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【インタビュー】ヤクルトOB解説者も驚きだった「田口麗斗の守護神起用」と「星知弥の配置転換」|プロ野球

【インタビュー】ヤクルトOB解説者も驚きだった「田口麗斗の守護神起用」と「星知弥の配置転換」|プロ野球(C)産経新聞社
【プロ野球 インタビュー】昨シーズンのセ・リーグ王者である東京ヤクルトスワローズが、5月5日からの3連戦で首位に立つ横浜DeNAベイスターズと対戦する。試合の見どころについて、DAZNで解説をする秦真司氏に伺った。
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開幕から5連勝とスタートダッシュに成功した昨季のセ・リーグ王者・東京ヤクルトスワローズ。しかし開幕直後に中軸の山田哲人が二軍落ちし、若き三冠王・村上宗隆も調子が上がらないなど、打線は厳しい状況で戦ってきた。

そんなヤクルトを支えているのは、昨年も圧倒的な投球を見せた中継ぎ陣。マクガフが抜けた守護神の座には田口麗斗がついた。さらに昨年まで先発を務めた星知弥が『消える魔球』とも呼ばれるフォークボールを武器に圧巻のパフォーマンスを見せている。

ここまでの戦いについて、ヤクルトのOBでもあり現在はDAZNで解説を務める秦真司氏はどのように見ているのか。

※インタビューは4月24日に実施

驚きだった2つのポイント「田口麗斗の守護神起用」と「星知弥の配置転換」

──今シーズンが始まって約1カ月が経ちました。昨季の王者であるヤクルトについて、ここまでの戦いぶりを見ていかがでしょうか?

開幕前の時点で今年は厳しいと見ていたので、ここまでの結果は予想外です。

開幕時点で、野手は1番の塩見泰隆を怪我で欠き、抑えのマクガフが退団。投打で大事な選手を欠いて開幕を迎えたので、厳しいと思っていました。さらに村上宗隆の状態も上がってこない。WBCであれだけのプレッシャーのなかで戦ったので、すでに1シーズンを戦ったくらいの精神的な疲労はあるはず。

それでも若いので、うまく切り替えてシーズンに臨んでくれると思っていましたが、体と心へのダメージは思っていた以上にあったのかもしれません。同じくWBCに出場した山田哲人も開幕してからすぐに離脱するなど、チームの軸となる選手が抜けてしまった。その中で開幕から5連勝。途中に4連敗することもありましたが、ここまでの戦いぶりに驚いています。

──予想をいい意味で裏切る結果になった理由は?

高津臣吾監督のマネジメント力です。チームの仕上げ方が非常に上手い。今までもそうですが、若手選手を適材適所に使いながら、競争を促してチーム力を上げています。若い選手を起用しながら開幕スタートダッシュできたことはかなり大きい。

長いシーズンを考えると、勝負どころは9月以降です。どのチームもそこに向けてチームを作っていくのですが、開幕から若手を起用して戦えているのは、今後の大きな財産になるでしょう。そこに村上が復調し、戦力が戻ってきた時には、相乗効果でさらに強くなると思います。

──適材適所で言うと、田口麗斗選手の守護神起用には驚かされました。

田口は高津監督と同じで、これまでに先発、中継ぎを経験しています。その中継で結果を残している姿を見ているので、「守護神を任せられる」と思ったのでしょう。気持ちが強く切り替えが早く、球種も多く、コントロールもいいですが、三振が取れるタイプの選手ではないので、よく抜擢したなと思いますね。

──星知弥選手の配置転換もハマっていますね。

星の配置転換は、中継ぎの不安を払拭させる意味があったと思います。中継ぎ陣は去年までの疲労がある。そこの心配を抱えて戦うのではなく、先読みした上で立てた戦術でしょう。そこについても高津監督の勝負感は素晴らしいものがあると思います。

星選手については、先発投手としては結果が出ませんでした。一方で、1イニングや2イニング限定であれば能力を発揮できる。長いイニングも投げられるので、そんなスタミナがある選手を後ろに回すことはもったいないという考えもあります。一方で、星がしっかりと7回、8回のポジションを掴んでくれると、清水昇や木澤尚文などの中継ぎを休ませることができます。

高津監督の中では、中継ぎのローテーションを組めるようにしたいと思ってるのではないでしょうか。選手時代は先発・中継ぎ・抑えを務めてきたので、それぞれのポジションの特徴をよく理解している。今後はコンディション、球場相性、チームや個別対戦成績などを加味した上で、中継ぎもローテーションしていくと思います。

──秦さんは以前、守護神に大事な要素はウイニングショットだとおっしゃっていました。星選手は『消える魔球』と呼ばれるフォークボールがあります。今後は守護神での起用も考えられるのでは?

おっしゃるように、将来的には守護神もありえると思っています。ただ、今年に関して言えば、1番の問題は連投ができるかどうか。先発をやっていたのでスタミナはありますが、連投は違った負担があります。そこに耐えられるかを見極めるために、まずは中継ぎでと考えているのでしょう。

また、星を中継ぎにすることで、昨年までフル回転していた中継ぎ陣を休ませながら起用できます。このまま星がしっかりと結果を残すようなら、6回や7回から清水たちを起用できる。ただ、星の魅力は三振が取れるところなので、将来的には9回を任せられるような投手になるんじゃないかなと思っています。

──先発陣についてもお伺いします。ここまで小川泰弘選手、高橋奎二選手、サイスニード選手たちが防御率1点台と好投していますが、4番手以降の投手がいない印象です。

現場は、そこに奥川恭伸の復活を期待しているのだと思います。年齢的に見ても、石川雅規がローテーションをずっと守って投げるようなことは考えていないでしょう。その次の先発として、高橋と奥川に期待しているはずです。5番手、6番手のうち1つは育成枠的に昨年ファーム成績が上々な山下輝が出てくると面白いですね。ただ、あと1枚が足りない。私はそこに田口だと思っていました。そういう考えもあって、田口の守護神抜擢はさらに驚きましたね。

現状では4番手以降が足りないのは事実であり、そこに奥川が戻ってくるとだいぶ変わってくると思います。奥川はそろそろ上がってくるかなと期待しています。ただ、今年は球数制限させながら投げさせていくと思いますね。

村上宗隆の不振も外国人打者が好調

20230501-NPB-swallows-MURAKAMI(C)産経新聞社

──野手についてはいかがでしょう?すでにお話にあったように塩見選手、山田選手の離脱、村上選手の不調によりかなり苦しい戦いになっている印象ですが、それでもこの順位にいる理由は?

チーム打率は1割台なので驚きですよね。ただ、ここでもやっぱり若手の活躍があると思います。正直に言えば、これといって目立つ選手はいないのですが、個性ある選手がいる印象です。濱田太貴は打力が魅力で、丸山和郁は足が速く守備がいい。そういった個性を生かしつつ、相手に応じて起用方法を変えて、チーム内の競争を促す。そうやってうまくやりくりしている印象です。

──外国人選手の活躍もあります。オスナ選手、サンタナ選手が好調なのもチームを助けていますね。

各チームともに、外国人選手の出来は大きなポイントです。シーズン前の予想でも言いましたが、今年は団子になると思っています。そこから抜け出すためには、外国人選手の成績が大事になる。ヤクルトは、3番オスナ、5番サンタナが4番の村上の不調を埋めてます。村上へのマークが厳しくなるのは当然なので、その両脇を支える外国人選手が打たないと点が取れません。彼らはヤクルトの野球を理解していますし、チームの方針にマッチしている。ここまではいい成績を残していると言えますね。

インタビュー= 川嶋正隆

1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』でライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、2020年からは念願かなってDAZN NEWSでプロ野球を担当している。

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