日曜日のディビジョナル・ラウンドで、カンザスシティ・チーフスはクリーブランド・ブラウンズに22-17で勝利した。だが、第3クオーター途中にパトリック・マホームズが脳震とうを起こして倒れ、その様子をファンは固唾を飲んで見守った。
マホームズの離脱は、チーフスにとっては痛手。脳震とうの検査を受けている間、チーフスのファンはバックアッパーを務める35歳のチャド・ヘニーに望みを託した。
結果的に、ヘニーはタスクを遂行。しかし、マホームズは脳震とうプロトコルに入ることになり、戦列に復帰することはなかった。
チーフスは、1月24日のAFCチャンピオンシップでバッファロー・ビルズと戦う。この試合に向けてマホームズを復帰させてようとしているが、カンザスシティのファンたちはまだ安心することはできない。
25歳のスーパースターが今週復帰するかどうかはチーフスの判断にかかっているが、全てはマホームズ自身の回復速度に依存する。
NFLは脳震とうからの復帰について5段階のプロトコルを設けており、マホームズがプレー可能な状態になるまではこのプロトコルに従わなくてはならない。次戦までの準備期間が短い中、マホームズが次戦までにプロトコルの復帰条件を満たすかどうかは不透明だ。
パトリック・マホームズ 脳震とうの歴史
マホームズは大学からNFLに至るキャリアの中で、1度脳震とうを経験したことがある。このQBはテキサス工科大で華々しい活躍を見せていた2014年、脳震とうに見舞われた。日曜日のディビジョナル・ラウンドと同様に、試合中に復帰することはできなかった。
その直後にテキサス工科大はバイウィークを迎えたこともあり、マホームズは14日の休養期間を得ることができた。そのため、レッド・レイダース(テキサス工科大)の次戦にはマホームズもメンバー入りすることができたのだった。
パトリック・マホームズの復帰は?
マホームズは今後、リーグの定める5ステップのプロトコルを完了しなければならない。その後プレー可能の判断が下される。
月曜日に診断が行われ、その結果プロトコルを開始することとなった。プロトコル完了にあたっては、チームドクターと、チームとは関係を持たない神経科医の診断が必要となる。許可が下りればフィールドに戻ることが可能となる。
NFLの脳震とうプロトコル
5つのステップは次のように定められている。
フェーズ1: 症状に応じた運動制限
このフェーズの選手は休養が必要と診断され、(肉体的および認知的な)運動を制限し、必要であれば避ける必要がある。トレーニングスタッフの監督下においては、一部のストレッチやバランストレーニングを導入することができる。次いで軽度の有酸素運動に進むことができる。全ての活動は自覚的最大限にとどめる。
フェーズ2:有酸素運動
このフェーズの選手は、チームのメディカルスタッフの直接管理下において、段階的に有酸素運動を開始し、ダイナミックなストレッチ運動やバランストレーニングを行うべきである。フェーズ2完了後、神経認知試験やバランス試験を行うことができ、結果が標準ラインに達したものと解釈されれば次のフェーズに進むことができる。
フェーズ3: フットボール特有の運動
監督下での有酸素運動を続けるが、このフェーズの選手はその量を増やすことができ、スポーツ特有の動きを模倣した運動を行うことができる。また、筋力トレーニングを監督下に限って導入することができる。選手はスポーツ特有の運動をチームと共に30分間まで行うことができるが、引き続き注意深い観察を要する。
フェーズ4:チーム内でのボディコンタクトのないトレーニングの訓練
選手は引き続き有酸素運動、筋力トレーニング、バランストレーニング、チーム内でのスポーツ特有の運動を行うが、このフェーズではボディコンタクトのないフットボールの練習(例えばスローイング、キャッチ、ランニング、その他のポジショニングに特化した練習など)に参加することができる。神経認知試験やとバランステストをフェーズ4終了までに完了しなければならず、結果が標準ラインに達すれば次のフェーズに進むことができる。
フェーズ5: 全てのフットボールに必要な運動/制限解除
クラブの医師がコンタクトを含むすべてのフットボールに必要な運動を解除するにあたっては、選手は所属クラブを担当する「Independent Neurological Consultant(INC)」の試験を受けなくてはならない。INCがクラブ医師の判断に同意したことをもって、選手はクラブの練習や試合に参加することを許可される。
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