ミランは2018年夏、前オーナーの中国人投資家リー・ヨンホン氏らの財政問題により、米ファンドのエリオット・マネージメントへと移行。エリオット体制では、クラブの黄金期を知るレジェンドのパオロ・マルディーニ氏らを幹部に迎えるなどしてチームの再建を進め、今シーズン、11年ぶり19回目のスクデットを獲得した。
ミランを巡っては、シーズン中からクラブの売却話が囁かれており、当初はバーレーン資本のインヴェストコープが買収に関心を示していたがのちに撤退。新たに浮上した米投資会社レッドバード・キャピタル・パートナーズとの交渉が進められていた。
そんな中、ミランは1日、レッドバードがクラブの買収へ向けてエリオットと合意に至ったことを発表した。クラブの評価額は12億ユーロ(約1660億円)。新オーナーへの移行手続きは、今年9月までに完了する予定となっている。なおエリオットは少数株主としてクラブ内に残る見通しだ。
レッドバードの創設者でマネージングパートナーのジェリー・カルディナーレ氏は、「名門ミランの歴史の一部となることを光栄に思う。まさにクラブがイタリアリーグの頂点に復帰し、これからヨーロッパや世界へ目を向けようとする瞬間から次の物語を書き綴れることにわくわくしている」などと喜びの言葉を語った。
一方、エリオットのマネージングパートナーであるゴードン・シンガー氏は、売却に先立つ今回の契約サインを終え、「我々は素晴らしい歴史があるものの、重大な財政問題と成績不振の渦中にあるクラブを2018年に引き継いだ。クラブに財政安定をもたらし、ミランをヨーロッパサッカーにおいてふさわし場所へと導けるよう望んでいたが、両方の目標を達成した」とコメントした。
なおミランのテクニカルディレクター(TD)を務めるパオロ・マルディーニ氏やスポーツディレクター(SD)のフレデリック・マッサーラ氏らは、今月末に契約満了を迎えるため、来シーズン以降の去就が不透明となっていたが、エリオット側は「これまでクラブを率いてきた優れたリーダーたちは上層部に残る」ことで合意を得たことを発表。チームに残留する方針であることを明かした。すでにカルディナーレ氏は1日、クラブの技術部門を担当するイヴァン・ガジディスCEOやマルディーニTDおよびマッサーラSDとの面会に臨んでいる。
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