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【最強は誰?】WARで見る新助っ人外国人ランキング|投手編|プロ野球

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【最強は誰?】WARで見る新助っ人外国人ランキング|投手編|プロ野球(C)Getty Images
【プロ野球 ランキング】2022年に来日する新助っ人外国人選手をWARでランク付けして紹介する。
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WAR(Wins Above Replacement)はセイバーメトリクスの指標の1つで、メジャー最低レベルの選手と比較して、どれだけ多くの勝利に貢献したかを表す数値だ。

野手は打撃に加えて守備も加味されるため、投手よりも高い数値になる傾向があったり、投手の中でもその仕事量の関係で、先発と救援では数値に大きな差が出てきたりと問題点はあるものの、例えば野手はいくら打撃成績が良くても守備がダメだと数値は低くなるので、選手をトータルで評価するのに有益な数字として、MLBでは契約時の判断材料など色々な場面で用いられている。

ちなみに、昨季ア・リーグのMVPに輝いた大谷翔平(エンゼルス)は野手で5.1、投手で3.0(いずれもFanGraphsの数値)をたたき出しており、合算した8.1はMLB全選手の中でトップの数字だった。

今回は来日する外国人選手をFanGraphsが算出した通算WARでランク付けし、そのトップ5に名を連ねた選手を紹介していく。少々乱暴だが、ここに名前のある選手が、今年来日する大物助っ人5選という見方だ。それでは投手編、行ってみよう!

5位 アンドリュー・スアレス(ヤクルト)

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【通算WAR0.7|左投げ左打ち|MLB歴3年】

オフに韓国のサムスン・ライオンズへ移籍したアルバート・スアレスと入れ替わりで、同じく韓国のLGツインズから加入した第2のスアレス。近年はMLBの選手が韓国プロ野球(KBO)でキャリアを立て直してアメリカに復帰するケースが増え、スアレスもその一人だったが、太平洋ではなく日本海を渡る道を選んだ。

そんなスアレスは3回のドラフト指名を経てプロ入りした変わり種。2011年の1度目はトロント・ブルージェイズからの指名を蹴って大学に進学し、14年はワシントン・ナショナルズに指名されるも大学に戻ることを選択して契約せず、3度目となった15年に2巡目(全体61位)指名でサンフランシスコ・ジャイアンツに入団した。

1年ごとにマイナーの階級を上げていったスアレスは、18年にメジャーデビュー。この年はいきなり先発ローテーションに定着し、29先発でチーム2位タイの7勝(13敗)を挙げた。しかしその後はなかなか登板機会に恵まれず、19年からは2年続けて勝ち星ゼロ。昨年はKBOに活躍の場を求めた。

そのKBOは頭に「超」が付くほど打高投低のリーグとして知られているが、ここでスアレスは10勝2敗・防御率2.18と底力を見せ、KBOのオールスターにも選出される活躍で、チームのプレーオフ進出に大きく貢献した。

サウスポーのスアレスの一番の武器はスライダー。特に右打者の内角に食い込むボールは効果的で、昨季は126三振のうち、85個を右打者から奪った。また、高いリリースポイントから投げ込んでくるためストレートの球威も十分で、昨年は115.1回を投げて被本塁打はわずか4本。得点圏にランナーを背負った状況では1本も打たれなかった。

同じアジアのリーグで実績を残したスアレスは、一段階レベルの高いNPBでどこまで通用するのか。ヤクルトにおけるKBOからの輸入組で成功例と言えば、来日から2年連続で最多勝に輝いたセス・グライシンガー(2年目は巨人でプレー)を思い出すが、その先人のように白星を重ねる姿を期待したい。

4位 ジョン・ガント(日本ハム)

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【通算WAR3.0|右投げ右打ち|MLB歴6年】

昨季の21先発と110.0イニングは、いずれも今季来日した投手の中でトップの数字。年齢も開幕の時点で29歳と、まだまだ働き盛りの大リーガーがやって来たという印象だ。

ガントは高校生だった2011年にドラフト21巡目、全体では642位という下位でニューヨーク・メッツに指名されてプロ入り。マイナーリーグで先発投手として結果を残すと、15年夏にトレードの駒としてメジャーリーガー2人との交換でアトランタ・ブレーブスに移籍した。

翌年、メジャーデビューを果たし、6月17日の古巣メッツ戦で待望のメジャー初勝利をゲット。この当時は後に禁止される独特な2段モーションで投げており、その特異な投球フォームはTwitterでよくネタにされていた。17年からはセントルイス・カージナルスでプレーし、19年は勝ち運に恵まれ、すべてリリーフながら自身初となる2桁勝利(11勝1敗)を挙げるなど、MLBの舞台でインパクトを残した。

ガントの持ち球は微妙に変化するストレート系のボールと、チェンジアップがメイン。決め球のチェンジアップはフォークボールのような握りで投げるバルカンチェンジと呼ばれるもので、フォークと違い中指と薬指の間に挟んで投げる。

本来はゴロを打たせてアウトにする投球スタイルだが、要所要所でバルカンチェンジを武器に三振を奪えれば、他球団の打者にとっては厄介な存在になりそうだ。

DHを採用するパ・リーグ球団に所属し、そもそも投手ということでバッティングは気にしなくていい要素だが、ガントの打撃成績はメジャー6年間で57打数2安打、打率.035と散々たるもの。ただ、その2安打はいずれもホームランとあって、交流戦ではまぐれ当たりの一発が見られるかも?

3位 マット・アンドリース(巨人)

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【通算WAR3.9|右投げ右打ち|MLB歴7年】

メジャー7年間で5球団に所属したジャーニーマン。日本人選手との共闘も多く、2018~19年はアリゾナ・ダイヤモンドバックスで平野佳寿と、20年はロサンゼルス・エンゼルスで大谷翔平と、2球団に所属した昨季はボストン・レッドソックスで澤村拓一、シアトル・マリナーズで菊池雄星とチームメイトだった。

アンドリースは11年のドラフト3巡目(全体112位)指名でサンディエゴ・パドレスに入団。14年のトレードでタンパベイ・レイズに移籍し、15年にメジャーデビューを果たした。

キャリアの序盤は先発で起用されることが多く、16年にはオークランド・アスレチックスを相手にキャリア唯一の完封勝利を記録するなど、先発にロングリリーフに獅子奮迅の働きで8勝をマークした。その後はメジャーではリリーフとして投げる一方で、マイナーでは主に先発を任されており、シチュエーションを選ばずに起用できる点は大きな魅力だ。

ピッチングはストレートとチェンジアップの2球種がメイン。ストレートは球速こそ145キロ前後と飛びぬけて速いわけではないが、平均以上の回転数があるため、手元で伸びてくる。加えてチェンジアップの落差が大きいので、欲しい時に三振を奪えるのは心強い。

実際にメジャー通算で509イニングを投げ、474三振を奪っている。原辰徳監督は先発で起用する構想を明かしているが、様々なシチュエーションを経験しているアンドリースなら、どのシーンでも力になってくれそうだ。

2位 タイラー・チャトウッド(ソフトバンク)

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【通算WAR5.9|右投げ右打ち|MLB歴10年】

メジャー通算52勝は今季来日する外国人投手の中では最多。ちなみに昨季はトロント・ブルージェイズでシーズンをスタートしたが、7月末に自由契約となり、8月に入って同じくミネソタ・ツインズから自由契約となっていたシューメイカー(今季巨人に入団)と同じ日に、サンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。

チャトウッドは2008年のドラフト2巡目(全体74位)でロサンゼルス・エンゼルスに入団。マイナーの階段を順調に上り、21歳でメジャーデビューを果たした11年は、先発の一角として6勝を挙げた。

チャトウッドを語る上で欠かせないのが、あのコロラド・ロッキーズで好成績を収めたという点だ。ロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドはロッキー山脈の麓にあり、その標高は約1600m。高地ゆえに空気抵抗が少なく、ボールがよく飛ぶこの球場はMLB屈指の打者天国として知られ、逆を言えば投手にとっては難所中の難所で、ロッキーズはいまだサイ・ヤング賞投手を輩出しておらず、クアーズ・フィールドでのノーヒットノーランも、1996年に野茂英雄(当時ロサンゼルス・ドジャース)がただ一度達成したのみとなっている。

チャトウッドはデビューの翌年にトレードでロッキーズに加入。すると13年には20先発で8勝5敗・防御率3.15を記録し、14年のトミー・ジョン手術を経て復帰した16年には、27先発で12勝9敗・防御率3.87と自身唯一の2桁勝利をマークした。ロッキーズの先発投手でシーズン2度の防御率3点台を記録した投手は数える程しかおらず、彼の球歴の中で特に輝かしい功績と言える。

チャトウッドの投球は約8割がシンカー、カットボールの微妙に変化するボールで、ゴロを量産して抑えるタイプ。三振奪取能力はそれほど高くないが、ここぞの場面で決め球カーブは威力十分だ。

一方で制球が不安という分かりやすい欠点があり、18年には103.2回でなんと95四球を出してしまい、規定投球回に到達した選手たちを抑えてメジャーワーストという不名誉な記録も作ってしまった。

近年、ソフトバンクが獲得した大物投手として思い出されるのが、12年に来日したブラッド・ペニーと、20年にプレーしたマット・ムーア。メジャー通算119勝(当時)の実績を引っ提げて福岡にやってきたペニーは、一軍わずか1登板に終わり、内容も3.1回6失点と大大大失敗に終わった。

メジャーでオールスターにも出場したムーアは、怪我で活躍が限定的だったとは言え、巨人との日本シリーズ第3戦で7回ノーヒットの快投を見せてチームの日本一に貢献しており、ポジティブな印象を残した。果たして、チャトウッドはどちらに転ぶのだろうか。

1位 マット・シューメイカー(巨人)

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【通算WAR7.2|右投げ右打ち|MLB歴9年】

今季来日する外国人投手の中では屈指の大物で、メジャー9年間で通算46勝をマークした。

ただ、MLBでのキャリアは決して順風満帆なものではなく、高校、大学ではドラフトから声がかからず、2008年にドラフト外でロサンゼルス・エンゼルスに入団。6年間かけてマイナーを卒業し、その間は野球がオフシーズンの冬季を利用して代用教師を務めて生計を立てていた苦労人として知られている。

13年、26歳の時にメジャーデビューを果たしたシューメイカーは、翌14年に大ブレイク。5月中旬から先発ローテーションに加わると、打線の援護にも恵まれ連戦連勝。8月には月間最優秀投手と同最優秀新人選手をW受賞し、終わってみれば球団の新人最多勝記録を更新する16勝4敗・防御率3.04の好成績を収め、勝率.800はリーグトップの数字だった。オフにはMLB選抜として日米野球に参加し、来日も果たした。

その後2年間はローテーション投手として年間通じて活躍したが、16年の終盤に打球直撃で頭蓋骨骨折の大怪我を負って以降は度重なる怪我に見舞われる不運もあり、直近5年間は計14勝と不完全燃焼のシーズンが続いている。それでも昨季はメジャーとマイナー合わせて130.2イニングを投げるなど健康体を取り戻しており、自慢のヒゲをバッサリ切り落として日本での成功に息を巻く。

シューメイカーはストレートでグイグイ押すタイプではなく、打たせて取るピッチングが持ち味。昨季の巨人は12球団で最高の守備率(.991)を記録しており、投球スタイルとの相性は良さそうだ。

最大の決め球はスプリットで、この球は通算被打率.192と、メジャーの並み居る強打者たちにも効果を発揮している。また、16年に160イニングを投げて30四球しか与えなかったように制球力に優れ、当時のGMだったジェリー・ディポート(現シアトル・マリナーズGM)からは「彼ほど謙虚な人間は見たことがない」と人柄も絶賛されており、あらゆる面で日本向きかもしれない。

他にもデビューイヤーとなった2018年にいきなりセットアッパーとして60試合に登板し、アトランタ・ブレーブスのブルペンを支えたジェシー・ビドル(オリックス)や、最速167㎞の剛速球が話題となったタイロン・ゲレーロ(ロッテ)など、楽しみな投手が続々と来日。戦力として即効性のある外国人投手のピッチングを、開幕から追いかけよう。

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