経歴
母国アルゼンチンで頭角を現し、若くして欧州へ
フランコ・コラピントは2003年5月27日、アルゼンチンのブエノスアイレス生まれ。地元のプロフットボールチーム、ボカ・ジュニオルスの熱心なサポーターとして育った。10歳の時にカートキャリアをスタートさせ、アルゼンチン国内で評価を高めていく。2017年にヨーロッパへと拠点を移すまでは、主に母国アルゼンチンで競技していたという。
ブエノスアイレス2018ユース夏季オリンピック競技大会、デモンストレーションスポーツ(公開競技)として行われたカート競技部門で、コラピントは優勝を果たす。
この年にF4スペイン選手権に出場し、シングルシーターでのキャリアを本格スタートさせた。翌年にはユーロフォーミュラ・オープンやフォーミュラ・ルノーにスポット参戦しつつも、2019シーズンのスペインF4では21戦中11勝をマークし、圧倒的なポイント差で総合優勝を果たしている。
2020年にはトヨタレーシングシリーズにも参戦し、ここでは1勝をマークして総合3位に。このコンペティションで優勝したのは、金沢生まれのブラジル人イゴール・フラガ。コラピントは2位のリアム・ローソンに続く成績だった。
若くしてル・マン24時間レースにも参戦
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続く2021年は当時17歳ながら、アジアン・ル・マン・シリーズ、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズに参戦。そしてル・マン24時間レースにも出場している。このサルト・サーキットでの大一番ではLMP2クラスの26号車として、コラピントはニック・デ・フリース、ロマン・ルシノフとチームで挑み、クラス7位(総合12位)という成績だった。
2022年はF3に参戦し初年度は2勝するも総合9位。F3での2年目となる2023年は110ポイントを稼いで、前年と同様に2勝ながら総合4位となり、F2昇格の切符を手にする。この年、F3でコラピントを上回ったのはガブリエウ・ボルトレート、ザック・オサリバン、ポール・アーロンだった。この2023年の1月より、コラピントはウィリアムズ・ドライバー・アカデミーの一員となっている。
コラピントは2023年のF2最終ラウンド・アブダビで、MPモータースポーツよりF2デビューを果たす。このレースではスプリントレース19位、フィーチャーレースはリタイアという結果だった。
2024年はF2で急上昇…F1に第16戦から参戦決定
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続く2024年もコラピントはMPモータースポーツよりF2に参戦。序盤はなかなか表彰台に手の届かない状況が続くも、ラウンド4のレース1でF2初優勝を経験。それからF2での優勝歴はないものの、表彰台争いの常連となり、ファステストラップもラウンド10までの20レースで3度獲得するなど、一発の速さという点でも存在感を示す。
2024年F2ラウンド10ベルギー終了時点で、コラピントは96ポイントを手にして、総合6位に付けていた。
すると2024年8月27日、ウィリアムズはローガン・サージェントが第16戦イタリアGPを前に、レギュラードライバーでなくなることを明らかにした。その後任としてウィリアムズ・ドライバー・アカデミーのコラピントが選ばれた。
なお、F1におけるアルゼンチン人ドライバーの参戦は、2001年にプロストからエントリーしたガストン・マッツァカーネ以来23年ぶりのこと。ウィリアムズのアルゼンチン人ドライバーとなると、1980年~1982年に籍を置いた、キャリア12度の優勝歴を誇るカルロス・ロイテマン以来となる。
2021年にル・マンでチームを組んだデ・フリースから2年遅れ(2022年のイタリアGPでスポット参戦)で、同じくイタリアGPでコラピントはF1初出走を果たすことになった。
まずは壊さないこと…その上で速さを示すことができるのか
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21歳のコラピントにとっては、まずはF1で慣れることが最上位のプライオリティとなるが、同時にマシンを“壊さない”というチーム事情を配慮した走行も求められる。彼のモータースポーツキャリアを通して一貫していることとして、限界を見極める能力と抜群のマシンコントロールスキルを有し、クラッシュやリタイアがほとんどないことが特徴と言える。実際、F2でもコラピントはリタイアに直結するような衝突をほとんど経験していないという。F2における唯一のクラッシュは、ウォールに囲まれたサウジアラビアで壁に軽く当たり、リアサスペンションが壊れたケースだった。
一方でアルゼンチンメディア『C5N』によると、コラピントは母国アルゼンチンの国有石油企業であるヤシミエントス・ペトロリフェロス・フィスカレス(YPF)社のサポートを受けており、このバックアップがF1昇格の決め手になったとも伝えられている。同チームはチームコストが圧迫されていたこともあり、この新スポンサーは渡りに船という状態とも言えるのかもしれない。だが、コラピントにとってはサポート企業の存在は別にしても、自らの力をF1で示さなくてはいけない状況にある。
ウィリアムズは2025年、アレクサンダー・アルボン&カルロス・サインツ体制で挑むことが決定済み。つまり、コラピントは現状ウィリアムズで奮闘したとしても、来季のシートが約束されているわけではない。
そんな中でも、コラピントはFW46でどこまで存在感を示すことができるのか。2024年終盤9レースのみのスポット参戦ながら、2025年から先の明るい未来をつかみ取るためにも、コラピントにとってはF1初年度&途中参戦ながら、真価の試される9戦となる。
プロフィール
フランコ・コラピント
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2003年5月27日生まれ|アルゼンチン国籍|ウィリアムズ(2024)
通算成績(2024年第16戦レース前時点)
- 出走/0回
- 優勝/0回
- PP/0回
- FL/0回
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日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | バーレーンGP | 2月29日(木) ~3月1日(金) | 3月2日(土) |
第2戦 | サウジアラビアGP | 3月7日(木) ~8日(金) | 3月9日(土) |
第3戦 | オーストラリアGP | 3月22日(金) ~ 3月23日(土) | 3月24日(日) |
第4戦 | 日本GP | 4月5日(金) ~ 6日(土) | 4月7日(日) |
第5戦 | 中国GP | 4月19日(金) ~ 20日(土) | 4月21日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月3日(金) ~ 4日(土) | 5月5日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月17日(金) ~ 18日(土) | 5月19日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月24日(金) ~ 25日(土) | 5月26日(日) |
第9戦 | カナダGP | 6月7日(金) ~ 8日(土) | 6月9日(日) |
第10戦 | スペインGP | 6月21日(金) ~ 22日(土) | 6月23日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月28日(金) ~ 29日(土) | 6月30日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月5日(金) ~ 6日(土) | 7月7日(日) |
第13戦 | ハンガリーGP | 7月19日(金) ~ 20日(土) | 7月21日(日) |
第14戦 | ベルギーGP | 7月26日(金) ~ 27日(土) | 7月28日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月23日(金) ~ 24日(土) | 8月25日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 8月30日(金) ~ 31日(土) | 9月1日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月13日(金) ~ 14日(土) | 9月15日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 9月20日(金) ~ 21日(土) | 9月22日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月18日(金) ~ 19日(土) | 10月20日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月25日(金) ~ 26日(土) | 10月27日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月1日(金) ~ 2日(土) | 11月3日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月21日(木) ~ 22日(金) | 11月23日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月29日(金) ~ 30日(土) | 12月1日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月6日(金) ~ 7日(土) | 12月8日(日) |