2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンはどのようなシーズンになるのだろうか。
第10戦:カナダGP概要
近日公開予定
コースの成り立ち
Getty Images
ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットが完成したのは1978年。モントリオールを流れるセント・ローレンス川の中洲に、当時はサーキット・イル・ノートルダムの名前で建設された。中洲はノートルダム島という人工島で、1976年のモントリオールオリンピックでは、ボート競技の会場にもなった場所であり、五輪後は水と緑に囲まれた市民が集う公園となっていた。
F1初開催もサーキット完成と同じく1978年。それ以来、40年以上に渡って、カナダGPの舞台として様々な名勝負が生まれてきた。
1982年には、その年のベルギーGP予選で事故死したカナダの国民的英雄、ジル・ヴィルヌーヴの功績を称えて、サーキット名にその名前を冠することとなった。
このサーキットでは、印象的な初優勝を挙げたドライバーが多く、1995年にはジャン・アレジがキャリア唯一の勝利をマークしている。その他にも1年目から速さを見せつけた2007年のルイス・ハミルトンや、マシンが大破する大クラッシュの翌年(2008年)にポーランド人としてF1初優勝を果たしたロバート・クビサ、完走13台という波乱のレースを制した2014年のダニエル・リカルドなど、様々なストーリーが紡がれてきた。
市街地からのアクセスも良く、例年多くのF1ファンが駆け付けるジル・ヴィルヌーヴ・サーキット。しかし、新型コロナウイルスの影響で2020年から2年連続で開催がキャンセルとなり、2022年は3年ぶりのF1開催となった。そして2023年、2024年、2025年と4シーズン連続での実施となる。
レース開催日程・DAZN配信予定
F1 第10戦 カナダGP / サーキット・ジル・ヴィルヌーヴ
日時(日本時間) | 配信内容 | 解説・実況 |
---|---|---|
6月13日(金) | フリー走行1回目 | |
6月13日(金) | フリー走行2回目 | |
6月14日(土) | フリー走行3回目 | |
6月14日(土) | 予選 | |
6月15日(日) | 決勝 |
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サーキットのレイアウト(ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット)
DAZN|Getty Images
4つの長いストレートを、ヘアピンとシケインで繋いだようなレイアウトとなっており、ストップ・アンド・ゴーの特性がやや強い。急減速と急加速を繰り返すため、ブレーキ性能とパワーが求められるトラックでもある。1周は4,361mと平均的だが、平均速度は時速200km近くに達し、最高速は時速350kmにもなる。
ストレートが長いため、スリップストリームを使った追い抜きは比較的容易となり、最終コーナーのシケインでは今年も多くの追い抜きが見られるだろう。しかし、このシケインは要注意だ。外側には「チャンピオンズ・ウォール」と呼ばれるコンクリートウォールがあり、コース幅ギリギリを攻めるとあえなく壁の餌食となってしまう。これまでミハエル・シューマッハやナイジェル・マンセル、ジャック・ヴィルヌーブといった歴代のワールドチャンピオンがその壁にぶつかってきたことから、その名が付いている。
2023年カナダGPの結果
Red Bull Content Pool
2023年のF1第9戦、カナダGP決勝は2023年6月18日行われた。
日曜日の現地モントリオールは前日の雨とは異なり、晴天のドライコンディションとなった。
決勝では20人中16人がミディアムを第1スティントに選んだ。12~14番グリッドのセルジオ・ペレス、ケビン・マグヌッセン、バルテリ・ボッタスはハードをチョイス。15番グリッドのピエール・ガスリーはソフトを選んでいる。
レースがブラックアウトとなり、マックス・フェルスタッペンがトップでターン1へと入っていく。3番グリッドのルイス・ハミルトンが2番手に上がり、以下フェルナンド・アロンソ、ジョージ・ラッセルという順番でオープニングラップを終えた。
19番グリッドからレース開始の角田裕毅は1周目の終わりに早くもピットに入り、ハードタイヤの第2スティントに切り替えている。
7/20周目、ローガン・サージェントがマシントラブルによりターン6過ぎでストップ。レースは一時的にバーチャルセーフティーカーとなるものの、すぐさまグリーンフラッグとなった。
レースはフェルスタッペンがトップを快走し、11/70周目には2番手ハミルトンとの差を3.5秒まで広げる。
11周目からガスリーやニコ・ヒュルケンベルグ、ランス・ストロールなどもピットに入り、ハードタイヤに切り替えた。すると12周目の途中にラッセルがウォールにヒットし、ここでレースはセーフティーカーとなる。ここでタイヤ未交換組は一気にピットへと入ってきた。
角田はクリーンエアでここまで良いレースペースを示していたものの、セーフティーカー導入のタイミングがあまり特にならず。この時点で13番手となっている。
セーフティーカーエンディングとなり、17/70周目よりローリングスタートでレース再開。ここからは大きな混乱なく、18周目のホームストレートに各車戻ってきた。
22周目には3番手アロンソが前のハミルトンを抜いて2番手に浮上。約3秒前のフェルスタッペンを追う展開となる。
13番手の角田は、11番手ケビン・マグヌッセン、12番手アレクサンダー・アルボンと続くトレインに付き合う形になっていた。29周目にアルボンがマグヌッセンを抜き、ここから角田は前のマグヌッセンを追いかける。
角田は35周目に入るタイミングでハードからハードにつないで第3スティントに入るも、このピットインで6秒ほどストップに時間がかかってしまった。
スタートからミディアムで粘っていたフェラーリ勢も40周手前でピットへ入り、ハードにつないだ。上位3台も3番手ハミルトン、2番手アロンソ、トップのフェルスタッペンという順番で、セオリー通りにタイヤ交換を実施。これで各車は最後まで走り切る流れとなる。
49/70周目のターン13で角田はヒュルケンベルグを抜き、15番手に浮上している。ここからは4.4秒前方のガスリーを追う。
一度ウォールに接触し、SCを誘発したラッセルは入賞圏内で戦っていたものの、55周目にブレーキの問題でリタイアを余儀なくされた。
トップはフェルスタッペンがクルーズ状態で先導し、残り10周で8秒後方に2番手アロンソ、そこからさらに1.8秒差でハミルトンが3番手という並びに。結局フェルスタッペンとアロンソは後方との差を意識しつつ、ペースコントロールした走りに徹し、そのままフィニッシュチェッカーを受けた。
フェルスタッペンは2023年の6勝目をマークし、通算F1勝利記録を41に伸ばした。故アイルトン・セナに並ぶ歴代5位タイ(当時)に浮上した。なお、オランダ人ドライバーはPPのうえに全周回トップだったが、ファステストラップは逸したために2戦連続のグランドスラムとはならなかった。
2位アロンソ、3位ハミルトンと続き、表彰台の顔ぶれはワールドチャンピオン経験者が並んだ。4位ルクレール、5位サインツと続き、6位ペレスがファステストラップの1ポイントも加えた。
1度のタイヤ交換で粘りのロングランを見せたアレクサンダー・アルボンが殊勲の7位入賞となった。8位エステバン・オコン、9位ストロール、10位ボッタスまでがポイントを手にしている。
角田は2度のタイヤ交換で堅実な走りを見せたが、2度目のピットインでのタイムロスが響き、14番手でフィニッシュ。ウィリアムズのアルボンが6ポイントを加えたため、アルファタウリは同年のコンストラクターズランキングで最下位に転落する結果となった。
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直近のDAZN番組表(F1)チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |