バルセロナのジョアン・ラポルタ会長が、ラ・リーガの敷くサラリーキャップに苦言を呈している。
10億ユーロ以上の負債を抱えるなど極度の財政難に陥るバルセロナ。ジョアン・ラポルタ現会長は今夏、状況を打破するためにもゴールドマンサックス、オールスポーツファイナンス、CVSキャピタルパートナーズから9億ユーロ近い融資を受けようとしているが、ラ・リーガのサラリーキャップの存在によって、現状では身動きが取れない状況という。
スペイン『L’Esportiu』とのインタビューに応じたラポルタ会長は、次のように語っている。
「ラ・リーガによれば、私たちは6億ユーロの収入があっても人件費の余裕がないという。彼らとは議論を続けなければならない。誰も獲得できないなど、あってはならないわけだからね。ラ・リーガは私たちを助けるのではなく被害を与えようと試みている。本当に驚いているよ。私たちは6月30日までに問題を解決したいと思っている」
「私たちは規則を尊重するが、しかしほかの国と比べれば、あまりに厳しく不当なものだ。私たちはラ・リーガと話をしているが、しかし彼らはテコでも動かないように見える。こうなると、ドラスティックな決断を下すべきかもしれないね」
「私たちはもっとドラスティックな形で、私たちが望まぬ形で人件費を減らす必要があるのかもしれない。私たちはひどい経営をしていた前理事会からクラブを引き継ぎ、人件費がまだまだ高い状況だ。平和的な手段で状況を解決するのは、非常に難しい」
ラ・リーガのサラリーキャップは、クラブの収入や債務に応じて移籍金の減価償却費含めた人件費を収入全体の70%程度に制限するもの。冬の移籍市場終了後にラ・リーガが発表した各クラブの使用限度額では、積極補強によって一定期間で多大な損失額を計上したバルセロナが、マイナス1億4400万ユーロと異例の限度額がマイナスとなった。
新シーズンが始まる7月1日の時点でサラリーキャップを超過しているクラブは、削減した人件費の25%以下の額で選手を獲得すれば、その選手をラ・リーガに登録することが可能となる。つまり4ユーロを節約すれば1ユーロだけ使用可能になるわけだが、バルセロナにとってはこれが大きなハードルとなっているようだ。
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