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明治安田J1リーグ

【コラム】いよいよ覚醒の時。清水エスパルスの守備の要・立田悠悟が秘める飛躍の可能性

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【国内サッカー・ライターコラム】ピーター・クラモフスキー監督の下で、新たなサッカーを構築している清水エスパルス。そんなチームの最終ラインを支える立田悠悟は、日に日に逞しさを増している。成長著しい東京五輪世代のDFは、さらなる飛躍のため横浜FC戦での勝利を目指す。
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間近で支えたファン・ソッコの存在

『長く助走をとった方がより遠くに飛べる』という歌詞がある。ここ数試合で加速度的に存在感を増しているDF立田悠悟の変貌ぶりは、長い助走期間を抜け、いよいよ覚醒の時を迎えたと言えよう。

ピーター・クラモフスキー監督を新たに迎えた今シーズン。立田はいち早く指揮官の意図を理解し、センターバックとして定着した。際立つのは彼の真骨頂である足元の技術だ。最終ラインからボールを繋ごうとするため相手のプレスを受ける場面が多いが、落ち着いて対処し、時には局面を一瞬で打開するロングフィードを繰り出す。攻守両面でアグレッシブなサッカーを展開する今季の清水において、立田の技術は欠かせないものとなりつつある。

「このサッカーはセンターバックの役割が多くて、これをモノにすることが、自分が成長する近道だと思う。だから、試合の中で様々なことにチャレンジするのが楽しい」

もともとは「地道に努力するタイプ」と自負するとおり、大器晩成型である。プロ1年目はリーグ戦出場がなく、2年目の2018シーズンは本職ではない右サイドバックにコンバートされた。そして、「センターバックで勝負したい」と意気込んだ昨シーズンは、失点シーンでの対応の甘さが悪目立ちしてしまい、次第にポジションを失った。

センターバックとして、副キャプテンとして、なかなか安定しない守備面に人一倍の責任を感じていた。また、熾烈な東京五輪代表争いの真っ只中にいることも、プレッシャーとしてのしかかった。

このまま重圧に押しつぶされてしまうのではないか――。

そんな心配の声も挙がっていた中、立田を間近で支えていた一人がチームメイトのDFファン・ソッコだ。

「ディフェンダーにとって大事なのは瞬間、瞬間の状況判断と、周りの選手と“呼吸”を合わせること。どちらも経験を積むことでしか身につけられないものなので、今はあまり責任を負うことは考えず、悠悟なりにトライしていけばいい」

韓国代表歴を持つ経験豊富なソッコは、若い立田を気遣い、試合や練習の中で、できうる限りのアドバイスを送った。

立田自身もまた、「悪い部分から目を背けずにやることが大事。毎試合学ぶことが多いので、すべて自分の糧にしたいし、いつか『この経験があって良かった』と思えるように戦っていきたい」と懸命に前を向いた。結局、昨シーズンのうちにレギュラーの座を奪い返すには至らなかったが、時間を掛けて一皮むけた要因の一つが、良い意味での“開き直り”だった。

「例えば、同世代の冨安(健洋/ボローニャ)選手などと比較されることが多いですけど、いくら周りに『冨安はこれができて、立田はできない』なんて言われても、そんなことは自分自身が一番分かっているんです。でも、できないものはできないので、だったら今の時点で自分がすべきことに目を向けるのが一番大事だと思いました」

自分がやられなければ失点はしない

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今シーズンからチームが取り組むサッカーは、高いボール保持率とハイラインが特徴的であるため、最終ラインを任される者にとってはリスク管理能力が重要となる。

序盤戦こそ連携面や1対1の対応に未熟さを露呈していた立田だったが、明らかに顔つきが変わったのは、今シーズン初の勝点を獲得した明治安田生命J1リーグ第6節・サガン鳥栖戦から。以降、リーグ戦5試合負けなしと向上したチームの成績に伴って、試合をこなすごとにプレーに自信をみなぎらせている。

第9節の北海道コンサドーレ札幌戦は失点を直接FKの1点に抑え、第10節のベガルタ仙台戦では今シーズン初の完封を達成。前節は同じスタイルを志向する昨シーズンの王者、横浜F・マリノス相手に真っ向勝負を挑み、惜しくも3-4で敗れたものの、FWジュニオール・サントスら強烈な攻撃陣と激しい肉弾戦を繰り広げた。

2年前の立田は、「ソッコや金子(翔太)くんがいないと、自分一人では何もできない」と周りの選手に頼りっぱなしだった。

だが、今は違う。

「自分が試合に出始めた頃は、僕がサイドバックでソッコがセンターバックだった。ソッコが隣にいるから自分が思いっきりやれているのは今も変わらないけれど、今は僕がセンターバックで、ソッコがサイドバック。立ち位置が逆になり、今度は僕が『ボールを取られても、俺らが守るから大丈夫だよ』と伝えています。このサッカーをやる限り、後ろだけで守らなければいけない場面は絶対にあるし、そこで耐えきるのが自分たちの仕事。最終的に自分がやられなければ失点はしないと思っているので、あとは自分を信じてやるだけ」

次節の横浜FC戦では、クラブのJ1通算400勝をホームで達成するチャンスがある。

「歴史あるチームの記録に立ち会えることはすごく誇らしいこと。でも、個人的にはそこを気にしすぎず、ただ目の前の相手に勝つことを目指したい」

コツコツと積み重ねて得た自信は、簡単には揺るがない。日々逞しさを増し、計り知れない飛躍の可能性を秘めた立田は、勝利をもたらすキーマンとなるべくピッチの上で全力を尽くす。

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文・平柳麻衣

1992年生まれ、静岡県出身。静岡を拠点に活動するフリーライター。清水エスパルスを中心に、高校・大学サッカーまで幅広く取材。『サッカーキング』や『S-PULSE NEWS』などに寄稿する。

明治安田生命J1リーグ第12節 放送予定

日時対戦カード会場放送予定
8月22日(土)18:00清水エスパルス vs 横浜FC アイスタDAZN
8月23日(日)18:00名古屋グランパス vs 川崎フロンターレ 豊田スDAZN
8月23日(日)18:00サガン鳥栖 vs 北海道コンサドーレ札幌 駅スタ試合中止
8月23日(日)19:00鹿島アントラーズ vs ガンバ大阪 カシマDAZN
NHK BS1
8月23日(日)19:00浦和レッズ vs ヴィッセル神戸 埼玉DAZN
8月23日(日)19:00FC東京 vs 湘南ベルマーレ 味スタDAZN
8月23日(日)19:00横浜F・マリノス vs サンフレッチェ広島 日産スDAZN
8月23日(日)19:00セレッソ大阪 vs ベガルタ仙台 ヤンマーDAZN
8月23日(日)19:00大分トリニータ vs 柏レイソル 昭和電ドDAZN

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