3月20日にセ・パ両リーグの一斉開催を予定していたプロ野球だが、世界的に蔓延している新型コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされている。日本野球機構（NPB）は今後の日程について、4月下旬から5月初旬にかけて判断するとしている。これを受けて各球団はチーム練習を中断し、選手個人で自主練習を行い、開幕の日に向けて調整を続けている。
今回DAZN NEWSでは、2019年ドラフトを振り返る。第7回は阪神に入団した8選手を、経歴やプレースタイルと共に紹介する。
2019年ドラフト総評
高校BIG4から2選手の指名に成功
『高校BIG4』の一人である奥川恭伸投手は、東京ヤクルトスワローズとの抽選の結果外してしまうが、4強の2人である西純矢投手と及川雅貴投手をそれぞれ外れ1位、3位で指名。将来的には左右のエースとして投手陣を引っ張る存在になりうる2人の加入は期待度大だ。
野手では、2位に高校屈指のパワーヒッターと評価が高い井上広大外野手を指名。4位にも高校通算45本塁打を放った遠藤成内野手と、打撃に秀でた選手の補強が目立った。
全体的にみると上位5名は高校生を指名。他球団が、今ドラフトの目玉選手が多かった大学・社会人の指名に向かうなか、阪神は高卒の将来性ある選手の確保に成功した。数年後に期待できる、将来への投資と言えるだろう。
選択選手一覧
| 指名順 / 名前 | ポジション | 所属 |
|---|---|---|
| × 奥川恭伸 | 投手 | 星稜高 |
| 1位 西純矢 | 投手 | 創志学園高 |
| 2位 井上広大 | 外野手 | 履正社高 |
| 3位 及川雅貴 | 投手 | 横浜高 |
| 4位 遠藤成 | 内野手 | 東海大相模高 |
| 5位 藤田健斗 | 捕手 | 中京学院大中京高 |
| 6位 小川一平 | 投手 | 東海大九州 |
| 育成1位 小野寺暖 | 外野手 | 大商大 |
| 育成2位 奥山皓太 | 外野手 | 静岡大 |
選択選手紹介
1位指名・西純矢（にし・じゅんや）
佐々木朗希（大船渡─ロッテ）、奥川恭伸（星稜高─ヤクルト）、及川雅貴（横浜─阪神）とともに『高校BIG4』と呼ばれたドラフトの目玉選手。創志学園高時代は2年生で甲子園に出場。1回戦の創成館高戦では16奪三振無四球の完投勝利を挙げた。3年生では甲子園出場がなかったが、WBSC U-18ワールドカップに出場し、チーム最多の4試合を投げて、13回1/3の登板で防御率1.35と好成績を残した。
ワインドアップのオーバースローから繰り出すストレートは最速最速154km/h。スライダーやフォーク、カーブ、チェンジアップなどを操る。チームメートとなった西勇輝とは遠縁の親戚。
| ポジション | 投手 | 背番号 | 15 |
| 生年月日 | 2001年9月13日 | 出身地 | 広島県 |
| 身長 | 184 cm | 体重 | 88 kg |
| 投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 創志学園高（甲）─阪神 |
2位指名・井上広大（いのうえ・こうた）
履正社高の3年時に夏の甲子園で1大会3本塁打をマークしたパワーヒッター。高校通算49本塁打を放った長打力を武器に、履正社の初優勝に大きく貢献した。逆方向にも長打を放つ打撃センスを持っており、将来の主軸になれる可能性を秘めた打者。
| ポジション | 外野手 | 背番号 | 32 |
| 生年月日 | 2001年8月12日 | 出身地 | 大阪府 |
| 身長 | 187 cm | 体重 | 97 kg |
| 投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 履正社高（甲）─阪神 |
3位指名・及川雅貴（およかわ・まさき）
横浜高では1年生から甲子園に出場。高校BIG4のなかで唯一のサウスポーで、ストレートは最速153km/h。切れ味鋭いスライダーも持ち味でカーブ、チェンジアップを投げる。BIG4では最後となる3巡目指名となったが、身体能力を含めた素材は抜群と評されている未完の大器。
| ポジション | 投手 | 背番号 | 37 |
| 生年月日 | 2001年4月18日 | 出身地 | 千葉県 |
| 身長 | 183 cm | 体重 | 74 kg |
| 投打 | 左投げ/左打ち | 経歴 | 横浜高（甲）─阪神 |
4位指名・遠藤成（えんどう・じょう）
東海大相模高では2度の甲子園出場経験がある。高校通算45本塁打とパンチ力ある打撃に加え、肩の強さを生かした守備、走塁スピードにも定評がある3拍子揃った好打者。高校時代は投手としても活躍した二刀流で、ストレートは最速145km/hを記録。プロでは内野手として戦っていく。
| ポジション | 内野手 | 背番号 | 45 |
| 生年月日 | 2001年9月19日 | 出身地 | 秋田県 |
| 身長 | 178 cm | 体重 | 84 kg |
| 投打 | 右投げ/左打ち | 経歴 | 東海大相模高（甲）─阪神 |
5位指名・藤田健斗（ふじた・けんと）
中京学院大中京高では主将を務め4番・捕手として甲子園に出場。小柄ながらも二塁送球1.8秒台の強肩で、インサイドワークの良さにも定評がある。チームの捕手がやや高齢化してきただけに、将来的な扇の要として成長していけるかに期待。
| ポジション | 捕手 | 背番号 | 59 |
| 生年月日 | 2001年10月18日 | 出身地 | 滋賀県 |
| 身長 | 173 cm | 体重 | 73 kg |
| 投打 | 右投げ/左打ち | 経歴 | 中京学院大中京高（甲）─阪神 |
6位指名・小川一平（おがわ・いっぺい）
高校時代は無名の存在ながらも大学進学後の2年時にリーグ戦に出場すると、抑えとして活躍。チームとして11年ぶりとなる大学選手権出場に貢献した。最速149km/hのストレートとチェンジアップ、スライダー、カットボールを投げる。将来の守護神候補。
| ポジション | 投手 | 背番号 | 66 |
| 生年月日 | 1997年6月3日 | 出身地 | 神奈川県 |
| 身長 | 182 cm | 体重 | 80 kg |
| 投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 県立横須賀工─東海大九州キャンパス─阪神 |
育成1位指名・小野寺暖（おのでら・だん）
高校時代に甲子園の出場経験はないが、通算20本塁打を記録した右の強打者。大学進学後は、2年時秋からリーグ戦に出場し、クリーンナップを打つまでに成長。4年時には首位打者を獲得し、リーグMVPに2度選出されるなど実績は十分。
| ポジション | 外野手 | 背番号 | 127 |
| 生年月日 | 1998年3月17日 | 出身地 | 奈良県 |
| 身長 | 183 cm | 体重 | 82 kg |
| 投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 京都翔英高─大阪商業大─北翔大─阪神 |
育成2位指名・奥山皓太（おくやま・こうた）
高校時代に甲子園出場経験はなく、大学進学後も故障に悩まされ続けた。それでも高い身体能力には定評があり、荒削りながらも力強いスイングと強肩が魅力。
| ポジション | 外野手 | 背番号 | 128 |
| 生年月日 | 1997年9月3日 | 出身地 | 山梨県 |
| 身長 | 186 cm | 体重 | 93 kg |
| 投打 | 右投げ/右打ち | 経歴 | 甲府西高─静岡大─阪神 |
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