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【コラム】パリ・サンジェルマンの逆転優勝は可能か? 最終節のポイントは先制点 | リーグアン

西 達彦
【コラム】パリ・サンジェルマンの逆転優勝は可能か? 最終節のポイントは先制点 | リーグアン(C)Getty Images
【欧州・海外サッカー コラム】2020-21シーズンのリーグアン最終節が近づいてきた。首位リールを追う2位パリ・サンジェルマンの優勝は可能か。逆転の条件や最終節のポイントを確認する。

2020-21シーズンのフランス リーグアンが今週末(日本時間24日4時)に最終節を迎える。最大の注目はリール、パリ・サンジェルマン(PSG)、モナコの三つ巴となっている優勝争いだ。

まずは優勝の条件を整理しておこう。現在の首位は勝点80のリール、2位は同79のPSG、3位は同77のモナコ。リールは12位アンジェとのアウェーゲームをモノにすれば、文句なしで2010-11シーズン以来となる通算4回目の優勝が決まる。もっとも優位な状況だ。

リールとモナコを得失点差で大きくリードしているPSGは、16位ブレストとのアウェーゲームで勝点1に終わっても、リールが敗れた場合に逆転優勝が可能。逆にブレストに不覚をとれば、モナコが勝利した際に3位転落となる。

数字上の可能性を残しているものの、モナコの逆転優勝はかなり厳しい。リールとPSGがともに敗れた場合はリールとの得失点差(6)、リールが敗れたうえでPSGが引き分けた場合は、PSGとの得失点差(22)を埋める必要がある。前者はともかく、後者はまったく現実的ではない。

シーズン終盤になって好材料が

4連覇がかかるPSGの視点に立てば、自分たちがリールよりも良い結果で終わることに専念すればいい状況だ。

そのPSGにとって、今季は非常に難しいシーズンだった。昨季のCL決勝進出によってオフが短くなったうえ、その大事な休養期間に怪我人や新型コロナウイルス感染者が続出。トーマス・トゥヘル前監督は難しい舵取りを迫られた。

シーズン途中にはそのドイツ人指揮官が解任となる。トゥヘルとの信頼関係に亀裂が入っていたレオナルドSDが昨年12月、マウリシオ・ポチェッティーノを新監督に据える大ナタを振るったのだ。

だが、4-2-3-1システムを導入するなど自身のカラーを打ち出したポチェッティーノは、PSG対策としてラインを低く設定してくる相手のブロックに苦しみ続けた。個で打開できるネイマールの稼働率が低かった誤算はあったにせよ、キリアン・エンバペに単騎で突破を図らせようとしても局面を開けず。また、CFマウロ・イカルディがボールになかなか触れず、ピッチでの存在感を失うという問題にも直面した。

マルキーニョスとプレスネル・キンペンベに続く3番手のCBを確立できなかったことも痛手に。結果、相手のブロックを破れず、一発のカウンターで沈む試合が散見された。

ただ、シーズン終盤(特に優勝したクープ・ドゥ・フランス)の戦いを振り返れば、少しずつ変化は生まれている。マルコ・ヴェッラッティが負傷離脱するアクシデントに見舞われるも、MFイドリッサ・ゲイェが左中間のレーンからエンバぺを生かすスルーパスを出したり、ペナルティーエリア内だけで仕事をするイメージが強かったイカルディが中盤に下りるシーンが増加した。

さらに、エンバぺの良さがもっとも生きるカウンターの回数も増えている。これは間違いなく好材料だ。

エンバペの飛び出しが有効に

最終節の相手は16位のブレスト。リーグドゥとの入れ替え戦行きとなる18位のナントとの勝点差が1しかない相手にとっても、最終節は大きな意味を持つ。

来季モンペリエの監督就任報道が出ているオリヴィエ・ダログリオが率いるブレストは、引いて守りを固めてからのカウンターを狙うチームではない。今季のPSGが何度となく苦しめられたタイプではなく、むしろ相性の良い相手と言える。

PSGが注意すべきは、ワイドで脅威になっているロマン・フェーヴルだ。縦への推進力があり、左足のキック精度とパスセンスが抜群で、直接FKからもゴールを決められる。何を隠そう、PSGが今オフの補強候補の一人にしている選手でもある。

また、前線のスティーヴ・ムニエは今季リーグアンで空中戦の数がトップのハイターゲット。マルキーニョスを中心としたCBがいかに彼を潰せるかがポイントとなる。

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攻撃に関しては、エンバぺの裏への飛び出しが有効になるはず。ブレストに深く抉られてからマイナスのパスで失点するケースが散見されるからだ。

ブレスト戦は右膝を痛めているヴェッラッティに加え、足首を痛めたレイヴァン・クルザワも欠場する見込みだ。一方、ミッドウィークのクープ・ドゥ・フランス決勝は出場停止だったネイマールが休養十分の状態で戻ってくる。

ポイントは先制点。今季のリーグアンでPSGが先制を許してから逆転勝利した試合は、第33節のサンテティエンヌ戦しかない(3-2)。CLマンチェスター・シティ戦の終盤で見られたように、ビハインドの展開になると、選手たちが冷静さを失い、不要なファウルや揉め事を起こす傾向がある。

ポチェッティーノ監督就任以降、試合中の規律面に乱れが出ているのは気になる部分だ。自分たちのペースで戦えていれば問題はない。PSGがアウェーでビハインドの展開になったのは、シーズン全体でわずか51分間。しっかりと先制して自分たちの試合に集中してゲームコントロールできるか。それが逆転優勝への鍵となる。

文・西 達彦

ボイスワークス所属(局アナ経験なし)。Jリーグ・リーグアン(DAZN)ONE(abemaTV)なでしこリーグ(YouTube)マリーンズナイター・高校野球(チバテレ)西武ファームなど実況。趣味は乗り物全般、渋谷系音楽。

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