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【コラム】目が離せないサイドの攻防。冨安健洋の対応が勝敗を左右するかもしれない | リヴァプール対アーセナル展望 | プレミアリーグ

【コラム】目が離せないサイドの攻防。冨安健洋の対応が勝敗を左右するかもしれない | リヴァプール対アーセナル展望 | プレミアリーグDAZN
【プレビュー】プレミアリーグ第12節リヴァプール対アーセナルの展望だ。サイドの激しい攻防が予想される一戦で、日本代表DF冨安健洋の対応が勝敗を左右するかもしれない。

冨安にとって最大の試練に

リヴァプールの前節の初黒星は単なる偶然なのか。復活を遂げたアーセナルの実力は本物なのか。プレミアリーグ第12節のリヴァプール対アーセナルは、互いに真価が問われるうえ、トップ4を争うチーム同士の直接対決としても注目の一戦だ。

わずか2ポイント差の両チームだが、近年の戦績を見るとリヴァプールが圧倒的に有利である。昨シーズンのリーグ戦では、リヴァプールが2試合とも3ゴールをマークして快勝。ユルゲン・クロップが監督に就任した2015年10月以降、リヴァプールはプレミアでのアーセナル戦で7勝3分1敗という圧倒的な成績を残しているのだ。

とりわけホームでの対戦に限ると、リヴァプールは5連勝中。しかも、その全ての試合で3ゴール以上を叩き出している。そのためアンフィールドに乗り込むアーセナルにとっては、すっかり新守護神に定着してイングランド代表デビューも飾ったGKアーロン・ラムズデール(23歳)を中心とした、平均年齢23歳の若い最終ラインの真価が問われる一戦になる。

そして、日本代表DF冨安健洋の不敗神話も継続が危ぶまれる。今季アーセナルに加入してから一度も負けていない冨安にとって(6勝2分)、今回は渡英して以降で最大の試練となる。それだけ強力な3トップを相手にするわけだ。

特に得点ランク首位を独走するモハメド・サラーは今のサッカー界で最も危険なアタッカーだ。それでも3トップの対応だけに専念できれば何とかシャットアウトできそうだが、それを許さないのがクロップのチームである。

彼らは湧き出るように選手が飛び出してきて波状攻撃を仕掛けてくる。強烈なハイプレスと爆発的な前線のスピードだけに気を取られていると、チャンス製造機である両フルバックにサイドをえぐられてしまう。現にアーセナルは、プレミアリーグでの直近4度の対戦で必ずサイドバックにアシストを記録されているのだ(トレント・アレクサンダー=アーノルドが3アシスト、アンディー・ロバートソンが1アシスト)。

どれだけクロスを阻止できるか

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だから今回もサラーやディオゴ・ジョタへの警戒度を最高レベルに保ちつつ、サイドバックとの駆け引きにも神経を尖らせる必要がある。近年は、そこで実力差を見せつけられてきたアーセナルだが、今回は違うはずだ。アーセナルにも、ようやく世界レベルで戦える両サイドバックが揃ったのである。

過去にはセンターバックのカラム・チェンバーズやシュコドラン・ムスタフィを右SBで起用して悪夢を見たことがあるし、ポジションが定まらないエインズリー・メイトランド=ナイルズに任せることもあった。そして、アレックス・オクスレイド=チェンバレン(現リヴァプール所属)をウイングバックに置いたこともある。

17年8月、アーセン・ヴェンゲル政権のアーセナルは敵地でのリヴァプール戦で0-4の大敗を喫した。その試合で右ウイングバックとして使われたオクスレイド=チェンバレンは、起用法に不満を抱えたまま同夏にアンフィールドへと移籍したのである……。

そんな曰く付きのポジションが、今ではアーセナルの強みとなっている。左にはキーラン・ティアニー、右には冨安という走攻守+脳の“四拍子”が揃ったサイドバックがいるのだ。そして今回のリヴァプール戦では「脳」の部分がいつになく重要になる。3トップを封じつつ、敵のSBの攻撃参加に目を光らせながら味方へのコーチングが求められるのだ。

的確なコーチングと高い守備意識を維持すれば、リヴァプールとも渡り合えることは前節のウェストハムが実証している。リヴァプールをホームに迎えたウェストハムは、両ウイングが素早く帰陣してサイドで数的不利に陥る機会を減らし、1トップ以外の全員で守る意識を徹底した。例えサイドを破られても、ボックス内に人数を置いてクロスを跳ね返した。そして得意のセットプレーを活かして3-2の勝利を収めている。

ウェストハムの戦い方は参考になるが、アーセナルはボックス内で守ることを得意としない。そのためリーグ最多クロスを誇るリヴァプールのサイドアタックを未然に防ぐ必要が出てくる。そうなると、やはり冨安の動きに注目だ。

センターバックが本職ながら右SBを任されている冨安は、対人プレーと空中戦の強さを発揮するだけでなく、リーグ4位のクロスブロック数(1試合平均)を記録。彼がどれだけクロスを阻止できるかが、勝敗のカギを握るかもしれない。

リーグNo.1の座をかけた左SB対決

無論、冨安だけではない。スコットランドの「左サイドバック対決」も見ものである。ロバートソンとティアニーは、今月15日のカタール・ワールドカップ欧州予選で揃ってスタメン出場。デンマーク戦の快勝(2-0)に貢献した。その時はティアニーが3バックの左、主将のロバートソンが左ウイングバックを務めたが、今回は本職の左サイドバックとしてどちらがスコットランドNo.1、いやプレミアリーグNo.1なのか白黒つける良い機会かもしれない。

とは言ったものの、蓋を開けてみれば両者ともピッチにいないかもしれない。デンマーク戦で足を痛めて途中交代したロバートソンは欠場するかもしれないし、ティアニーも足首の怪我から復帰したばかりである。しかも、彼が不在の間にDFヌノ・タヴァレスが好印象を残した。上下動だけでなくドリブルで中央にも切れ込めるポルトガルU-21代表で、ティアニーから定位置を奪う可能性がある。

誰が起用されるにせよ、リヴァプールの攻撃の第二、第三の矢はサイドバックから飛んでくるため、サイドの攻防から目が離せない。そこで後れを取らなければ、アーセナルは現在プレミアリーグ3試合連続ゴール中にして先日イングランド代表デビューを果たしたMFエミール・スミス・ロウが、一瞬のひらめきからチャンスを生み出し、9年ぶりの“アンフィールド攻略”を手繰り寄せるかもしれない。

文・田島 大

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まった『フットメディア』所属。英国在住歴を持つプレミアリーグのエキスパート。

配信予定

プレミアリーグ第12節
リヴァプール対アーセナル

  • 配信: DAZN
  • 配信開始:日本時間11月21日(日)2:30
  • 解説:水沼貴史 実況:下田恒幸
  • 会場:アンフィールド

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