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【開幕インタビュー】「今年のセ・リーグはかなり大混戦になる」ヤクルトの3連覇を阻む5球団の注目ポイントとは|プロ野球

【開幕インタビュー】「今年のセ・リーグはかなり大混戦になる」ヤクルトの3連覇を阻む5球団の注目ポイントとは|プロ野球DAZN
【プロ野球 開幕インタビュー】2023年のプロ野球が3月30日に開幕する。新シーズンの幕開けを前に、DAZNで解説を務める秦真司氏に、セ・リーグの展望を伺った。
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昨年は東京ヤクルトスワローズの2連覇で幕を閉じたセ・リーグ。3連覇を目指す燕軍団を中心に、常勝復活を目指す読売ジャイアンツ、新体制となった阪神タイガースと広島東洋カープ、大きな血の入れ替えを行った中日ドラゴンズ、最下位から2位へと躍進した横浜DeNAベイスターズがリーグ制覇を目指して激突する。

そんなセ・リーグの展望をDAZNで解説を務める秦真司氏に伺った。

※インタビューは3月13日に実施

ヤクルト3連覇に必要なポイントは新たな守護神

2023-03-17-npb-swallows-hoshi(C)産経新聞社

──昨シーズンのセ・リーグは、東京ヤクルトスワローズの2連覇で幕を閉じました。今年は3連覇と日本一奪還を目指すシーズンとなりますが、現時点でヤクルトの完成度はいかがでしょうか?

打線は機能していくと思っています。若い選手も出てきていますし、ベテランの青木宣親も健在。今は怪我をしていますが、塩見泰隆にも期待しています。オスナやサンタナなどの外国人選手の出来にもよりますが、打線はある程度やれるんじゃないかなという印象です。

若い選手が多くなりましたが、経験値を積んでいます。日本シリーズも経験しているので、そういう若い選手が活躍することで、村上宗隆がより生きてくる。勝負してもらえないような状況にしないことが大事なので、村上の前後を打つバッターが大事ですね。

──投手陣はどのように見ていますか?

ただ、投手陣は少し厳しいように思います。特にクローザーのマクガフが抜けたのは大きいですね。2年間で69セーブ挙げている投手ですし、彼の穴を埋めるのは容易ではありません。

そこは高津臣吾監督の手腕が試されるでしょう。昨年は勝利の方程式が確立していたので勝ちを積み上げられました。後ろを投げる投手陣の再整備ができるかが1つのポイントになるでしょう。

──2連連続で日本シリーズまで戦ったチームですし、チーム全体の勤続疲労も気になります。

そこもポイントになるでしょう。試合数もそうですし、気が抜けない戦いをこの2年間続けているので、今年はその歪みが出てもおかしくないです。

一方で奥川恭伸はトミー・ジョンの可能性が報じられ、その後は保存療法により1年間を棒に振りました。今年は彼がどれくらい投げられるか。ローテーションとして回ることができるのか。リフレッシュはできているので、奥川が活躍してくれるかが大事になってきますね。

OBとして3シーズン連続で優勝してほしい気持ちはあるのですが、解説者としてフラットに見ると今年のセ・リーグはかなり大混戦になると思っています。

──やはり連覇は難しい?

とても難しいことだと思います。選手たちは成績を維持するだけでも大変。それを3年続けるってことは本当に難しいですよ。巨人のバッテリーコーチ時代に2012年から3連覇をしましたが、特に2014年の夏以降は投手がいませんでした。「CSに行っても厳しい戦いになるだろう」と思っていました。連覇を続けていくと、チーム内にはそれくらい歪みが出てくるものです。

──ただ、ヤクルトの場合は毎年若手にチャンスが与えられて、それをモノにしていくイメージがあります。

おっしゃるように、2年前は主力にコロナが出たところで塩見などが一気にブレイクしました。今年も、2年目の山下輝投手に期待しています。ヤクルトはこういう投手を積極的に使っていく。そこにうまくハマれば楽しみですよね。

──若手選手を積極的に起用して2連覇を達成しました。選手たちはとてつもない経験値を得られているのでは?

それが今のヤクルトの強みでしょう。2年前は散々だった先発陣を整備して優勝しました。昨年は中継ぎを揃えて、中継ぎでゲームを拾っていった。今年は抑えがいないので、そこが苦しいところ。ただ、今までのように、こういうピンチに若手が出てくると勢いに乗る。さらにヤクルトはそういう選手を育てる力もあるので、シーズン終盤に向かって若手を使って育てながら戦っていくでしょう。そのあたりの高津監督の選手起用法は素晴らしいので、若手の台頭にも注目してみると面白いでしょうね。

若手の台頭がセ界制覇の鍵に

20221008_NPB_tigers_YUASA(C)時事通信

──セ・リーグは団子状態になるとの予想ですが、ヤクルトを追走するチームはどこでしょうか?

今年は中日が結構やると思いますね。立浪和義監督になって若手を使ってますし、その芽が出てくる年になるでしょう。元々投手力があるチームなので、打線が機能するとかなり面白いチームになると思っています。オープン戦を見ていても、いい状態のバッターが増えている。和田一浩コーチが入ってから変わった印象ですね。

DeNAにいて現役ドラフトで中日に行った細川成也とかも、元々飛ばす能力はありましたが、DeNAでは力を発揮できませんでした。ただオープン戦ではいい感じで打てている。詰まるのを恐れずにスイングしていて、今年は期待できそうだなと見ています。そういう選手が出てきてチーム内に競争が生まれるともっと良くなるでしょう。

投手は小笠原慎之介、柳裕也、髙橋宏斗、そして大野雄大もいます。涌井秀章もトレードで加入して、どれくらい投げられるだろうと楽しみでもあります。頭数はかなりいますよね。なのでやっぱりここ数年の課題である打線の方で、殻をやぶる選手が出てくると上位争いに食い込めるんじゃないかなと思います。

──他のチームで言うと、阪神タイガースや広島東洋カープは監督が代わりました。

監督が代わることでチームはガラッと変わります。なので西のチームは注目ですね。特に阪神に注目しています。独立リーグから来た湯浅京己が抑えをやる可能性があると。他にも桐敷拓馬は、昨年は一軍で結果が出ませんでしたが二軍では成績を残しています。さらに阪神は、2年連続でウエスタン・リーグで優勝しています。そこで活躍した若手が、今年は一軍に出てくるかもしれない。彼らが一軍で通用するようならかなり期待できますね。

団子状態になると思っているだけに、ブレイクする若手が出てきた球団が飛び出す可能性はあると思いますね。

──若手の伸びが大事?

順位争いで一番大事になる要素は外国人選手だと思います。その次に大事なことが、若手の台頭です。若手が出てきたチームは勢いがつきます。ヤクルトはまさにそうでした。ベテランはやって当たり前。若手が伸びるチームが勢いがつき優勝争いに加わっている。

逆に巨人はベテランが多いです。安定した戦いはできますが、勢いの面ではどうなのかなと。

──巨人といえば、今年は松田宣浩選手を獲得しました。彼の明るさが、ベンチの雰囲気を変えてくれるのでは?

チームを明るくしてくれる存在で、今の巨人には必要な選手だと思います。さらに、彼が成績を残してレギュラーを奪還するようなら、とてつもなく大きなことですよね。ただ、チャンスはそんなにないのも事実。サードは岡本和真、ファーストは中田翔がいて中島宏之もいます。レギュラーを奪還するためにはかなり大変ですよね。

──ファーストのポジション争いになる?

おそらくここは中田の場所になるでしょう。昨季の後半に打撃が復活しましたし、今年もやってやるという思いを持っているはず。東京ドームという地の利もありますし、彼がクリーンナップを打つ可能性が高い。守備力もある。なので、ナカジーやマッチはもったいないですね。ただ、長いシーズンなので主力の怪我もあります。そこで結果を残せるかどうかでしょう。

松田の場合はジャイアンツにいない明るさがある。監督の中で、ベンチの暗さが気になっていたのでしょう。そこにマッチはハマる。そういう部分では松田の加入は大きいですね。

序盤戦のキーマンは阪神・湯浅京己、中日・髙橋宏斗、DeNA・小園健太

2023-02-02-npb-Dragons-Takahashi(C)産経新聞社

──最後に今シーズンがまもなく開幕します。序盤戦に向けて、秦真司さんが注目する選手を教えてください。

阪神の湯浅投手がクローザーになれるか注目しています。DeNAの小園も先発投手に食い込めるか。中日の髙橋も最多勝争いをしてもおかしくない力を持っています。この辺りがどんな結果を残すかですね。中日は投手力があるので、投手陣の中で最多勝を争うようになると面白いですよね。

──髙橋投手はWBCでも最年少で選出され結果も残しました。

能力が高い投手ですね。バッターは打つのが難しいんじゃないかと思います。ボールの伸びがよくて、手元で落ちるような球も持っている。バッターとしては縦変化が嫌で、そこを持っているのは強みです。湯浅もですが、WBCに選ばれるくらいの選手なので度胸もある。近い将来、最多勝争いをするでしょう。

──湯浅についてはいかがでしょうか?

独立リーグ出身ですし、彼のような選手は気になります。阪神のクローザーになって優勝争いしているところを見たいですね。投げ方も独特で、ボールのスピンを見ているとホップ指数が高い。打者がストレートを狙っていても高めで空振りやファールを取れるし、フォークも持っている。ストレートで空振りが取れて、縦変化のウイニングボールもあるので、三振が取れるまさに守護神に必要な要素を持っています。そういう選手が独立リーグから出てきたことに価値がある。そこに注目してみたいですね。

甲子園のヒーローだった小園は、どちらかといえば桑田真澄のように小気味よくまとまっています。投手としての能力は高いですし、球種の扱いがうまい。この辺りは絶対に出てきますね。

──改めて、今シーズンの鍵は若手の活躍?

若手選手の躍進は大事ですね。新人選手や二軍で頑張っていた選手がどれだけ一軍で躍動できるか。優勝争いに向けて大事なポイントだと思いますし、それくらい混戦になると思います。

インタビュー= 川嶋正隆

1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』でライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、2020年からは念願かなってDAZN NEWSでプロ野球を担当している。

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