オールスターブレイクを終えて、パ・リーグの後半戦が7月22日から始まる。2連覇中のオリックス・バファローズが投打に安定的な戦いを見せて、首位でターン。3.5ゲーム差で追いかける千葉ロッテマリーンズ、27年ぶりの9連敗を喫した3位の福岡ソフトバンクホークスがAクラスターンとなった。
パリーグはこのまま上位3チームが優勝争いを繰り広げていくのだろうか。DAZNで解説を務める飯田哲也氏に後半戦の展望を伺った。
※インタビューは7月13日に実施
パ・リーグ優勝争いは「下位チームとの成績で決まる」
──前半戦を終えて、パ・リーグは上位3チームと下位3チームでくっきりと別れてしまった印象ですが、飯田さんはどのようにご覧になっていますか?
今年は上3つと下3つに分かれましたね。今後もオリックスを中心に進むと思うので、そこにロッテとホークスがどう喰らいつくかでしょう。ただ、オリックスは投手力がいいので大きな連敗をしない。先発投手を見てみると、山本由伸が9勝、山下舜平大と山﨑福也が7勝、宮城大弥も6勝でしっかりと勝ち星を重ねている。先発がこれだけしっかりと仕事をしていると、チームは安定しますね。
──オリックス・バファローズの投手陣は盤石ですね。
強いて課題を挙げるとするなら抑えですかね。平野佳寿が今季も15セーブを上げていますが、少し力は落ちてきている。とはいえ、それを補えるほどの先発力なので、盤石と言えるでしょう。
──オリックス打線はいかがでしょうか?
これだけの投手力があるので、打線ものびのびできますよ。開幕当時は吉田正尚の穴をどうするかといわれていましたが、移籍組の森友哉がうまくハマり、今年は頓宮裕真が大活躍していて、今はパ・リーグの首位打者ですからね。誰かがいなくなっても誰かが出てくる。今のオリックスはいい循環ができているチームだと思います。
──そこを追いかける千葉ロッテマリーンズはどのように見られていますか?
ロッテも投手力がいいですね。佐々木朗希はここまで7勝で、防御率はパ・リーグトップの1.48。球界を代表するエースとして申し分ない投球を見せています。中継もペルドモが安定感ある投球をしていて、抑えの益田直也もパ・リーグトップの23セーブ。後ろが計算できるので、佐々木以外の先発陣が頑張れるともっと勝ちを拾えるでしょう。
打線についてはチャンスをものにする力がすごい。チーム打率.233はパ・リーグで4位ですが、それでもしっかりと得点に繋げるチームバッティングができています。1点をもぎ取る力があるなと。投手力とシンプルな攻撃でここまで結果を残している印象です。
──3位の福岡ソフトバンクホークスはいかがでしょう?
オリックスやロッテに比べると脆い。投手陣は先発が不安定ですし、野手も得点力が足りない。全体的に見ていて、自己犠牲が足りない印象です。誰かがやってくれるだろうのような、他力な感じがしています。今の状態だとオリックスやロッテには劣る。とはいえ、それでも優勝争いに食らいついているのは、地力があるということだと思います。投打に噛み合い出すと怖いでしょうね。
──パ・リーグはこのまま3球団で優勝争いをしていきそうですか?
そうなるでしょう。その中で1つのポイントは日本ハム戦です。順位こそ下ですが、彼らはのびのび野球をやっていて、徐々に結果も出ている。上位3チームにとっては、下位チーム相手に取りこぼせない状況ですが、そのなかでも日本ハムは要注意だと思います。対日本ハムでどういう結果になるか楽しみですね。同じように、浅村栄斗の復活から一気に調子を上げている楽天も怖い存在。西武もまだわかりません。こういう調子を上げている下位チームとの戦いが優勝を左右するでしょう。今下位にいるチームにはパ・リーグを引っ掻き回してほしいですね。
インタビュー= 川嶋正隆
1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』でライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、2020年からは念願かなってDAZN NEWSでプロ野球を担当している。
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