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【コラム】巨人・戸郷翔征、精神面の変化で「幅が広がった」12日阪神戦先陣 | プロ野球

【コラム】巨人・戸郷翔征、精神面の変化で「幅が広がった」12日阪神戦先陣 | プロ野球球団提供
【プロ野球 コラム】今季5回目となる伝統の一戦が甲子園球場で行われる。報知新聞社・小島和之記者に読売ジャイアンツ(巨人)の注目選手を挙げてもらった。
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 巨人・戸郷翔征投手(22)が、次代のエースとしての階段を着実に上っている。プロ4年目の今季はただ1人開幕から先発ローテーションを守り、ここまで14試合に登板してリーグ2位の8勝3敗、防御率2.89と安定した投球を重ねて先発陣をけん引している。

今季の戸郷は安定感が際立っている。14登板で12度のクオリティースタート(6回以上自責3以下)はリーグ単独トップの数字だ。6月中から、夏場以降を見据えての基礎的な体力向上に励んできた効果が出ており、「いい力感で毎試合投げられているし、いいコンディションが整っている」。試合終盤でも直球が150キロを超えるなど、取り組みは結果につながっている。

精神面での変化も影響している。今季、試合中のベンチでは先発投手の横に桑田投手チーフコーチが座り、言葉をかけている様子が目立つ。関係者によるとその場では、仮に序盤に失点を喫してしまった場合でも「先発は6回3失点でいい」と、心に余裕を持たせるような言葉がかけられているという。

桑田コーチの言葉は、戸郷にとって大きな変化をもたらした。右腕は「ピッチングの幅が広がった。去年は1点取られたくないという気持ちで初回から入っていた。それくらい切羽詰まって、ずっとピンチの時くらいの気持ちでやっていたので。ここは出してもいい四球だとか、三振を狙いにいくところだなとか、考え方が増えました。いい余裕を持ちながら試合に入れているんじゃないかなと思います」と変化を実感。良い意味での心の余裕がマウンド上での落ち着きを生み、長いイニングを投げ切ることにつながっている。

修正力の高さも安定した投球を支える要因だ。前回登板となった5日のヤクルト戦(東京D)では、序盤から制球に苦しみ初回に先取点を献上。2回も得点圏に走者を背負うなど本来の状態ではなかった。だが、桑田コーチからの「(左)肩が開いている」という指摘を受けて試合中に修正。3回以降は1安打無失点に封じるなど6回を4安打1失点で投げ切った。「そこは修正がうまくできたので、初回の1点に抑えることができたんじゃないかなと思います」と、淡々と振り返る姿が印象的だった。

同戦では、侍ジャパンの栗山英樹監督(61)が視察に訪れていた。「今は1つ1つゲームをこなすだけですけど、いずれはそういうところを目指しながらやっている。そこに選ばれるように強気な投球をしていきたい」。若き右腕の成長の源は、飽くなき向上心でもある。

20年、21年と2年連続の9勝止まり。現時点では昨季と同様に前半戦での8勝目を挙げている。昨季は後半戦で失速して2ケタ勝利を逃したが、「目の前の1試合1試合を粘りながら、ゲームを作っていければ」と同じ失敗は繰り返さない覚悟を見せている。

阪神・青柳に並ぶリーグトップの9勝を目指して、次戦は12日の阪神戦(甲子園)に先発する。阪神戦は今季1試合に登板して勝ち負けはついていないが、8イニングを投げて無失点の防御率0.00。9連戦初戦となる敵地での登板へ向けて、「長いイニングを投げて、チームの勝ちにつながるピッチングができるように頑張ります」と気合いは十分だ。

首位ヤクルトとは13ゲーム差。劣勢を跳ね返すには、個々が役割を理解して目の前の試合で最善を尽くすしかない。「早く巻き返して、僕らのペースに持っていけたらと思う。先発陣はみんなが長いイニングを投げること、テンポを意識しながらやっている。そこがうまくかみ合えば、点数も入ったりすると思いますし、良いゲーム展開が増えるんじゃないか」。次代のエースは、ファイティングポーズを取り続ける。

文・小島和之(スポーツ報知)

1990年6月21日生まれ。32歳。千葉県松戸市出身。市船橋高から法大を経て、2013年報知新聞社に入社。文化社会部を経て16年に読売ジャイアンツ担当。その後、西武、日本ハム、ヤクルトを担当し、今年から6年ぶりにジャイアンツ担当に復帰。投手を中心に取材中。

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