今年もセ・パ交流戦の季節がやってきた。あまり見る機会のない異なるリーグのチームとの対戦は、やはり心が躍る。
豪快なホームランに圧巻の奪三振ショーや夢の対決──。見どころはたくさんある。そのなかで今回はここまでに驚愕のホームランを放った5選手を紹介する。
逆方向への変態弾に引っ張りの驚愕弾も見せる柳田悠岐：福岡ソフトバンクホークス
柳田悠岐が好調だ。5月24日終了時点で打率.312、8本塁打、22打点にOPS.959と文句のつけようもない成績で主将としてチームを牽引している。
そんな柳田には軽く振ったようなスイングで逆方向へ飛ばす”変態弾”に毎年驚かされるが、今年はとんでもない引っ張り弾も見せている。4月28日に行われた北海道日本ハムファイターズ戦では、延長10回に勝ち越し3ランをエスコンフィールド北海道のライトスタンド最上段に打ち込んだ。
セ・パ交流戦でも強烈な一撃に注目だ。
これが現役最強のホームランアーティスト中村剛也：埼玉西武ライオンズ
今年8月に39歳となるベテランの中村剛也が開幕からホームランを量産している。ここまで8本塁打は柳田や杉本裕太郎（オリックス）と並んでリーグトップタイ。これで現役最多の462本塁打となり、節目の500本塁打まであと38本に迫っている。
並の打者ならば39歳から38本を積み上げるのは不可能に近い。しかし中村なら来年には、いやもしかしたら今年到達してしまう可能性も…と思わせる力がある。
4月12日の千葉ロッテマリーンズ戦で放った今シーズン第1号もきれいな放物線だった。セ・パ交流戦でどれだけ積み上げることができるか。
5月に入り調子を上げてきた昨年の三冠王村上宗隆：東京ヤクルトスワローズ
昨年の三冠王村上宗隆は、今シーズンの初打席で第1号ホームランを放ったものの、4月終了時点で打率.157、2本塁打、OPS.576と苦しいスタートとなった。しかし5月に入ってからは好転。5月24日終了時点で月間成績は打率.271、5本塁打、OPS.907と調子を上げてきている。
5月21日の横浜DeNAベイスターズ戦では今永昇太からバックスクリーンへ運ぶ特大の一発。打たれた今永も「これを運ぶ…？」といった表情で頷いていたほど。昨年はMVPに輝いたセ・パ交流戦でさらなる上昇気流に乗りたいところ。
軽いスイングから強烈な一撃を放つ佐藤輝明：阪神タイガース
ルーキーイヤーから2年連続で20本塁打以上を放った佐藤輝明だが、今シーズンは開幕からつまずいた。4月末時点で打率.215の低空飛行。初ホームランもチーム20試合目となる4月26日のこと。75打席目での一発は3年目で最も遅かった。
しかし、それ以降は本来の佐藤らしさを取り戻している。4月29日の東京ヤクルトスワローズ戦では軽く振ったスイングで、バックスクリーンやや右へ強烈な一発を叩き込んだ。
アレへ向けて好調なチームを”らしい”ホームランで引っ張っていく。
ついに覚醒か──ロマンからホンモノへ江越大賀：北海道日本ハムファイターズ
今シーズンから北海道日本ハムファイターズに加入した江越大賀が躍動している。守備面では再三のファインプレーで投手を助け、苦しんでいた打撃面でも覚醒の兆しを見せつつある。
5月11日の福岡ソフトバンクホークス戦で自身5年ぶりの一発を放つと、そこから出場3試合連続ホームラン。その3試合目となった5月16日の埼玉西武ライオンズ戦で放った一発は左中間スタンドへ一直線。ダイヤモンドを一周しながら白い歯を見せ、拳を握った。
報道によると新庄剛志監督から乱視用のゴーグルを勧められたことでボールがよく見えるようになったとのこと。セ・パ交流戦でも覚醒した姿を見せることに期待がかかる。
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