3月20日にセ・パ両リーグの一斉開催を予定していたプロ野球だが、世界的に蔓延している新型コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされている。日本野球機構(NPB)は今後の日程について、4月下旬から5月初旬にかけて判断するとしている。これを受けて各球団はチーム練習を中断し、選手個人で自主練習を行い、開幕の日に向けて調整を続けている。
今回DAZN NEWSでは、2019年ドラフトを振り返る。第2回はオリックスに入団した13選手を、経歴やプレースタイルと共に紹介する。
2019年ドラフト総評
即戦力補強から若手育成へ
2004年ドラフトの金子千尋投手(現・金子 弌大/北海道日本ハムファイターズ)や2011年の安達了一内野手、2013年の吉田一将投手など社会人野球出身の選手を指名してきたオリックス。パ・リーグ最下位からの巻き返しを図るため、今回も即戦力の補強が予想された。
しかし蓋を開けてみると、育成指名を含めて13人中8人が高校生となるなど、これまでの戦略とは大きく方向転換した印象が強い。2016年にドラフト4位で入団した山本由伸投手が、2019シーズンでは最優秀防御率のタイトルを獲得するなど高校を卒業して大きく成長した実績がある。多くの若手から第二の山本が誕生することを期待したい。
投手中心の指名となったが、野手でも高校通算40本塁打を放った紅林弘太郎内野手、年代別の侍ジャパンでクリーンナップを務めてきた勝俣翔貴内野手など、将来の中軸を担う選手たちの獲得に成功している。
選択選手一覧
指名順 / 名前 | ポジション | 所属 |
---|---|---|
× 石川昂弥 | 内野手 | 東邦高 |
× 河野竜生 | 投手 | JFE西日本 |
1位 宮城大弥 | 投手 | 興南高 |
2位 紅林弘太郎 | 内野手 | 駿河総合高 |
3位 村西良太 | 投手 | 近畿大 |
4位 前佑囲斗 | 投手 | 津田学園高 |
5位 勝俣翔貴 | 内野手 | 国際武道大 |
育1位 佐藤一磨 | 投手 | 横浜隼人高 |
育2位 谷岡楓太 | 投手 | 武田高 |
育3位 中田惟斗 | 投手 | 大阪桐蔭高 |
育4位 平野大和 | 外野手 | 日章学園高 |
育5位 鶴見凌也 | 捕手 | 常盤大高 |
育6位 大下誠一郎 | 内野手 | 白鴎大 |
育7位 佐藤優悟 | 外野手 | 仙台大 |
育8位 松山真之 | 投手 | 富山GRNサンダーバーズ |
選択選手紹介
1位指名・宮城大弥(みやぎ・ひろや)
興南高では1年からベンチ入りし、1年夏、2年夏には甲子園に出場。3年生では沖縄県大会決勝で敗れたが、2019年に行われたWBSC U-18ワールドカップに出場し3試合を投げて防御率1.04の好成績を残し、打者としても8打数3安打を記録した二刀流。
ストレートは最速149km/hで、球威で押すタイプの本格派左腕で、スライダーとチェンジアップ、カーブを織り交ぜて三振の山を築いてきた琉球のドクターK。U15代表から世界大会に出場経験するなど将来性豊かな投手。
ポジション | 投手 | 背番号 | 13 |
生年月日 | 2001年8月25日 | 出身地 | 沖縄県 |
身長 | 171 cm | 体重 | 83 kg |
投打 | 左投げ/左打ち | 経歴 | 興南高─オリックス |
2位指名・紅林弘太郎(くればやし・こうたろう)
駿河総合高では1年生の春からベンチ入りを果たし、夏には遊撃手のレギュラーに定着。しかし高校3年間では静岡大会の準優勝が最高成績で、甲子園の出場はない。高校通算40本塁打を放った長打力に加え、広角に打ち分けられる打撃技術も持ち合わせる。守備でもクラブ捌きに定評があり、そつなくこなす。将来の主力として期待の大型内野手。
ポジション | 内野手 | 背番号 | 24 |
生年月日 | 2002年2月7日 | 出身地 | 静岡県 |
身長 | 186 cm | 体重 | 82 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 駿河総合高─オリックス |
3位指名・村西良太(むらにし・りょうた)
津名高時代は1年秋からベンチ入りを果たしたが、甲子園の出場経験はなし。近畿大に進学後は、1年時秋から救援でリーグ戦に出場。3年時秋には救援のエースとして10試合に登板し、3季ぶりの優勝に大きく貢献した。4年時春には先発として自己最多の4勝を挙げている。サイドスローながらに最速148km/hをマーク。スライダー、カーブ、スプリットと変化球も多彩で1年目からの活躍に期待がかかる。
ポジション | 投手 | 背番号 | 22 |
生年月日 | 1997年6月6日 | 出身地 | 兵庫県 |
身長 | 174 cm | 体重 | 76 kg |
投打 | 右投げ/左打ち | 経歴 | 津名高─近畿大─オリックス |
4位指名・前佑囲斗(まえ・ゆいと)
津田学園時代は、3年生で春夏連続して甲子園に出場。春の選抜では龍谷大平安高戦で9回までノーヒットに抑える力投を見せた(延長11回に2失点し敗戦)。夏の甲子園では、静岡高校戦で11奪三振1失点とねじ伏せるも、2回戦の履正社戦では3回9安打6失点と打ち込まれた。WBSC U-18ワールドカップの日本代表メンバー。最速152km/hのストレートが最大の武器で、スライダーとカーブも使いこなす。将来は先発ローテーションの一角をになっていきたい存在。
ポジション | 投手 | 背番号 | 43 |
生年月日 | 2001年8月13日 | 出身地 | 三重県 |
身長 | 182 cm | 体重 | 88 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 津田学園高(甲)─オリックス |
5位指名・勝俣翔貴(かつまた・しょうき)
東海大学菅生高の3年春には選抜で甲子園に出場。投手兼野手の二刀流として注目を集めた。WBSC U-18ワールドカップには日本代表として出場し、8試合で打率.545、1本塁打、12打点の成績を残し、首位打者と打点王の2冠を獲得した。プロ志望届を提出したが、2位までに指名されなければ大学進学を固めていたことで、指名漏れとなり大学へと進学する。
国際武道大では1年時からレギュラーに定着し、2年時には首位打者を獲得。4年春にはリーグ通算100安打を達成した。U18時代は4番、U22時代は3番を担うなど日本代表のクリーンナップを務めてきた逸材で、将来的な主軸の候補だ。なお、神奈川県足柄下郡箱根町出身として初のプロ野球選手。
ポジション | 内野手 | 背番号 | 0 |
生年月日 | 1997年7月20日 | 出身地 | 神奈川県 |
身長 | 178 cm | 体重 | 84 kg |
投打 | 右投げ/左打ち | 経歴 | 東海大菅生高─国際武道大─オリックス |
育成1位指名・佐藤一磨(さとう・かずま)
横浜隼人高時代に甲子園出場はない。189㎝と恵まれた体格を活かした角度のあるストレートが武器で、最速は146km/h。そのほかにスライダー、カーブ、チェンジアップを投げ分ける。
ポジション | 投手 | 背番号 | 001 |
生年月日 | 2001年4月16日 | 出身地 | 神奈川県 |
身長 | 189 cm | 体重 | 89 kg |
投打 | 左投げ/左打ち | 経歴 | 横浜隼人高─オリックス |
育成2位指名・谷岡楓太(たにおか・ふうた)
進学校である武田高では甲子園の出場はない。ストレートは最速は152km/hで、ナックルカーブが武器。球威で押す本格派投手。
ポジション | 投手 | 背番号 | 002 |
生年月日 | 2001年8月29日 | 出身地 | 広島県 |
身長 | 176 cm | 体重 | 82 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 武田高─オリックス |
育成3位指名・中田惟斗(なかた・ゆいと)
大阪桐蔭高では、1年秋から控え投手としてベンチ入り。2年生の秋に新チームとなってからはエースとなるが、右肩関節唇痛を発症する。3年生で復活を遂げたが甲子園出場はない。181㎝の身長から投げ下ろす角度のあるストレートが持ち味で、最速は146km/h。スライダー、カーブ、チェンジアップ、スプリットを投げる。
ポジション | 投手 | 背番号 | 003 |
生年月日 | 2001年9月13日 | 出身地 | 和歌山県 |
身長 | 181 cm | 体重 | 90 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 大阪桐蔭高─オリックス |
育成4位指名・平野大和(ひらの・やまと)
日章学園では1年生からベンチ入りを果たし、3年生の春に選抜で甲子園に出場した。俊足、巧打、好守と3拍子が揃った中堅手。特に50メートル5秒8の脚は魅力で身体能力が非常に高い。
ポジション | 外野手 | 背番号 | 004 |
生年月日 | 2001年8月7日 | 出身地 | 宮崎県 |
身長 | 177 cm | 体重 | 82 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 日章学園高─オリックス |
育成5位指名・鶴見凌也(つるみ・りょうや)
常磐大高では、1年生から正捕手のレギュラーを掴むが甲子園の出場経験はない。二塁到達タイム1.8秒の強肩がストロングポイントで、高校時代は140km/hのストレートを投げる投手としても活躍した。将来の正捕手候補。
ポジション | 捕手 | 背番号 | 005 |
生年月日 | 2001年11月22日 | 出身地 | 茨城県 |
身長 | 174 cm | 体重 | 75 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 常磐大高─オリックス |
育成6位指名・大下誠一郎 (おおした・せいいちろう)
白鴎大足利高では1年生から左翼兼投手としてプレー。2年生の春に選抜で甲子園に出場している。白鴎大では1年時の春から3番打者を務めた。フルスイングを持ち味とする右の強打者でリーダーシップにも定評がある。
ポジション | 内野手 | 背番号 | 006 |
生年月日 | 1997年11月3日 | 出身地 | 福岡県 |
身長 | 171 cm | 体重 | 89 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 白鴎大足利高─白鴎大─オリックス |
育成7位指名・佐藤優悟(さとう・ゆうご)
柴田高では捕手として1年生からベンチ入りするが、甲子園の出場はない。仙台大に進学後、外野手に転向し、4年時春にレギュラーとして打率.342、本塁打1、打点11の活躍でベストナインを受賞した。逆方向にも長打を放てるパンチ力が持ち味。
ポジション | 外野手 | 背番号 | 007 |
生年月日 | 1997年4月2日 | 出身地 | 宮城県 |
身長 | 182 cm | 体重 | 90 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 柴田高─仙台大─オリックス |
育成8位指名・松山真之(まつやま・まさゆき)
都立四商高時代に甲子園出場はない。卒業後にルートインBCリーグに所属する富山GRNサンダーバーズに入団。主に救援として活躍し、通算23試合(救援20)で0勝2敗1S、投球回24.2回、防御率4.74の記録を残した。最速146km/hのストレートは伸びがあり、鋭く落ちるスライダーやフォークも投げる。
ポジション | 投手 | 背番号 | 008 |
生年月日 | 2000年8月18日 | 出身地 | 東京都 |
身長 | 174 cm | 体重 | 76 kg |
投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 第四商業高─富山GRNサンダーバーズ─オリックス |
2020プロ野球日程一覧
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?