準々決勝
2022年1月4日(火)
大津(熊本)1-0 前橋育英(群馬)
大津が自分たちの歴史を塗り替えた。
実力校同士の対戦となったゲームは、史上初のベスト4進出を目指す大津が先制する。前半11分、鮮やかなパスワークから右サイドを崩し、最後は一村聖連が豪快に蹴り込んだ。その後は前橋育英が攻め込む時間が長くなるが、GK佐藤瑠星を中心とした守備陣が安定した守りを見せる。
後半途中にはチームの中心で主将の森田大智が負傷交代を余儀なくされたが、そこでも動じなかった大津が最後まで無失点を貫きタイムアップの笛を聞くことに。ベスト8に残ったチームとしては唯一の公立校であった大津が初めて国立競技場のピッチに立つこととなった。
一方、ここまで3試合で12得点を挙げてきた前橋育英であったが、この日は攻撃陣が沈黙。4大会ぶりの頂点を目指す戦いはベスト8で幕を閉じた。
東山(京都)1-2 青森山田(青森)
最後は自力の差で青森山田が制した。
前半は互いに得点の取り合う形となった。先手を奪ったのは京都代表の東山高校だ。ロングスローのこぼれ球を左サイドでつなぎ仲里勇真がクロス。これをファーサイドで夘田大揮がヘディングで押し込み先制する。ただ、前半のアディショナルタイムにハンドでPKを取られると、これを松木玖生が決めて同点。1-1となって後半へと折り返した。
後半は青森山田ペースで試合が進む。5バック気味の守備に苦しんだが、53分にロングスローのこぼれ球を渡邊星来が右足で合わせてゴールイン。青森山田が勝ち越しに成功した。こうなると前に出なければならなくなった東山が、セットプレーを中心に相手のゴールに迫る。しかし、最後まで得点が動かずそのまま試合は終了。青森山田が準決勝へと駒を進めた。
No. | 試合 | スタジアム | スコア |
---|---|---|---|
41 | 大津(熊本)vs 前橋育英(群馬) | フクアリ | 1−0 |
44 | 東山(京都)vs 青森山田(青森) | 等々力 | 1−2 |
静岡学園(静岡)1-1(PK3-4) 関東第一(東京B)
ベスト4をかけた一戦は激闘となった。
立ち上がりから主導権を握り続けたのは圧倒的な攻撃力を誇る静岡学園。Jリーグ内定の川谷凪と古川陽介の両ワイドを起点に攻め続ける。しかし、関東第一の守護神・笠島李月の好守に阻まれゴールを奪えない時間が続いた。それでも後半20分、ついに均衡を破る。左サイドからのクロスを途中出場のFW持山匡佑が大外で折り返したボールを小泉龍之介が蹴り込んだ。
だが、これでゲームは終わらない。守備の時間が長かった関東第一であったが追加点を許さずにいると、終了間際にドラマが待っていた。80分、左サイドのクロスに合わせたのは坂井航大。この試合を通じて唯一のチャンスをモノにした。
迎えたPK戦は4-3で決着。2人が失敗した静岡学園に対して、4人が決めた関東第一が史上初のベスト4進出を決め、開幕戦を戦った国立競技場に戻ることに成功した。
桐光学園(神奈川)0-1 高川学園(山口)
拮抗した展開の末に勝利したのは唯一の得点をとったチームだった。
神奈川県代表の桐光学園高校と山口県代表の高川学園高校が相対した試合は、立ち上がりから拮抗した展開となる。序盤にチャンスを多く作り出したのは桐光学園だ。サイドを巧みにつかいながら攻撃を展開すると、ポストに当てるようなシュートを放つなどゴールに近づいていく。
一方、高川学園は後半になって少しずつ修正。しっかりと相手の攻撃を跳ね返しながら林晴己を中心に攻撃を仕掛けていく。そして迎えた51分だった。右サイドのCKがファーサイドに流れると、ここで待っていたのは西澤和哉。3回戦でも劇的な決勝弾を挙げた男が、この準々決勝でも先制点の奪取に成功した。その後、相手の攻撃を体を張って守り続けた高川学園が1-0で勝利。青森山田の待つベスト4へと進んだ。
No. | 試合 | スタジアム | スコア |
---|---|---|---|
42 | 静岡学園(静岡)vs 関東第一(東京B) | フクアリ |
1−1(PK3−4) |
43 | 桐光学園(神奈川)vs 高川学園(山口) | 等々力 | 0−1 |
出場チーム(代表校一覧)
地域 | 運営 | 高校名 | 出場歴 |
---|---|---|---|
北海道 | 私立 | 北海高等学校 | 2年ぶり11回目 |
青森 | 私立 | 青森山田高等学校 | 25年連続27回目 |
岩手 | 私立 | 専修大学北上高等学校 | 2年ぶり2回目 |
秋田 | 市立 | 秋田商業高等学校 | 2年ぶり46回目 |
山形 | 私立 | 羽黒高等学校 | 3年ぶり8回目 |
宮城 | 私立 | 仙台育英学園高等学校 | 5年連続36回目 |
福島 | 私立 | 尚志高等学校 | 2年ぶり12回目 |
茨城 | 私立 | 鹿島学園高等学校 | 2年連続10回目 |
群馬 | 私立 | 前橋育英高等学校 | 2年ぶり24回目 |
栃木 | 私立 | 矢板中央高等学校 | 5年連続12回目 |
埼玉 | 私立 | 西武台高等学校 | 11年ぶり4回目 |
千葉 | 私立 | 流通経済大学付属柏高等学校 | 3年ぶり7回目 |
東京A | 私立 | 堀越高等学校 | 2年連続4回目 |
東京B | 私立 | 関東第一高等学校 | 2年連続4回目 |
神奈川 | 私立 | 桐光学園高等学校 | 3年ぶり12回目 |
山梨 | 私立 | 山梨学院高等学校 | 2年連続8回目 |
新潟 | 私立 | 帝京長岡高等学校 | 4年連続9回目 |
富山 | 私立 | 富山第一高等学校 | 7年連続32回目 |
長野 | 市立 | 市立長野高等学校 | 初出場 |
石川 | 私立 | 星稜高等学校 | 2年連続30回目 |
福井 | 県立 | 丸岡高等学校 | 4年連続32回目 |
静岡 | 私立 | 静岡学園高等学校 | 2年ぶり13回目 |
愛知 | 私立 | 中部大第一高等学校 | 初出場 |
岐阜 | 私立 | 帝京大学可児高等学校 | 3年連続8回目 |
三重 | 私立 | 三重高等学校 | 4年ぶり2回目 |
滋賀 | 県立 | 草津東高等学校 | 2年ぶり12回目 |
京都 | 私立 | 東山高等学校 | 3年ぶり4回目 |
奈良 | 私立 | 奈良育英高等学校 | 10年ぶり14回目 |
和歌山 | 私立 | 近畿大学附属和歌山高等学校 | 12年ぶり8回目 |
大阪 | 私立 | 阪南大高等学校 | 6年ぶり2回目 |
兵庫 | 私立 | 滝川第二高等学校 | 4年ぶり21回目 |
鳥取 | 私立 | 米子北高等学校 | 12年連続17回目 |
島根 | 県立 | 大社高等学校 | 2年連続11回目 |
広島 | 私立 | 瀬戸内高等学校 | 3年ぶり2回目 |
山口 | 私立 | 高川学園高等学校 | 3年連続27回目 |
岡山 | 私立 | 岡山学芸館高等学校 | 2年ぶり4回目 |
香川 | 県立 | 高松商業高等学校 | 4年ぶり24回目 |
愛媛 | 県立 | 今治東中東教育学校 | 2年ぶり2回目 |
徳島 | 県立 | 徳島商業高等学校 | 11年ぶり40回目 |
高知 | 私立 | 高知高等学校 | 2年ぶり17回目 |
福岡 | 私立 | 東福岡高等学校 | 2年連続22回目 |
佐賀 | 県立 | 佐賀東高等学校 | 2年連続12回目 |
大分 | 県立 | 中津東高等学校 | 7年ぶり5回目 |
宮崎 | 私立 | 宮崎日本大学高等学校 | 2年連続2回目 |
熊本 | 県立 | 大津高等学校 | 3年ぶり18回目 |
長崎 | 私立 | 長崎総合化学大学附属高等学校 | 2年ぶり8回目 |
鹿児島 | 私立 | 神村学園高等部 | 5年連続9回目 |
沖縄 | 県立 | 西原高等学校 | 31年ぶり4回目 |
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