JLPGAツアーの2022シーズン第37戦になる「第41回大王製紙エリエールレディスオープン」は、20日(日)に愛媛県松山市のエリエールゴルフクラブ松山(6575yd/パー71)で最終ラウンドを行い、36歳の藤田さいきが11年ぶりの復活優勝を果たした。
すべての力が抜けたかのように、グリーンにしゃがみ込んだ。目から大粒の涙が流れる。1.2mのウイニングパットを決め11年35日分の想いが溢れ出た。「辛い時期ばかりでしたが、この瞬間を夢見て諦めないで続けられる限り、優勝を目指していこうと思った。この瞬間をまた味わえて本当に良かった」と声を震わせた。
2017、19年賞金女王の鈴木愛と一騎討ちになった最終日。長く難しいパットを次々に沈めて逆転に成功した。15番では鈴木が先に難しいバーディパットを決め首位に並んだが、藤田が5mのフックラインを入れ返してバーディ。すぐに突き放した。
勝利への執念からか、グリーン上でガッツプレーを見せた。16番では4mのパーパットを決めてリードを死守した。観客が見守る18番ではグリーン奥のバンカーから鈴木が見事な寄せでパーをキープした。藤田は1.2mの下りの難しいパーパット。「このパーパットを外してPO行くことは考えましたが、あの距離は何度も練習してきた」とプレッシャーを跳ね除けた。
3週間前の「樋口久子 三菱電機レディス」で11年189日ぶりのブランク優勝を挙げた金田久美子に誰よりも刺激を受けた。次は自分、そう信じた。今季2位は3位。宮里藍さんらと同学年でも若手が台頭する女子ゴルフ界で、トップレベルの飛距離を誇り、第一線で戦うことにこだわった。
試合が終わると横峯さくら、原英莉花らが祝福した。乾いた秋の空に、歓喜の声がこだました。
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