2024年プロ野球ドラフト会議が10月24日に行われる。ここでは1年前の2023年プロ野球ドラフト会議で、パ・リーグ球団から1位指名を受けた選手の1年目を、動画とともに振り返る。
【動画】DeNA・度会隆輝は衝撃デビュー、巨人・西舘勇陽は新人初の開幕10試合連続無失点&ホールド | 23年ドラ1振り返り | セ・リーグ | プロ野球
福岡ソフトバンクホークス:前田悠伍(大阪桐蔭高)
開幕をファームで迎え、4月20日に公式戦初登板を果たすと、そこから12試合(先発9)に登板、65回を投げて4勝1敗、1セーブ、防御率1.94、58奪三振の好成績をマーク。
チームがパ・リーグ優勝を決めたあとの10月1日、オリックス戦で一軍デビューを果たした。初回は三者凡退に抑えたものの、2回には5安打で4失点、3回には一発を浴びた。3回6失点のほろ苦いプロ初登板となったが、その後に打線が爆発し、敗戦投手は免れた。
1年目はファームで経験を積み、一軍初登板も経験。来季以降に繋がる充実のシーズンとなった。
試合 | 1 | 防御率 | 18.00 |
勝利 | 0 | 敗戦 | 0 |
ホールド | 0 | セーブ | 0 |
投球回 | 3 | 奪三振 | 0 |
北海道日本ハムファイターズ:細野晴希(東洋大)
左肩の違和感のため、1月の新人合同自主トレーニングからスローペース調整が続き、春季キャンプもファームで過ごした。公式戦初登板は4月20日のオイシックス戦だったが、そこから順調にステップアップ。
一軍初登板は6月18日の阪神戦。80球の球数制限もあり5回途中での降板となったが、2安打1失点、6奪三振、4回2死まで1人の走者も許さない快投を披露。同時にデビューしたドラフト2位・進藤勇也とのバッテリーでインパクトを残した。
一軍での登板はこの試合を含めて2試合のみだったが、ファームでは8試合(先発7)に登板し、28.1回を投げて1勝0敗、防御率1.27、20奪三振の好成績を残した。
試合 | 2 | 防御率 | 3.86 |
勝利 | 0 | 敗戦 | 0 |
ホールド | 0 | セーブ | 0 |
投球回 | 9.1 | 奪三振 | 9 |
千葉ロッテマリーンズ:上田希由翔(明治大)
春季キャンプでは序盤からアピールに成功し、2月中盤からの糸満キャンプメンバーに選ばれた。オープン戦で結果を残せず、開幕は二軍スタートとなったが、安田尚憲の離脱で4月2日に一軍に昇格。3日のソフトバンク戦でスタメン出場、4日にプロ初ヒットを放った。
その後ファーム調整を経て6月に再昇格すると、6月、7月は11試合で打率.286とまずまずの成績を残した。しかし一軍定着はならず。ファームでは70試合で打率.291、2本塁打、34打点の好成績を残し、来季に繋がる1年となった。
試合 | 21 | 打席 | 64 |
打率 | .259 | 安打 | 15 |
本塁打 | 0 | 打点 | 7 |
盗塁 | 0 | OPS | .612 |
東北楽天ゴールデンイーグルス:古謝樹(桐蔭横浜大)
開幕はファームで迎えたものの、5月25日の日本ハム戦で一軍デビュー。6月8日の中日との交流戦では6回2失点と好投し、プロ初勝利を手にした。
その後は登板間隔を空けながらもコンスタントに先発登板を重ね、Aクラスを争うチームの戦力となった。デビューから7試合連続で6回以上を投げた他、15試合のうち5回未満での降板は1試合のみと、先発投手としての能力の高さを見せたシーズンだった。
試合 | 15 | 防御率 | 4.32 |
勝利 | 5 | 敗戦 | 8 |
ホールド | 0 | セーブ | 0 |
投球回 | 83.1 | 奪三振 | 58 |
オリックス・バファローズ:横山聖哉(上田西高)
春季キャンプをB組、開幕をファームで迎えたが、好成績を残して5月に一軍昇格を果たす。24日の西武戦に「8番・三塁」でスタメン出場すると、第2打席で一塁への内野安打でプロ初ヒットをマークした。
しかし一軍定着はならず、8月に再度昇格するも、目立った成績は残せなかった。ファームでは86試合で330打席と多くの出場機会を与えられ、打率.223、1本塁打、22打点、4盗塁の成績。未来のレギュラー候補として、多くの経験を積むことができたシーズンだった。
試合 | 12 | 打席 | 40 |
打率 | .150 | 安打 | 6 |
本塁打 | 0 | 打点 | 0 |
盗塁 | 0 | OPS | .325 |
埼玉西武ライオンズ:武内夏暉(國學院大)
春季キャンプをA班でスタートすると、オープン戦でもアピールに成功し、開幕ローテーション入り。デビュー戦となった4月3日のオリックス戦では、7回1安打無失点、7奪三振の快投で初登板初勝利を手にする。
5月には4試合で3勝負けなし、防御率0.63の好成績を残し、月間MVPを受賞。6月に新型コロナウイルス感染のため離脱したが、その他で大きな離脱はなく、ルーキーながら規定投球回に到達、二桁勝利を達成した。9月16日のロッテ戦では初完投・初完封も記録した。
苦しい戦いが続くチームにあって、今井達也と並んでトップの10勝を挙げるなど、まさにエース級の活躍を見せたシーズンだった。今季の新人王候補の筆頭だ。
試合 | 21 | 防御率 | 2.17 |
勝利 | 10 | 敗戦 | 6 |
ホールド | 0 | セーブ | 0 |
投球回 | 145.1 | 奪三振 | 107 |
その他の活躍したルーキーたち
オリックス6位・古田島正龍
ドラフト6位入団ながら開幕一軍を掴むと、そこからシーズン終了まで一度も離脱することなく、シーズンを完走した。新人の開幕から22試合連続無失点は、栗林良吏(広島)らに並ぶプロ野球タイ記録。全て中継ぎで50試合に登板し2勝1敗、24ホールド、防御率0.79と、まさに「即戦力」の活躍を見せた。
ソフトバンク3位・廣瀬隆太
開幕はファームで迎えたが、交流戦から一軍に昇格すると、6月4日の中日戦で初安打、14日の阪神戦でプロ初本塁打をマークした。7月に登録抹消されるまでに35試合で打率.233、2本塁打、9打点をマーク。ファームでも多くの出場機会を与えられ、未来の大砲候補として爪痕を残した1年目となった。
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