試合の概要
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって3カ月近い中断を余儀なくされたイタリアサッカー界だが、再開を告げる一戦は名門同士のビッグマッチとなった。13日に行われるコッパ・イタリア準決勝セカンドレグで、ユヴェントスとミランがアリアンツ・スタジアムで対戦する。ファーストレグは1-1で引き分けている両者だが、第2戦の下馬評はユヴェントスに軍配。大手ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』はユヴェントスに「1.52倍」、ミランに「6倍」の勝利オッズをつけている。
ユヴェントス（1部1位 20勝3分3敗／勝ち点63）
歴代最多13回の優勝を誇るユヴェントスだが、コロナ禍による3カ月の中断がどう出るか。主将ジョルジョ・キエッリーニとジャンルイジ・ブッフォンはトレーニング中に体調不良を訴えており、出場は不透明な状況。選手のコンディションには一抹の不安が残る。一方で、今季就任して以降「特徴がない」と批判され続けてきたマウリツィオ・サッリ監督が、この期間中に自身の色であるテンポの速いパス回しからチームを押し上げていく“サッリ・ボール”をどこまで仕込めているのかにも注目だ。
イタリアの絶対王者は、すべての国内タイトル獲得は「ノルマ」であり、失敗すれば指揮官の首も危ういだろう。第1戦でアウェイゴールを手にした中、無観客で迎える第2戦では確実に勝利し、決勝進出並びに熾烈なセリエAタイトルレースに弾みをつけたいところだ。
注目選手：クリスティアーノ・ロナウド
第1戦では後半アディショナルタイムに劇的な同点弾を奪ったエースだが、中断明けもレオナルド・ボヌッチをして「完璧なコンディション」だという。カップ戦で圧倒的な強さを誇ってきたC・ロナウドは、一瞬で試合を決める力を何度も証明してきており、頼れる男の爆発に期待がかかる。
予想スタメン（4-3-3）
ミラン（1部7位 10勝6分10敗／勝ち点36）
6度目の制覇を目指すミランだが、セカンドレグは主力を複数欠いて臨む苦しい状況。ズラタン・イブラヒモヴィッチ、テオ・エルナンデス、サム・カスティジェホが出場停止だ。イブラヒモヴィッチのポストプレー、T・エルナンデスの攻撃参加は年明け以降のミランの“核”を担っており、ステファノ・ピオリ監督はこれまでのプランを丸々変更することを余儀なくされる。ユヴェントスにポゼッションを譲り、手数の少ない速攻を狙う策が現実的となるだろう。
それでも、来季の欧州カップ戦出場権獲得は再建を目指すミランにとって最重要課題。3カ月の中断という前代未聞の状況だが、王者相手に勝利が絶対に欲しいところだ。
注目選手：アンテ・レビッチ
第1戦でもゴールを奪い、中断前の9試合で7ゴールを奪っていたレビッチ。イブラヒモヴィッチ不在の中、攻撃陣のリーダーを担うことが予想される。強靭なフィジカルと推進力、高い決定力を誇るクロアチア代表FWの活躍次第で勝敗も決することになりそうだ。
予想スタメン（4-2-3-1）
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- キックオフ：2020年6月13日（土）日本時間4:00
- 解説：細江克弥 実況：北川義隆
- 会場：アリアンツ・スタジアム
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