試合の概要
約3カ月の中断をはさみ、ついに再開するセリエA。優勝争い真っただ中のインテルと、残留争い真っただ中のサンプドリアが負けられない一戦に臨む。
インテル（3位 勝点54 ｜ 16勝6分3敗 ｜ 49得点24失点）
10年ぶりのスクデット獲得へ向け、好位置につけるインテル。しかし、中断前に優勝争いのライバルであるラツィオ（1-2）、ユヴェントス(0-2)と連敗を喫し、1試合未消化ながら首位に9ポイント差をつけられてしまった。終盤にビッグマッチを控えていることもあり、これ以上勝ち点を落とせない状況だ。
それでも、再開初戦となったコッパイタリア準決勝セカンドレグのナポリ戦（1-1）は攻守において見事なパフォーマンスを見せており、アントニオ・コンテ監督も「熱意と意欲には満足」と語るなど、コンディションは良好だ。冬に加入したクリスティアン・エリクセンにもゴールが生まれるなど良い準備ができている。指揮官も「チームの良い点や悪い点を分析できた。精神面で成長していることを誇りに思う」と中断期間をポジティブに捉えている。
だが主力MFマルセロ・ブロゾヴィッチとステファノ・センシの欠場が濃厚であり、中盤の陣容は変更を余儀なくされる。サンプドリア戦はボールを長く握る展開が予想されるだけに、ブロックを組んで守る守備陣を破壊する複数のプランが必要となる。
注目選手：クリスティアン・エリクセン
フィットする時間もないまま中断に突入してしまったが、ナポリ戦でゴールを奪うなど、徐々に存在感を放ち始めている。トッテナムでは世界最高クラスのパフォーマンスを見せていただけに、コンテ監督やサポーターの期待は大きい。サンプドリア戦ではポゼッションを圧倒する展開が予想されており、抜群の戦術眼と視野、高いキック精度を誇る彼が引いた守備陣を崩すカギとなることは間違いない。ロメル・ルカクやラウタロ・マルティネスという2トップを活かすためにも、デンマーク代表MFの奮起が必要だ。
予想スタメン(3-4-1-2)
GK：ハンダノヴィッチ
DF：シュクリニアル、デ・フライ、バストーニ
MF：カンドレーヴァ、バレッラ、ガッリアディーニ、ヤング、エリクセン
FW：ルカク、L・マルティネス
サンプドリア（16位 勝点26 ｜ 7勝5分13敗 ｜ 28得点44失点）
1試合未消化ながら、降格圏18位のレッチェと1ポイント差。激しい残留争いに巻き込まれるサンプドリア。今後も強豪とのビッグマッチを残しているため、ライバルより優位に立つためにもインテルとの試合では勝ち点1でも獲得したいところだ。
中断前の4試合では得点は奪えているものの、計11失点と守備の改善は必須。インテルに主導権を握られる展開が濃厚となっているが、自陣での堅守から一瞬のスキを突いた速攻でゴールを狙いたい。しかし、エースのファビオ・クアリアレッラはコンディションに不安を抱えている。代役として出場が濃厚なガストン・ラミレス、そしてマノーロ・ガッビアディーニが少ないチャンスをものにすることが必要となりそうだ。
注目選手：吉田麻也
1月の加入後、中断もあって1試合の出場に留まっている吉田。しかし、中断直前のヴェローナ戦（2-1）では不安を感じさせず、安定したプレーで勝利に貢献した。イタリア人著名記者ジャンルカ・ディ・マルツィオも「シーズン終盤に偉大な主役となり得る。サプライズになるかもしれない」と、大きな期待をかけている。インテル戦では長い間プレッシャーにさらされることになりそうだが、ベテランらしく落ち着いて対処することが必要だ。今季絶好調のインテル2トップをいかに抑えられるか、注目は集まっている。
予想スタメン(4-4-2)
GK：アウデロ
DF：ベレシンスキ、吉田、トネッリ、ムッル
MF：デパオリ、エクダル、リネッティ、ヤンクト
FW：ラミレス、ガッビアディーニ
放送・配信予定
- 配信：DAZN
- キックオフ：2020年6月22日（月）日本時間4:45
- 実況：北川義隆
- 会場：ジュゼッペ・メアッツァ
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