新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開幕を延期しているプロ野球。2005年から続く交流戦が中止となるなど異例な状況のなか、日本野球機構(NPB)は6月開幕に向けて競技している。各球団はチーム練習の中断を余儀なくされ、選手個人で自主練習を行い、開幕の日に向けて調整を続けている。
今回DAZN NEWSでは、2019年シーズンのセ・リーグを振り返り、各賞の受賞者を紹介していく。
2019年セ・リーグ総評
巨人優勝に貢献した山口俊が投手3冠
2019年シーズンのセ・リーグは、原辰徳監督が復帰した読売ジャイアンツが5年ぶりにリーグ制覇を達成。MVPには巨人を牽引した坂本勇人内野手が選出され、143試合に出場し173安打、40本塁打、94打点、打率.312の成績で、本塁打と打点はキャリアハイとなった。新人賞には東京ヤクルトスワローズの2年目・村上宗隆内野手が選出。143試合に出場し、118安打、36本塁打、96打点、打率.231 の成績。特に本塁打はデビューシーズンの1本から大幅増加で、1953年に中西太(西鉄)が記録した36本塁打に並ぶ、高卒2年目以内の最多本塁打記録となった。
ベストナインには、優勝した巨人から坂本、山口俊投手、丸佳浩外野手の3名が選出され、チーム別では最多。リーグ2位の横浜DeNAベイスターズからはソト外野手が選ばれている。そのほかは、ビシエド内野手、高橋周平内野手が選ばれた中日ドラゴンズや、會澤翼捕手、鈴木誠也外野手が選ばれた広島東洋カープ、山田哲人内野手が選ばれたヤクルトなど下位チームから選出されている。
ゴールデングラブ賞は、西勇輝投手と梅野隆太郎捕手の阪神タイガースバッテリーが選出。三塁手では中日の高橋が初選出で、ベストナインとダブル受賞となった。二塁手の広島・菊池涼介内野手、外野手の丸は7年連続7度目の受賞。一方で遊撃手の坂本と外野手の鈴木は2年ぶりに栄冠を勝ち取っている。
各個人賞は、投手部門で山口が、勝率第一位投手賞、最多勝利投手賞、奪三振王の投手3冠を達成。最優秀防御率投手には中日の大野雄大が、防御率2.58で初受賞となった。セーブ王には、DeNAから山崎康晃が2年連続2度目。最優秀中継ぎには、中日のロドリゲスが44HP(ホールドポイント)で初受賞となった。打者部門ではDeNAのソトが本塁打王、打点王の2冠を達成。広島の鈴木も首位打者と、最高出塁率者賞の2冠を達成した。最多安打は中日の大島で174安打。最多盗塁は阪神のルーキー・近本光司外野手が36盗塁で受賞した。
連盟特別表彰では、5年ぶりにリーグ制覇に導いた原監督が最優秀監督賞を受賞。功労賞には、阿部慎之助捕手が選出。セ・リーグ一筋19年で、2017年には2000本安打を達成し、通算2132安打、406本塁打、さらに様々な個人賞を獲得してきたことが評価された。リーグ特別賞にはDeNAのロペス内野手と阪神の原口文仁捕手が選出。ロペスは一塁手として連続守備機会無失策(1516)を51年ぶりに更新し、1632無失策の新記録を樹立。原口は2018年オフに発覚した大腸がんを乗り越えて一軍復帰し、多くの人たちに勇気と希望を与えたことが評価された。さらに新人特別賞には阪神の近本が選ばれており、長嶋茂雄氏が持つリーグ新人安打記録である153安打を更新する159安打を達成。盗塁王も獲得するなど、最優秀新人賞に値する活躍を見せたことが評価された。
最優秀選手賞
名前 | 坂本勇人 | 所属 | 巨人 |
試合 | 143 | 安打 | 173 |
本塁打 | 40 | 打点 | 94 |
四球/死球 | 77/2 | 打率 | .312 |
長打率 | .575 | 出塁率 | .396 |
最優秀新人賞
名前 | 村上宗隆 | 所属 | ヤクルト |
試合 | 143 | 安打 | 118 |
本塁打 | 36 | 打点 | 96 |
四球/死球 | 74/5 | 打率 | .231 |
長打率 | .478 | 出塁率 | .332 |
ベストナイン
ポジション | 名前 | 所属 | 回数 |
---|---|---|---|
投手 | 山口俊 | 巨人 | 初受賞 |
捕手 | 會澤翼 | 広島 | 3年連続3度目 |
一塁手 | ビシエド | 中日 | 2年連続2度目 |
二塁手 | 山田哲人 | ヤクルト | 2年連続5度目 |
三塁手 | 高橋周平 | 中日 | 初受賞 |
遊撃手 | 坂本勇人 | 巨人 | 2年連続5度目 |
外野手 | 鈴木誠也 | 広島 | 4年連続4度目 |
外野手 | 丸佳浩 | 巨人 | 4年連続5度目 |
外野手 | ソト | DeNA | 2年連続2度目 |
ゴールデングラブ賞
ポジション | 名前 | 所属 | 回数 |
---|---|---|---|
投手 | 西勇輝 | 阪神 | 初受賞 |
捕手 | 梅野隆太郎 | 阪神 | 2年連続2度目 |
一塁手 | ロペス | DeNA | 4年連続5度目 |
二塁手 | 菊池涼介 | 広島 | 7年連続7度目 |
三塁手 | 高橋周平 | 中日 | 初受賞 |
遊撃手 | 坂本勇人 | 巨人 | 2年ぶり3度目 |
外野手 | 丸佳浩 | 巨人 | 7年連続7度目 |
外野手 | 鈴木誠也 | 広島 | 2年ぶり3度目 |
外野手 | 大島洋平 | 中日 | 2年連続7度目 |
投手表彰
タイトル | 名前 | 所属 | 成績 | 回数 |
---|---|---|---|---|
最優秀防御率 | 大野雄大 | 中日 | 防御率2.58 | 初受賞 |
勝率第一位 | 山口俊 | 巨人 | 勝率.789 | 初受賞 |
最多勝利 | 山口俊 | 巨人 | 15勝 | 初受賞 |
最多セーブ | 山﨑康晃 | DeNA | 30セーブ | 2年連続2度目 |
最優秀中継ぎ | ロドリゲス | 中日 | 44HP | 初受賞 |
最多奪三振 | 山口俊 | 巨人 | 188奪三振 | 初受賞 |
打者表彰
タイトル | 名前 | 所属 | 成績 | 回数 |
---|---|---|---|---|
首位打者 | 鈴木誠也 | 広島 | 打率.335 | 初受賞 |
最多安打 | 大島洋平 | 中日 | 174本 | 初受賞 |
最多本塁打 | ソト | DeNA | 43本 | 2年連続2度目 |
最多打点 | ソト | DeNA | 108打点 | 初受賞 |
最高出塁率 | 鈴木誠也 | 広島 | 出塁率.453 | 初受賞 |
最多盗塁 | 近本光司 | 阪神 | 36盗塁 | 初受賞 |
特別表彰
タイトル | 名前 | 所属 |
---|---|---|
最優秀監督賞 | 原辰徳 | 巨人 |
功労賞 | 阿部慎之助 | 巨人 |
リーグ特別賞 | ロペス | DeNA |
リーグ特別賞 | 原口文仁 | 阪神 |
新人特別賞 | 近本光司 | 阪神 |
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