スペインは強かった。これまでの相手よりも一枚も二枚も上手だということはすぐに伝わってきた。しかし、日本も1歩も引くことなく、堂々たる戦いぶりを見せた。
キックオフと同時にスペインのテンポの良いパスワークが光った。両CBを起点に縦へ、縦へと付けていき、敵陣へと進入していく回数を増やしていった。その証に日本が誇る二枚看板のMF久保建英とMF堂安律のレフティーコンビが気持ち良くプレーさせてもらえる機会はほとんどなく、FW林大地とMF旗手怜央も攻撃よりも守備で走る距離が長かった。
しかし、その展開の中でも日本は崩れない。MF遠藤航とMF田中碧のダブルボランチが力強いボール奪取を見せれば、DF吉田麻也とDF板倉滉のCBコンビも体を投げ出しシュートブロック。GK谷晃生が慌てる場面はなかった。
我慢しながらも自分たちにペースが訪れることを待っていた日本に最初のチャンスが生まれたのは35分、左サイドの崩しからDF中山雄太のアーリークロスに3列目から走り込んできたMF遠藤航がダイレクトで合わせる。このシュートは枠を外れるが、その直前にはMF久保建英もドリブルからシュートを打っており、ようやく日本の攻撃にリズムが生まれ始めた。
ただ、39分には前半最大のピンチが訪れる。最終ラインからわずか2本のパスで抜け出したFWラファ・ミルとGK谷晃生がエリア内で1対1となるが、的確な間合いで距離を詰め、正面でストップした。
後半、最初のチャンスを迎えたのは日本だった。キックオフから約30秒、右サイドの折り返しから堂安が右足でシュート。積極的な入りを見せた。さらに52分には、ロングボールを受けた旗手の落としから林がシュート。惜しくも枠を捉えることは出来なかった。
そして、56分にこのゲームのターニングポイントが訪れる。ペナルティーエリア内で吉田が相手を倒してしまいスペインにPKを献上。痛恨のプレーと思われた。しかし、VARが介入し、オンフィールドレビューの結果、この判定は取り消し。日本は難を逃れた。
この後はより一進一退の展開が続き、1つのプレー、1つのミスが勝敗に直結しそうな雰囲気が出始め、そのままスコアが動くことなく延長戦に突入した戦いは手に汗握る展開が続いた。
互いに攻め合い合ながらも無得点が続いた延長前半同様、延長後半も五分五分の展開の連続。先に焦れた方が負けの我慢比べとなった。
そんな中、ついにこの試合、最初のゴールが生まれた。右サイドのスローインからパスをつなぎエリア内に運ぶ。途中出場のFWアセンシオが左足でコントロールシュートを決め、115分、スペインが大きく前へ出た。
先制を許した直後からはDF橋岡大樹を投入しパワープレーに出た日本。しかし、スペインの守備をこじ開けることは最後までできず、試合終了を告げるホイッスルが鳴った瞬間、全員がピッチに倒れ込んだ。
この結果、日本は6日の3位決定戦を戦うことに。グループステージで勝利しているメキシコとの再戦となる。
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