北海道小樽市の小樽カントリー倶楽部(6655yd/パー72)で行われたJLPGAツアー第25戦の「ニトリレディス」は、2打差の2位から出た賞金女王の稲見萌寧が「70」で回り、通算9アンダーで逆転優勝した。自身初の大会連覇を果たし、今季2勝目を挙げた。
海風が吹く難関・小樽CCでのV争いは、プロ通算100戦目になった女王になびいた。初日から首位を走った原英莉花が2番でダブルボギーをたたき後退。同じく最終組で賞金ランキングトップに立つ21歳の山下美夢有との一騎討ちになった。
勝負を分けたのは最難関、420ydと長い16番(パー4)だった。右ドッグレッグでフェアウェイ幅が狭いホールは、グリーン右手前の池が2打目のプレッシャーを増幅させる。稲見、山下ともにグリーン左サイドに外して3打目。アプローチを寄せられずボギーとした山下に対し、50cmにピタリとつけた稲見は見事なパーセーブ。女王の貫禄を見せる小技で単独首位に立つと、追い上げを許さなかった。
昨季9勝(2020年1勝、21年8勝)をマークし、東京五輪では銀メダルを獲得した。華々しい成績を残して迎えた今季は6月の「リシャール・ミル ヨネックスレディスゴルフトーナメント2022」の1勝止まり。完璧主義者ゆえに練習に打ち込むが、思い通りの結果を残せない日々が続いた。年間タイトル争いは西郷真央や山下、西村優菜ら後輩たちにリードを許していた。
賞金ランクは1位の山下と約1000万円差の2位に浮上、ポイントランクでも3位につけた。「なかなか調子が上がらずに勝ち切れなかった。もがいたりもしたけど、練習や努力は報われる。成果が出てよかったです」と胸を張った稲見。8月最後の一戦でしっかり勝利を収め、秋の陣へと向かう。
2打差の2位には山下、西村、植竹希望。山下は8試合連続トップ5になった。
2番で悔しいダブルボギーを叩き、7位と今季初優勝を逃した原は「久しぶりの優勝争いで力んだなと思ったんですが、2番ホールが残念。もう、久しぶりの優勝争いで自分の気持ちも高まっていますし、久しぶりにこの悔しい気持ちもあるので、来週から優勝目指してピンに絡めて、もっとバーディー取れるようにしていきたい」と話した。
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