明治安田生命J1リーグは11日、第9節が各会場で開催され、味の素スタジアムではFC東京と川崎フロンターレの“多摩川クラシコ”が行われた。
ホームのFC東京は前節、退場処分となったDF渡辺剛が欠場。最終ラインにDF森重真人がスライドし、ボランチにはMF青木拓矢を起用してライバル撃破を目論んだ。一方、敵地に乗り込んだ川崎Fは、MF三笘薫とMF家長昭博の両ワイドがスタメンに復帰。攻撃力を高め、アウェイでの勝点3奪取を目指した。
試合は立ち上がりから川崎Fペースで推移する。後方からボールを丁寧につなぎ、隙あらば縦にバシバシとパスを入れて状況を打開。そこから左右、中央とボールを動かし、ドリブルやコンビネーションを織り交ぜながらゴールへと迫って行った。
圧倒的に押し込む中、先制点は8分に生まれる。相手のビルドアップのミスをMFジョアン・シミッチが掻っ攫うと、素早く縦にパス。これを受けたレアンドロ・ダミアンが難しい体勢からさらに前へと浮き球のパスを送ると、走り込んだ家長がヘディングシュートを叩き込み川崎Fが先制に成功した。
このゴールで一気に主導権を握った川崎Fは、さらに攻勢を強めていく。17分には中盤での三笘のボール奪取からレアンドロ・ダミアンへとつなぎ、最後はラストパスを受けた家長がダイレクトで左足を振り抜き大きな追加点を奪った。また23分には三笘がゴールを決めたが、これはVARによりオフサイド判定でノーゴール。さらなる追加点は生まれなかったが、川崎Fが終始圧倒して後半へと折り返した。
後半、先に動いたのはFC東京の長谷川健太監督だった。後半スタートからMF安部柊斗に代えてFWアダイウトンを投入。この交代が功を奏し、59分には一本のカウンターからアダイウトンが仕上げて1点を返した。
ただ、この直後にFC東京に痛恨のミスが起きる。1点差になってから2分後、DF山根視来のクロスをDF中村拓海がトラップミス。これを三笘に拾われると、GKとの1対1を冷静に沈められてしまい痛い失点を喫してしまった。
こうなると試合は川崎Fのもの。75分にセットプレーからDF谷口彰悟の折り返しをレアンドロ・ダミアンが押し込んで4点目をゲット。84分にDF内田宅哉に1点を返されたが、そのまま試合を終えた川崎Fが4-2で多摩川クラシコを制している。
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