首位ナポリと同じ28ポイントで2位につけるミランと4位ローマによる一戦。両チームともに実力を誇示し、UEFAチャンピオンズリーグ(UCL)出場権争いにおけるすべてのライバルを驚かす対決になるだろう。ローマとミランにとって特別なハロウィンの夜。スタディオ・オリンピコで繰り広げられる一戦は、かつてないほどに拮抗した今シーズンのスクデット争いのライバルたちからも、熱視線が注がれることだろう。
対決に臨むローマの動向は?
今シーズンは6勝1分3敗。ジャッロロッシ(ローマの愛称)は、前節でカリアリに逆転勝利を収め、UCL圏内の4位につける。昨シーズン覇者の3位インテルをわずか2ポイント差で追いかける。
ローマは今シーズン、長らくチームに欠けていたプレーの調和を取り戻したかに見える。ニコロ・ザニオーロやレオナルド・スピナッツォーラ、ヘンリク・ムヒタリアンら重要な主力メンバーの長期離脱をまったく感じさせないほどだった。そしてザニオーロらの復帰により、チームの技術レベルはさらに高まりつつある。
ローマはセリエAにおいて、すでに18ゴールを記録。1試合あたりほぼ2ゴールに迫るすさまじい得点力を見せている。そしてその攻撃的なプレースタイルは、ファンをも魅了している。ミラン戦でもその戦術は変わらないだろう。対戦相手との順位表での差は現在9ポイント。その差を縮めるためにも、ローマは勝利を必要とされている。
唯一無二のスペシャルワン
指揮官のモウリーニョに関して疑念を抱いていた者はほとんどいない。ポルトガル人指揮官は文字通り、ローマの街を鷲づかみにした。極めて重要な意味を持つローマダービーに敗れ、UEFAカンファレンスリーグで大敗したにも関わらず、モウリーニョは正真正銘のローマの指揮官として認められている。ダービーでの敗戦後も、サポーターからこれほど不変の信頼を受けることはまれなことといえる。
モウリーニョが成し遂げたのはそれだけではない。チームが方向性を転換したことを印象づけ、1つもしくはそれ以上の重要な目標に手が届くことを、選手たちの心に刻み込んだ
対決に臨むミランの動向は?
ミランはユヴェントスと1-1と引き分けたのち、6連勝を飾った。ステファノ・ピオリのチームは、極めて難しい試合においても、たとえ多くの欠場者がいたとしても実力を示し、一時的な躍進ではないことを証明してきた。もはや正式に本物の優勝候補と言えるだろう。
ミランは今シーズンこそ、スクデットを懸けた戦いを望んでいる。そして多くの選手たちもまた、その目標を隠そうとしない。確かにUCLにおける成績不振により、メンタル面でエネルギーを削り取られる懸念もあった。だが、チームはヨーロッパの舞台における不運な経験により、さらなる力を得たように見える。セリエAでは、上位を走るにふさわしいパフォーマンスを示している。
成長を続ける若手
ミランは確実に頼りになるベテラン勢だけでなく、ブラヒム・ディアスやサンドロ・トナーリのようなチームをけん引する若き才能の爆発から活力を得るようになった。つまりロッソネーリ(ミランの愛称)は、昨シーズンのチームとは打って変わり、大舞台においても通用する成熟した若手も存在する信頼のおけるトップチームへと成長したのだ。
打ち合いの一戦に?
ローマはセリエA10試合を終えて、シュート数はリーグトップの「163」。対するミランは「145」とやや劣るが、決定機での冷淡さを武器とする。だがスペツィア戦やヴェネツィア戦において、前半の枠内シュートが「0」であったことも忘れてはならない。
ミランは絶好のタイミングで相手の脅威になれる一方、ローマは山ほどの弾薬を持ち、試合が経過するうちに何度か命中させることができる。両チームともに守備陣が大仕事を求められることになるが、まさにその守備陣こそが違いを作り出すのかもしれない。
ハロウィンの夜、両チームを待ち受けるのは、トリック・オア・トリート(いたずらか、お菓子か)どちらなのか、すべてはピッチで明らかになるだろう。
文・ルカ・フェオレ
放送・配信予定
- ローマ対ミラン
- 配信:DAZN
- キックオフ:2021年11月1日(月)日本時間04:45
- 実況:北川義隆
- 会場:スタディオ・オリンピコ
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