かつて2006-07シーズンに、ガラクティコス(銀河系軍団)の一員としてファビオ・カペッロの元でプレーしたカッサーノ氏。日本時間21日にラ・リーガの伝統のビッグマッチ、エル・クラシコが迫る中、『ダゾーン・イタリア』の特番に出演すると、両チームの対戦について自身の見解を示した。
「当然、レアルには、クオリティと経験のある選手たちが揃っている。一方のバルセロナはチーム作りを始めたばかりであり、現時点でレアルがリードしていると考える。レアルのカルレット(カルロ・アンチェロッティの愛称)は今も昔も偉大な指揮官であり、並外れたマネージャーだ。適材適所の采配ができるし、選手からもリスペクトされている。対するバルセロナのチャビは、“小さなグアルディオラ”と言えるだろう。(ジョゼップ)グアルディオラと同じ仕事に取り組んでいる」
カッサーノ氏のレアル論評
カッサーノ氏は、古巣レアルについて深掘りし、アンチェロッティ率いる現チームのメンバーについて持論を展開した。
・GK
ティボー・クルトワは偉大なGKだが、わずかに欠点もある。勇気を出してペナルティエリア外へ飛び出すことを好まない。それから足元でのプレーも苦手としているようだ。それでも、彼とヤン・オブラク、アリソンのGK3人は最強のフェノーメノ(怪物)だ。
・DF
ダニエル・カルバハルは、好きな選手だ。良い時も悪い時も及第点の出来で、平均的に重要なパフォーマンスを見せる。目立たないが、いなければならない典型的な選手だ。ダヴィド・アラバは、フィルジル・ファン・ダイク、カリドゥ・クリバリとともに世界最強ベスト3に入るセンターバックだ。
エデル・ミリトンも好きな選手だ。セルヒオ・ラモスのようなレジェンドの後釜を務めるとなると難しいかもしれないが、果敢なプレーを見せる。まだトップレベルではないかもしれないが、良い選手だ。フェルラン・メンディも好きだが、レアルで毎日、重圧にさらされる中で、違いを作り出せることを証明しなければならない。
・MF
カゼミーロに関しては、彼を連れてきたラファエル・ベニテスを褒めるべきだ。賢いところとか、バランサーとしての役割はクロード・マケレレを彷彿とさせる。ルカ・モドリッチは、チャビやアンドレス・イニエスタ、アンドレア・ピルロに続く存在と言える。この4人はサッカー史上最強MFと言えるだろう。これにフランク・ライカールトも付け加えるべきかもしれない。とにかくモドリッチは天才だよ。
トニ・クロースは、モドリッチとは違うタイプだが、ものすごく強い。彼のことも大好きだ。7、8年もレアルに所属して高いレベルでプレーしているということは、カンピオーネ(王者)の中のカンピオーネだ。
・FW
マルコ・アセンシオは大好きだ。ひざをケガする前はもっと好きだった。ケガの後はやや恐れながらプレーしている感じがする。ヴィニシウスを見ていると、ロビーニョを思い出す。常にドリブルを仕掛けて1対1に挑む。サッカーが上手く、スピードもある。だがゴール前の20~30メートルの位置からのゴールはほとんどない。枠内に上手くシュートを打てない。あの距離まで近づいたら、本能に従ってゴールを狙わなければならない。
カリム・ベンゼマは、怪物ロナウドやマルコ・ファン・バステン、ズラタン・イブラヒモヴィッチ、ロベルト・レヴァンドフスキと並び、テクニックを持ち味とするサッカー史上最強の9番と言える。そんなフェノーメノが9年にわたって、クリスティアーノ・ロナウドのためにプレーしていた。クリスティアーノがいなくなって初めてレアルの9番としての責任を背負い、今シーズンはすでに公式戦30ゴールを記録している。
最後にカッサーノ氏は、MFフェデリコ・バルベルデやMFエドゥアルド・カマヴィンガらレアルの中盤の若き逸材について言及。2年後には大きな飛躍が期待できると指摘した。
「レアルはバルセロナよりも早く3年前から若返りに取り組んでいる。レアルの若手たちは、本当に強い選手たちだ。重圧を感じさせることなく、育て上げることができれば、レアルは2、3年後には再び重要なタイトルを獲得できるようになるだろう」
放送・配信予定
- レアル・マドリード対バルセロナ
- 配信:DAZN
- キックオフ:2022年3月21日(月)日本時間5:00
- 解説:小澤一郎 実況:桑原学
- 会場:エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ
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