試合の概要
いよいよファイナルを迎えた2020-21シーズンのコパ・デル・レイ。エスタディオ・オリンピコ・セビージャでは、優勝回数歴代2位のアスレティック・ビルバオと、歴代1位のバルセロナが激突する。
アスレティック・ビルバオ(11位 勝点37 | 9勝10分11敗 | 39得点33失点)
異例の順延を経て今月3日に行われた2019-20シーズンのコパ・デル・レイ決勝では、同じくバスク地方に本拠を置くライバル、レアル・ソシエダに0-1と敗れて涙をのんだビルバオ。しかし、それからわずか2週間余りでリベンジの機会が訪れた。選手の反逆心は燃えているはず。また今回の決勝戦では、負傷離脱していたイェライやユーリも間に合う見込み。マルセリーノ・ガルシア・トラル監督は直前のアラベス戦(0-0)では主力のほとんどを休ませており、休養は十分。心身ともに最高の状態でビッグマッチを迎えることになる。
バルセロナ相手にはボールを握られる時間が長くなることが予想されるが、激しい守備と速攻を武器とするビルバオにとっては上等だろう。そして、バルセロナの攻略法は1週間前にレアル・マドリードが明確に示してくれたばかり。もちろん相手も対策は練るだろうが、歴史的に被カウンターに弱さを露呈してきたバルセロナの穴を突きたいところ。低いい位置で堅いブロックを敷き、手数をかけずにサイドのスペースを攻略したい。そのためにも、まずは先制点を許さないことが重要となるだろう。昨年スパイクを脱いだ英雄、アリツ・アドゥリスへ今度こそトロフィーを届けたい。
注目選手:イニャキ・ウィリアムス
ビルバオの公式戦で初めてゴールを奪った黒人選手であるI・ウィリアムス。これまで数々のビッグクラブ移籍が騒がれたが、2019年には「アドゥリスのようになりたいんだ」と9年間の契約延長にサイン。クラブ愛を誓った。それだけに、前年度決勝の悔しさは誰よりも感じていたはず。対バルセロナ戦で重要となる速攻において、ラ・リーガ屈指のスピードと強さを誇る彼は適任だ。守備に追われる時間が多くなるだろうが、集中力を保って一瞬のスキを見逃さず、ネットを揺らすことはできるだろうか。
予想スタメン(4-4-2)
GK:シモン
DF:デ・マルコス、イェライ、I.マルティネス、ユーリ
MF:ベレンゲル、D.ガルシア、ベンセドール、ムニアイン
FW:I・ウィリアムス、R.ガルシア
バルセロナ(3位 勝点65 | 20勝5分5敗 | 69得点26失点)
前節、ラ・リーガ19試合で16勝3分と最高の状態で迎えたレアル・マドリードとのエル・クラシコ。しかしジネディーヌ・ジダン監督の策にはまり、1-2と痛すぎる敗戦を喫した。リーグ戦ではアトレティコ・マドリードが躓いているためにまだ可能性はあるが、今季も無冠で終わる可能性が現実味を帯びている。それだけは許されないことは、選手もロナルド・クーマン監督も重々承知のはず。4月に訪れたこのチャンスをものにするため、死に物狂いで挑むんでくるだろう。
エル・クラシコでは、意図的にハイプレスを仕掛けず相手を引き込んでスペースを広げ、トランジションのスキを突いてロングパスで一気に局面打開を図ったレアル・マドリードに、特に前半はいいようにやられたバルセロナ。後半から4バックへのシステム変更によって特に攻撃面では大きな改善を見せたが、やはり攻撃終了後のスペース管理に課題を感じさせる試合となった。ビルバオも同様の形を狙うことが予想され、I・ウィリアムスとの走り合いでは分が悪い。そのためにも低い位置のブロックを、ランニングやポジショニング、個の力でいかに崩すかが重要となる。また、簡単に攻撃を終わらせないように、選手間の距離も適切に保つ必要がありそうだ。
注目選手:リオネル・メッシ
エル・クラシコでは自身もゴールから遠ざけられ、普段通りの力が発揮できなかったメッシ。大きな失望を味わったが故に、このファイナルへのモチベーションに溢れているだろう。これまで何度もその特別な才能を見せつけてきた主将だが、ビルバオの堅い守備を崩すにはその力が絶対に必要となる。そのためにも、あまり下がらずに狭いスペースを狙うことが重要だ。もしかすると今回が最後となるかもしれないコパ・デル・レイ決勝で、どのようなプレーを見せてくれるのだろうか。
予想スタメン(3-5-2)
GK:テア・シュテーゲン
DF:ミンゲサ、ピケ、ラングレ
MF:デスト、デ・ヨング、ブスケツ、ペドリ、アルバ
FW:メッシ、デンベレ
放送・配信予定
- 配信:DAZN
- キックオフ:2021年4月18日(日)日本時間4:30
- 解説:小澤一郎 実況:倉敷保雄
- 会場:エスタディオ・オリンピコ・セビージャ
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