2023年のパ・リーグはついに最終局面に突入する。首位に立つオリックス・バファローズはマジックナンバー22を点灯させており、パ・リーグ3連覇が目前に迫っている。DAZNで解説を務める飯田哲也氏は「よほどのことがない限りこのままでしょう」とオリックス優勝の可能性が高い語る。
一方でプレーオフ争いは「最後までわからない」と見ている。勝負の9月に入る前に、今後のパ・リーグのプレーオフ争いを占った。
※インタビューは8月22日に実施
──首位のオリックス・バファローズが抜け出したパ・リーグですが、このままオリックスが優勝するのでしょうか?
山本由伸や宮城大弥などに怪我がない限りは、このままでしょう。残り30試合ほどになって、追いかけるチームは12や13の大型連勝が必要。なかなかそれだけの連勝はできないですし、オリックスも連敗しないチームです。よほどの緊急事態にならない限りはオリックスが逃げ切ると思います。
──そうなると2位以下のチームの戦い方も変わってくるのでは?プレーオフ狙いや、ホームで戦える2位狙いになってくるのでしょうか?
ここまで離されてしまうと、オリックスに1番手の投手をぶつける意味はあまりありません。せめて9月に入るときに5ゲーム差くらいに縮められると、オリックスにも焦りが出てくる。ただ、6ゲーム差くらいで最後の9月を迎えると、流石にひっくり返らない。そうなると、他のチームはもちろん優勝を目指しつつも現実的には2位を狙う戦いになる。なので無理にオリックス戦に投手をぶつけるのではなく、2位を争うチームにいい投手をぶつけてくるでしょう。
──現在は2位が千葉ロッテマリーンズ、3位が福岡ソフトバンクホークスです。4位の東北楽天ゴールデンイーグルスは4.5ゲーム差ありますが、楽天もまだまだプレーオフ圏内?
楽天まではあると思います。ロッテも佐々木朗希が左脇腹の肉離れで戦線離脱となり、今はチーム状態も落ちてきています。ホークスも13連敗した時に比べると良くなってきていますが、それでも勝ち切れない。楽天も浅村栄斗の出来に左右されますが、この3チームで終盤まで争うと思います。
──そのなかで2位になりそうなチームは?
ホークスに行ってほしいなという思いはあります。投手陣は有原航平が安定していますし、スチュワートも良くて、板東湧梧も出てきた。期待していた石川柊太は、ようやく素晴らしい投球を見せてくれて、さらにはノーヒットノーランを達成しました。あとは東浜巨。勝ち頭がベテランの和田毅だと、すごいですけど寂しいですよね。
──一方でソフトバンク打線はいかがでしょう?
最近は色々な作戦を使うようになったなと。それとともに勝てるようになってきました。小技が使える選手がいるので、もっと仕掛けていく野球をしてほしいですね。個人の打率や打点はどうてもいいので、とにかく勝ちにこだわってチームバッティングをする。それが徐々にできているように思います。
──先日は柳田悠岐選手がバントをして話題になりました。
僕はいいと思いますよ。勝ちたいならやるべき。柳田にサインなんて出るわけないので、あれは個人の決断です。それだけキャプテンが勝ちたい思いを出してプレーしている。その意思をチームに見せたという意味で、あのバントはいいことだと思います。今のホークスには『絶対に勝つぞ』という気持ちが大事です。
──以前から飯田さんが名前を挙げていた三森大貴選手も最近は1番で結果を残しています。
三森が1番に固定できると、中村晃や牧原大成をポイントゲッターとして使えます。徐々に戦力が整ってきたので、ここからの反撃に期待したいですね。捕手についても谷川原健太を起用して、甲斐拓也にとっても刺激になるでしょう。今はとにかく色々やってみて、選手に刺激を与えて、この状況を打破するしかないですね。
インタビュー= 川嶋正隆
1986年5月9日生まれ、福岡県福岡市出身。大学卒業後に携帯サイト『超ワールドサッカー』でライター兼編集者として勤務。2018年からフリーライターとしての活動を開始し、2020年からは念願かなってDAZN NEWSでプロ野球を担当している。
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