JLPGAツアーの2022シーズン第35戦「伊藤園レディス」は13日(日)、千葉県長南町のグレートアイランド倶楽部(6741yd/パー72)で最終ラウンドを行なった。山下美夢有が逆転で今季4勝目を挙げ、最年少女王に輝いた。
21歳103日、身長150cm。ツアー史上最も”若く”そして”小さい”女王は優勝スピーチで言葉に詰まった。普段の可愛らしい笑顔が、真顔になっていく。「ここまで強くなれたのは、たくさんの応援があったからです」。必死に絞り出し、「これからもっともっと強くなれるように頑張ります」と声を震わせた。
重圧との戦いもあった。1打リードで迎えた最終18番。「めっちゃ緊張してセカンドを右にプッシュアウト気味に打ってしまった」。グリーン左手前に大きな池が構え、ボールはグリーン中央に着弾した。20mを残したバーディパットは3mショート。ただ最後はしっかりカップ中央から沈め、拳を握った。
2007年に最年少の21歳156日で女王に輝いた上田桃子を2打差で追った最終日。優勝し、メルセデスランキング2位の西郷真央が4位以下なら戴冠という条件だった。パーを並べる我慢の展開を続け後半15番(パー5)。62ydの3打目を58度で絡めて初バーディ。トップに並び、逆転への布石を打った。
今季は5月の「ワールドレディス杯サロンパスカップ」で国内メジャーを制すと、2勝目を挙げた「宮里藍サントリーレディス」から13試合連続でトップ10をマークした。平均バーディ数は3.75と全体1位、パーセーブ率は90.2778と全体2位につける。
攻めの姿勢を貫きつつスコアを落とさないからこそ、平均ストローク70.0504、年間20回のトップ10(ともに1位)を記録する。身長のハンデをカバーしようと、ルーキーイヤーから体幹やウエイトトレーニングを行い、トップレベルで戦える土台を作ってきた。食生活も変え、ついに獲得賞金額は2億円を突破した。
思いが結実した女王は、次なる大きな目標を掲げた。「海外で挑戦もしたいと思っています」
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