泣いても笑ってもシーズンの終幕まで残り2試合だ。1年間の集大成を見せて笑って終われるチームもあれば、最後に悔し涙を流すチームもいる。様々な感情渦巻く中で迎えるラスト2試合には、どんなドラマが待っているだろうか。
圧倒的優位な神戸と連勝するしかない名古屋
来季のAFCチャンピオンズリーグ出場権を手にできる3位以内に入れるチャンスがあるのは、残り2チームに絞られた。優勝を手にした川崎フロンターレ、2位の横浜F・マリノスは、すでに3位以内が確定。残すは3位のヴィッセル神戸と4位の名古屋グランパスだけとなる。
両者の勝点差は「5」。加えて得失点差が「11」の開きがあることを考えると、神戸は勝点1を加えれば3位以内に大きく近づくことができる。もちろん残り2試合で勝点を2つ積み上げれば、自力での3位以内が確定するため、圧倒的に有利な状況にいると捉えていいだろう。
そんな神戸は今節、横浜F・マリノスと対戦。横浜FMはすでに何もかかっていない状況ではあるが、ここで神戸に敗れると最終節で順位をひっくり返されて3位になる可能性もある。そこを踏まえると、モチベーション高く向かってくることは間違いない。現在の調子に良さを考えれば神戸が勢いで押し切りそうだが、横浜FMの攻撃力をどこまで抑えられるかがポイントになる。最終節では難敵のサガン鳥栖と敵地で対戦しないといけないだけに、ホームで迎える今節で3位以内を確定したいところだ。
一方、名古屋は今節、敵地でセレッソ大阪と対戦。FW大久保嘉人のホームラストゲームとなる試合だけに、相手も勝利に対して執念を燃やしてくるだろう。それでもデータ的には近年、大きく勝ち越している相手。しっかりと勝利を手にすることで神戸の結果を待ちたいところだ。最終節まで持ち込めれば、最後はホームでの浦和戦が待つ。ホームラストゲームに勝ち、大逆転で3位以内を確定することが名古屋の理想的なプランとなる。
三つ巴の残留争い
前節、残留争いは大きな動きがあった。15位の湘南ベルマーレ、16位の清水エスパルス、17位の徳島ヴォルティスが揃って勝利。一方で、18位以下の大分トリニータ、ベガルタ仙台、横浜FCが敗れて3チームの降格が決まったのだ。最後までもつれる可能性があった中で、3チームの降格が一気に決まったことは驚きの結果になったと言える。
これで降格枠は残り1つ。前述した湘南、清水、徳島が残留を争ってしのぎを削ることになる。
最も優位な状況にいるのは湘南だ。17位・徳島との勝点差が「3」離れているだけではなく、得失点差で清水とは「15」、徳島とは「16」の差がある。そのためあと一勝できれば、ほぼほぼ残留を確定できると言っていい。チームとしても直近5試合で負けなしと調子は上向いているだけに、しっかりと勝点を上積みすることで自力で残留を確定させたいところだ。
ただ、問題は今節である。奇しくも、ここで17位・徳島との直接対決を迎えるのだ。「まさかここでぶつかるとは」と両チームの関係者が思っていることだろう。
もちろん勝つことが全てだが、湘南からすれば引き分けでもポジティブに捉えることができる。ここで徳島の上積みを1に抑えれば、最終節のガンバ大阪戦でもし敗れたとしても徳島は二桁に乗せる大量得点を奪って勝利しないといけない。それはなかなか現実的ではないため、湘南が勝点1を奪えれば残留に大きく前進できるのは間違いない。
片や徳島サイドからすると、ここで敗れてしまうと16位・清水の結果次第で降格が確定。引き分けたとしても清水が勝利すると、前述の理由もありかなり厳しい状況に追い込まれてしまう。そういった現状を考えれば、残留するにはこの直接対決に勝つしかない。最終節はホームの歓声を背に低調なサンフレッチェ広島と対戦できることを考えれば、湘南戦に勝つことが残留を引き寄せる一手となるはずだ。
前述した2チームの状況が気がかりではあるものの、16位の清水としては自力で残留を決めたいところ。残す対戦相手は敵地での浦和レッズ戦と、ホームでのセレッソ大阪戦。最終戦に持ち込むと、大きなプレッシャーの中で戦うことになる。こういう時、追われる側の心情の方が難しいとはよく聞く話。そういう状況に追い込まれないためにも、今節での勝利で両チームを突き放したいところだ。
改めて今節の残留確定条件は、徳島の結果が大きく関与している。湘南は徳島に勝利した瞬間に残留が確定。また、徳島が敗れた場合、清水は勝点1以上を手にすれば残留が決まる。湘南と徳島の試合が引き分けに終わった場合、清水は勝利すると残留が確定。それ以外は最終節に持ち込まれるわけだが、果たしてどんな結果となるだろうか。
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