F1元王者バトン氏「ユウキは条件を満たしている」ペレス更迭の場合、角田裕毅がレッドブル昇格に相応と後押し｜F1

ホンダをよく知る元F1王者、ジェンソン・バトン氏は角田裕毅がレッドブル昇格に向けて準備は整っていると見解を示した。

今季のF1は24戦中23戦を消化し、最終レースのアブダビGPを迎えている。すでにマックス・フェルスタッペンが4年連続のワールドチャンピオンを決めた一方、ドライバーズランキング8位のセルジオ・ペレスは僚友フェルスタッペンとの差（429－152）が顕著となっている。

今季中盤戦以降、ペレスは予選でもQ3に進めないケースが散見され、ポイントの取りこぼしが多い状況に。来季の契約を残しているにもかかわらず、メキシコ人ドライバーは今季限りで契約解除になるのではないかと見る向きも。

その後釜としてはレッドブルグループのVCARBで戦い続けている角田裕毅、リアム・ローソンの名前が浮上している。

この話題についてバトン氏は『Sky Sports』に対して「個人的にはもうユウキがその条件を満たしていると思う」と語った。

「レッドブルの幹部はユウキに新しいチームメイトをぶつけ続けているが、ことごとく彼はそれを跳ね除けている」

Getty Images

バトン氏は「今のユウキは、昨季とも全く違うよ。以前ほど激昂するようなこともなくなったし、コンスタントに結果は示しているからね」と発言。F1での4年目を戦っている角田の成長ぶりを称賛した。

「彼はそのポジション（レッドブル）にピッタリだと思う。もし私だったらマックスとコンビを組んでレッドブルに乗りたいかどうかと言われたら、わからないけどね」

「何しろあそこで求められることは最も過酷だから。それでもユウキがそれを受け止めて戦うつもりなら、それは素晴らしいことだよ」

一方でまだフルシーズンを戦っていないローソンが代案として有力なのではとのウワサもある。それについてバトン氏は「ローソンは私が見る限り、まだ実戦で成長を示す必要があると思うよ。VCARBでコンスタントに結果を出すこと。まずすべきことはそれじゃないかな」と、ローソンよりも角田を推している。

バトン氏と言えば、ホンダ在籍時代2006年のハンガリーGPでF1初優勝を果たし、ホンダ第3期に勝利をもたらしたことでも知られる。

2008年限りで第3期ホンダはF1撤退となったものの、その後継チームであるブラウンGPにバトン氏は残留。F1初年度のブラウンGPは圧倒的な力を示し、バトン氏は同年のワールドチャンピオンに輝いた。

また、現在F1で角田が付けているカーナンバー22は、現行のナンバー制度が始まった2014年以降、バトン氏が選んで付けていた数字でもある。

角田F1デビュー決定直後の2020年12月18日、日本人ドライバーが22番を選んだと知ったバトン氏は「きっと22番は幸運をもたらしてくれるよ！裕毅さん、頑張ってください！（アルファベットでYuki San Ganbatte Kudasai）」とSNSを通じてエールを贈った。これに対し角田も「サンキュー、ジェンソン。ありがとうございます」と返していた。

親日家でも知られるバトン氏は、もしレッドブルがペレスを更迭する場合、その後継者は角田が相応だと見ているようだ。アブダビGP終了後には何らかの動きがある可能性が高いだけに、引き続きその動向は要注目となる。

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