J1への切符を掴みつつある2強
1位・ジュビロ磐田（77）
首位を走る磐田は、第37節で新潟、第38節で京都、第40節では長崎と昇格争いしている上位勢との直接対決を3カードも残しているが、圧倒的に優位な状況は変わらない。残り6試合で2勝2分を上回った時点で、後続グループが全勝しても昇格が決定。ほぼJ1への切符を手中に収めかけているとも言える状況だ。
また8月のリーグ再開から13戦無敗をキープしており、一切崩れそうにない気配も感じさせる。ここから3日に新潟、7日に京都と過密日程での上位との連戦を迎えるが、ここを連勝で乗り越えれば、4節を残して昇格が決まる可能性も。至上命令とも言えるJ1昇格に向けて視界良好だ。
2位・京都サンガF.C.（75）
1勝で首位を奪還できるポジションにいる京都は、第38節に磐田との大一番を残しているが、上位勢との直接対決はこの1カードのみ。残り6試合で3勝1分を上回る成績を残せれば、磐田と同じく自力で12年ぶりのJ1復帰が手繰り寄せられる。昇格への歩みは順調そのものだ。
事実上の優勝決定戦となりそうな磐田戦が最大の山場ではあるが、その前には、残留争いをしている大宮との難しい一戦も待ち受けている。ここを落として直接対決に敗れることになると、少し雲行きも怪しくなりかねない。さらに昇格を決定づけていくためには、この2試合が重要となりそうだ。
大逆転を目指す後続2チームは取りこぼしは厳禁
3位・ヴァンフォーレ甲府（67）
最も逆転への可能性が高いポジションにいる甲府でも6連勝して獲得できる勝ち点は『85』。残り6試合で磐田が2勝2分、京都が3勝1分を上回った時点で逆転への可能性は儚くも消えてしまう。
ただ甲府は、昇格を目指す7チームとの対戦を終えており、直接対決が一度もない。それでも第37節の岡山戦の後は、北九州や松本と残留争い組との連戦も待ち受けており、ひとつの取りこぼしも許されない状況で、貪欲に勝ち点奪取を目指す難関を乗り越えられるかが大逆転へのポイントだ。
4位・V・ファーレン長崎（65）
勝ち点2差で後を追う長崎はさらに厳しい状況だ。残り6試合での最大獲得勝ち点は、『83』。こちらも第37節で群馬、第39節で栃木と残留争い組との厳しい戦いを残している。
ただ第40節には、磐田との直接対決を残しており、そこまでの3連戦を全勝し、その時点で昇格の可能性を残していれば、大逆転への一筋の光も見えてきそうだ。ただあくまで磐田が2勝1分、京都が3勝した時点で可能性は消滅。やはり上位2チームが躓くことを願うしかない状況は変わらない。
奇跡を信じるしかない崖っぷちの3チーム
5位・モンテディオ山形（64）、6位・アルビレックス新潟（62）、7位・FC町田ゼルビア（60）
さらに崖っぷちに追い込まれているのが山形、新潟、町田の3チームだ。現時点で数字上の可能性は残されているものの、仮に全勝しても山形が『82』、新潟が『80』、町田が『78』までしか到達できない。さらに上位チームが大失速するという条件も重ならないことには、J1昇格という夢を叶えられない。この3クラブは、極めて厳しい立場に追い込まれていると言ってもいい。
また新潟と町田は、3日に開催される第37節で昇格の可能性が完全に消滅する可能性もある。新潟は首位・磐田と、町田は最下位に沈む松本とJ1昇格の希望を懸けて臨むことになる。
いずれにしても3日に開催される第37節、7日に開催される第38節で昇格の行方は大きく決まりそうだ。磐田・京都の2強が順当に昇格を果たすのか。後続グループが奇跡の大逆転を成し遂げるのか。J1へのチケットを手にして最後に微笑むのは果たして。残り6試合、J2からも目が離せない。
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