ここまで1分1敗と白星のない女子日本代表は第2戦のイギリス戦からスタメン5人を変更。10番を背負うエースのFW岩渕真奈が先発に復帰した。
勝てば無条件で予選リーグ突破の決まる日本が主導権を握ってゲームを進める。開始25秒で岩渕がシュートを打つ積極的な姿勢を見せると、立ち上がりから素早いボール回しで相手のプレッシャーを回避していく。
その中で最初の決定機を迎えたのは17分のことだった。流れるようなパスワークからMF杉田妃和が左足でシュート。しかし、大会屈指のGKクリスティアネ・エンドレルに阻まれた。
その後もテンポよくボールを動かしていく日本がゲームを優位に進めていく。ただ、ボールが入って行くのはペナルティーエリア手前までが多くシュートまで持ち込めない場面が続いた。この展開は時間が経過しても変わらず、日本はボールこそ持つが相手を脅かすシーンを作るまでには至らなかった。
何としてでもゴールを奪いたい日本は後半開始からFW田中美南を投入。さらに早い段階で左利きのアタッカーMF遠藤純もピッチに送り、攻撃の姿勢を強めた。
しかし前半同様にチリの集中した守備を崩すまでのアイディアは出せずにスコアレスのままゲームは推移。反対に69分にはリスタートから一気にゴール前まで運ばれると、決定的なヘディングシュートを打たれる。これはバーを叩きボールが真下に落ちたところを何とかGK山下杏也加がキャッチしピンチを逃れた。
チリに流れが傾きかけた77分、ようやく均衡が破れる。エリア内で縦パスを受けた岩渕が収めラストパス。これを田中が流し込み、待望の先制点を奪った。
リードを奪ってからも受け身にならず攻めた日本は2点目こそ奪えなかったが、そのまま1-0で逃げ切ることに成功。雨中の宮城で今大会初勝利を挙げ、スタジアムに駆け付けた観客とともに決勝トーナメント進出の喜びを分かち合った。
試合後、高倉麻子監督は「我慢しながらの勝点3になった。1つ勝ったことで迷いは消えると思う」とこの試合を振り返り、「ここからはまた別の戦い。相手を研究しつつ自分たちのサッカーをやりたい」と一発勝負となる準々決勝に向けて落ち着いた様子ながら強い様子で意気込んだ。
今後の試合予定
準々決勝
7月30日(金)19:00[埼玉スタジアム2002]
準決勝
8月2日(月)17:00[カシマスタジアム] or 20:00[横浜国際総合競技場]
3位決定戦
8月5日(木)17:00[カシマスタジアム]
決勝戦
8月6日(金)11:00[オリンピックスタジアム(国立競技場)]
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