試合の概要
2シーズンぶりのプレミアリーグ制覇へ向け快走するマンチェスター・シティと、チャンピオンズリーグ出場権争いになんとか踏みとどまりたいトッテナム。現在の調子は好対照の両者が、エティハド・スタジアムで激突する。
マンチェスター・シティ（1位 勝点50 ｜ 15勝5分2敗 ｜ 43得点14失点）
序盤こそ躓きはしたが、現在リーグ戦10連勝中。10日のFAカップ5回戦（対スウォンジー：3-1）の勝利で、イングランドトップリーグ史上初の公式戦15連勝を達成したマン・シティ。ケヴィン・デ・ブライネやセルヒオ・アグエロといった中核を欠く中で、“最強”を誇っている。
先日の第23節では、前年度王者リヴァプール相手にアンフィールドで4-1と快勝。ジョゼップ・グアルディオラ監督も前述のスウォンジー戦後には、「プレミアリーグではこれ以上試合をしない方が良いかもね。我々はすでにチャンピオンなんだから」とジョークを飛ばしており、フィジカル・メンタル両面で最高のコンディションを保っているのだろう。
この一戦では引き続きデ・ブライネは欠場するが、ベルナルド・シウヴァやイルカイ・ギュンドアンらは絶好調。選手層に不安は全くない。長年課題とされてきた守備や被カウンター時の対応も、ルベン・ディアスの存在や日を追うごとに機能性が高まっていくプレッシングと堅いブロックで、失点数はリーグ最少と隙のないパフォーマンスだ。それでも、前回対戦はトッテナムの高速カウンターの前に0-2と屈しているだけに、不用意なボールロストには気を付けたい。また昨季から数えて9回失敗しているPKだが、守護神エデルソンが本当にキッカーを務めるのかにも注目だ。
注目選手：フィル・フォーデン
約3年前にデビューを飾ったイングランドの“至宝”は、今季新たなレベルに突入。グアルディオラ監督が惚れ込んだ才能が開花し、高い技術力にスピード、走力、戦術理解度の高さで絶対的な存在になりつつある。リーグ戦4ゴール2アシストをマークする20歳MFだが、すでに攻撃的なポジションすべてでプレーを経験。トッテナム戦では、指揮官は彼にどんなタスクを任せるのだろうか。
予想スタメン（4-3-3）
GK：エデルソン
DF：カンセロ、ストーンズ、R・ディアス、ジンチェンコ
MF：ギュンドアン、ロドリ、B・シウヴァ
FW：マフレズ、フォーデン、スターリング
トッテナム（8位 勝点36 ｜ 10勝6分6敗 ｜ 36得点22失点）
12月中旬には首位に立っていたトッテナムだが、その後大失速。イギリスの“ご意見番”ポール・マーソン氏には「見る分には最悪のチーム」と批判され、直近公式戦5試合では4敗。10日のFAカップでは、エヴァートンとの延長戦までもつれ込む死闘の末（4-5）に敗退するなど、苦しい状況から抜け出せないでいる。
絶対的エースであるハリー・ケインがケガから復帰後2戦連続ゴールと完全復活したことは朗報であるが、セルヒオ・レギロン、セルジュ・オーリエ、ジョバンニ・ロ・チェルソが依然として負傷中。さらに、主力組も多数先発させたエヴァートンとの死闘から中2日と、厳しいコンディションで大一番に臨むことになりそうだ。
直近の成績やコンディションからマン・シティ圧倒的有利との見方が強いが、前回対戦の戦い方から希望を見出したいところ。第9節（2-0）では自陣に引いて相手を引き出しつつもケイン＆ソン・フンミンをやや高い位置に残し、奪った瞬間に広大なスペースを突いて高速カウンターからゴールを奪っている。それから約3カ月が経過し、マン・シティの被カウンター対応は研ぎ澄まされてきた感もあるが、自慢の2大エースは上回ることができるのだろうか。まずはピエール＝エミール・ホイビュアを中心とした守備で、先制点を許さないことが重要だ。
注目選手：ソン・フンミン
前回対戦では、指揮官の狙い通りDFラインの背後を突いて見事なフィニッシュを叩き込んで見せたソン・フンミン。直近2試合でも3ゴールと絶好調だ。エヴァートン戦では120分フルで戦っており、コンディションが心配なところ。それでも、世界屈指のアタッカーの活躍は大一番で欠かすことはできない。相棒ケインと共に、苦しむチームに光をもたらすことができるだろうか。
予想スタメン（4-2-3-1）
GK：ロリス
DF：ドハーティ、アルデルヴァイレルト、ダイアー、デイヴィス
MF：シソコ、ホイビュア、ベルフワイン、エンドンベレ、ソン・フンミン
FW：ケイン
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- キックオフ：2021年2月14日（日）日本時間21:30
- 解説：戸田和幸 実況：安井成行
- 会場：エティハド・スタジアム
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