのラップリーダーとなった。
ミディアムスタートのクルマでロングランをしているのが角田のみ。ハードからハードにつないだドライバーもいるため、ライバル勢が軒並み2ストップ作戦確定となる中、アルファタウリ&角田は1ストップ作戦で勝負をかける。
23/58周目に角田はピットイン。ハードの第2スティントにつなぎ、角田は12番手でトラック上に戻った。その後、すぐさまボッタスを抜いて11番手に順位を上げている。
ほぼ一通りタイヤ交換を行った24/58周目時点で、トップはフェルスタッペン。5秒後方に2番手ルクレール、そこから2秒差で3番手ラッセルとなった。
角田はハードを履いてから1分29秒台のラップを安定して刻んでいき、前のハミルトンを追っていく。
32/58周目から、徐々に2度目のピットストップへ入るドライバーが出てくる。角田は第2スティントでもロングランしているため、一時は3番手を走行。だが後方から迫る第3スティント勢、ルクレールやラッセルに38~39周目にかけて抜かれる。角田は42周のターン6でノリスにもかわされ、6番手となった。
トップのフェルスタッペンは中盤からクルーズ状態でペースをコントロールし、44/58周目に2度目のピットインを行う。
上位勢のほとんどが第3スティントに入った49周目時点で、フェルスタッペン、ルクレール、ラッセル、ペレス、ノリス、ピアストリと続き、7番手に1ストップ作戦の角田となった。角田は残り10周で7番手となり、後方のアロンソとは5秒差。アロンソは1ラップあたり角田より1秒ほど速く、最後までP7を守れるかどうかが最大の焦点となった。
そして残り3ラップの56/58周目、角田とアロンソの差はDRS圏内の1秒以内に入ってくる。それでも角田はロングスティントのハードながら、自己ベストを叩き出し、懸命の抵抗を続けていく。だが57周目のターン9でアロンソにパスされ、P8となってしまった。
残り2周となり、今度は後方からハミルトンが迫って1秒以内に差が詰まる。ファイナルラップのターン9ではハミルトンが先にターンインしていったが、7度の王者がコーナリング中にスナップして修正。ここで角田が抜き返し、P8を死守した。
結局フェルスタッペンが17.9秒差で今季19度目のトップチェッカーを受けた。年間最多勝記録を19に更新するとともに、通算勝利数54勝はセバスチャン・ベッテルを抜いて歴代単独3位となった。
終盤に2番手ルクレールはペレスを先に行かせ、意図的にポジションを下げる。ペレスは5秒加算ペナルティがあるため先行させ、コンストラクターズ争いをしているラッセルよりもペレスを先にフィニッシュさせる作戦に出た。
だがこの狙いは奏功せず。結局ルクレールは2位フィニッシュとなったものの、3位表彰台はラッセル。5秒加算のペレスが4位となった。コンストラクターズ順位は総合2位がメルセデス(409点)、3位がフェラーリ(406点)となっている。
5位ノリス、6位ピアストリ、7位アロンソと続き、8位にワンストップで粘り続けた角田裕毅となった。
9位ハミルトン、10位ストロールまでが入賞となっている。
今季6度目の入賞で4ポイントを加えた角田だったが、アルファタウリはウィリアムズに3ポイント及ばず、コンストラクターズ8位でシーズンを終えている。
なお、同レースでは角田が世界中のF1ファンによる投票で決まる、ドライバー・オブ・ザ・デイのトップに選出されている。ミディアム、ハードのワンストップで粘り続け、全車完走の中でのP8死守に、多くのモータースポーツファンから票を集めた模様だ。
第23戦アブダビGP・決勝結果
1/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
2/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
3/ジョージ・ラッセル/メルセデス
4/セルジオ・ペレス/レッドブル
5/ランド・ノリス/マクラーレン
6/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
7/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
8/角田裕毅/アルファタウリ
9/ルイス・ハミルトン/メルセデス
10/ランス・ストロール/アストンマーティン
11/ダニエル・リカルド/アルファタウリ
12/エステバン・オコン/アルピーヌ
13/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
14/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
15/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
16/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
17/チョウ・グァンユ/アルファロメオ
18/カルロス・サインツ/フェラーリ
19/バルテリ・ボッタス/アルファロメオ
20/ケビン・マグヌッセン/ハース
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チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 3月3日(金) ~4日(土) | 3月5日(日) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月17日(金) ~18日(土) | 3月19日(日) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月31日(金) ~ 4月1日(土) | 4月2日(日) |
第4戦 | アゼルバイジャンGP | 4月28日(金) ~ 29日(土) | 4月30日(日) |
第5戦 | マイアミGP | 5月5日(金) ~ 6日(土) | 5月7日(日) |
第6戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月19日(金) ~ 20日(土) | 5月21日(日) |
第7戦 | モナコGP | 5月26日(金) ~ 27日(土) | 5月28日(日) |
第8戦 | スペインGP | 6月2日(金) ~ 3日(土) | 6月4日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月16日(金) ~ 17日(土) | 6月18日(日) |
第10戦 | オーストリアGP | 6月30日(金) ~ 7月1日(土) | 7月2日(日) |
第11戦 | イギリスGP | 7月7日(金) ~ 8日(土) | 7月9日(日) |
第12戦 | ハンガリーGP | 7月21日(金) ~ 22日(土) | 7月23日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月28日(金) ~ 29日(土) | 7月30日(日) |
第14戦 | オランダGP | 8月25日(金) ~ 26日(土) | 8月27日(日) |
第15戦 | イタリアGP | 9月1日(金) ~ 2日(土) | 9月3日(日) |
第16戦 | シンガポールGP | 9月15日(金) ~ 16日(土) | 9月17日(日) |
第17戦 | 日本GP | 9月22日(金) ~ 23日(土) | 9月24日(日) |
第18戦 | カタールGP | 10月6日(金) ~ 7日(土) | 10月8日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月20日(金) ~ 21日(土) | 10月22日(日) |
第20戦 | メキシコシティGP | 10月27日(金) ~ 28日(土) | 10月29日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月3日(金) ~ 4日(土) | 11月5日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月16日(木) ~ 17日(金) | 11月18日(土) |
第23戦 | アブダビGP | 11月24日(金) ~ 25日(土) | 11月26日(日) |