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アメリカンフットボール

3日間にわたるドラフトが開幕、今年の注目は人材豊富な“フランチャイズQB”|NFL

松野敏史
3日間にわたるドラフトが開幕、今年の注目は人材豊富な“フランチャイズQB”|NFL(C)Getty Images
【NFL ニュース】日本時間4月30日から5月1日までの3日間にわたって行われるNFLの第86回ドラフト。今回のドラフトの見どころを紹介していく。
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アメリカンフットボールの米プロリーグ、NFLの第86回ドラフトが4月29日から5月1日までの3日間の日程で、オハイオ州クリーブランドで開催される。

昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により完全リモート形式で実施されたが、今年はコミッショナーが会場の舞台に立って指名選手を読み上げる例年通りのスタイルが戻ってくる。

今年の全体1位指名権を持っているのはジャクソンビル・ジャガーズ。以下、2位ニューヨーク・ジェッツ、3位サンフランシスコ・49ers、4位アトランタ・ファルコンズ、5位シンシナティ・ベンガルズと指名順が続く。初日は1巡目、2日目は2〜3巡目、3日目は4〜7巡目の指名が行われ、合わせて259名が指名される予定だ。全32チームの指名順は直前のシーズンの成績を基に決まる。

MLBやその他のプロリーグのような下部組織を持たないNFLにとって、ドラフトは短期的にも中長期的にもチームを強化するもっとも重要な手段であり、選手を供給する側のカレッジの競技レベルもプロ並みに高く、1〜3巡目の指名選手は即レギュラーとして期待される。それだけにドラフトの注目度は高く、各メディアがそれぞれ独自の指名予想を繰り返し、ドラフトを専門的に扱う媒体や識者が話題を集めるなど、一面では試合以上にファンが盛り上がるイベントとして定着している。

「フランチャイズQB」候補が豊作の年

毎年、ポジションによって人材の豊作・不作があるが、今年はなんといってもクオーターバック(QB)の当たり年。チームを背負って立つポテンシャルを持った、いわゆる「フランチャイズQB」候補が5人いる。

クレムゾン大のトレバー・ローレンス、ブリガムヤング大のザック・ウィルソン、オハイオ州大のジャスティン・フィールズ、アラバマ大のマック・ジョーンズ、ノースダコタ州大のトレイ・ランスがその5人で、彼らがどの順位で、どのチームに指名されるかが、最大の焦点だ。

もっとも、1位指名候補ははっきりしている。クレムゾン大のローレンスだ。ジャガーズの新ヘッドコーチ、アーバン・マイヤーもローレンスの指名を事実上明言している。

ローレンスはクレムゾン大を1年生で全米王座に導き、その後の2年間も4チームがトーナメントで戦うチャンピオン決定プレーオフに出場している。強肩で運動能力が高く、勝負強さ、リーダーシップとQBに必要な資質をすべて兼ね備える、次代のスーパースターだ。ルーキーイヤーにどれだけの成績を残し、将来的にどのレベルにまで到達できるのか、興味はすでにプロ入り後の可能性に移っている。

2021-04-29-NFL-Lawrence

見解が分かれるのが、2位指名以降だ。ジェッツ、49ers、ファルコンズ、ベンガルズ以下は、6位マイアミ・ドルフィンズ、7位デトロイト・ライオンズ、8位カロライナ・パンサーズ、9位デンバー・ブロンコス、10位ダラス・カウボーイズと指名が続くが、このうちQB指名が確実視されているのが、ジェッツ、49ers、パンサーズの3チームで、ブロンコスもQB陣の底上げを目論んでいる。

11位以下では、15位のニューイングランド・ペイトリオッツが、昨季に手放したQBトム・ブレイディ(現タンパベイ・バッカニアーズ)の後継者の獲得に動くかどうかが注目される。

ジェッツは18年のドラフトで3位指名したサム・ダーノルドを今オフに放出し(パンサーズへ)、新たなフランチャイズQBを求めている。49ersはドルフィンズと指名権をやり取りして、本来の12位から3位へと指名順を上げているが、これはケガの多い現エースのジミー・ガロッポロに取って代わるQBを獲得するためだ。

ジェッツはウィルソンの指名が有力で、49ersはジョーンズ、フィールズ、ランスで予想が割れているが、この2チームが誰を指名するかによってパンサーズやブロンコスの出方も変わるはずで、その意味でジェッツと49ersが今年のドラフトの動きを決定づけると言ってもいいだろう。

2021-04-29-NFL-Wilson

オフェンスには好タレントが目白押し

ポジションを問わず上位指名確実の高評価を得ているのは、フロリダ大のタイトエンド(TE)カイル・ピッツ、オレゴン大のオフェンシブ・タックル(OT)ペネイ・スーウェル、ルイジアナ州大のワイドレシーバー(WR)ジャマー・チェイス、アラバマ大のWRでハイズマン賞(全米最優秀選手賞)を受賞したデボンテイ・スミス、同じくアラバマ大のWRジェイレン・ワドルと、とくにオフェンスに好タレントが目白押しだ。

ディフェンスでは、ペンシルベニア州大のインサイド・ラインバッカー(ILB)マイカ・パーソンズ、アラバマ大のコーナーバック(CB)パトリック・サーテン、バージニア工科大のCBケイレブ・ファーリー、ミシガン大のディフェンシブ・エンド(DE)クウィティ・ペイが、注目のプロスペクト(有望株)だ。

前述のように、チーム強化においてドラフトは非常に重要な意味を持ち、指名権はキャピタル(資本・資産)とも表現されるほどだ。その価値を最大化するために、どのチームも指名権のやり取りには躊躇がなく、それぞれの思惑を想像しながらそうした動きを追ってみるのも、NFLドラフトの楽しみ方のひとつだろう。

【ドラフト1巡目指名順】
1位 ジャクソンビル・ジャガーズ
2位 ニューヨーク・ジェッツ
3位 サンフランシスコ・49ers
4位 アトランタ・ファルコンズ
5位 シンシナティ・ベンガルズ
6位 マイアミ・ドルフィンズ
7位 デトロイト・ライオンズ
8位 カロライナ・パンサーズ
9位 デンバー・ブロンコス
10位 ダラス・カウボーイズ
11位 ニューヨーク・ジャイアンツ
12位 フィラデルフィア・イーグルス
13位 ロサンゼルス・チャージャーズ
14位 ミネソタ・バイキングス
15位 ニューイングランド・ペイトリオッツ
16位 アリゾナ・カージナルス
17位 ラスベガス・レイダース
18位 マイアミ・ドルフィンズ
19位 ワシントン・フットボール・チーム
20位 シカゴ・ベアーズ
21位 インディアナポリス・コルツ
22位 テネシー・タイタンズ
23位 ニューヨーク・ジェッツ
24位 ピッツバーグ・スティーラーズ
25位 ジャクソンビル・ジャガーズ
26位 クリーブランド・ブラウンズ
27位 ボルティモア・レイブンズ
28位 ニューオリンズ・セインツ
29位 グリーンベイ・パッカーズ
30位 バッファロー・ビルズ
31位 ボルティモア・レイブンズ
32位 タンパベイ・バッカニアーズ

※ヒューストン・テキサンズ、ロサンゼルス・ラムズ、シアトル・シーホークス、カンザスシティ・チーフスは1巡目指名権をトレードで手放している。

文・松野敏史(まつの・としふみ)

「ワールドサッカーダイジェスト」と「サッカーダイジェストWEB」で副編集長を務める。2020年4月にフリーランスのライター、編集者、翻訳者として独立。プレミアリーグを中心としたヨーロッパのサッカーに精通し、NFL、NBA、MLBなどアメリカのプロスポーツへの理解も深い。スポーツに限らず物事を多角的に捉え、本質を掘り下げることに興味と関心がある。

NFL ドラフト 2021

開催日時刻配信内容
4月30日(金)9:00第1日
5月1日(土)8:00第2日
5月2日(日)1:00第3日

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