今シーズンも残り3試合となり、ミランとインテルによるデッドヒートが続くセリエA。現在、首位を走るミランの飛躍を支えた要因の1つは、22歳のFWレオンの急成長にある。ポルトガル代表FWは、1日に行われたセリエA第35節フィオレンティーナ戦においても、スコアレスのまま試合終了が迫る中、82分にミランの先制点をマーク。1-0での勝利へと導いた。
試合終了後、「決定的なゴールを挙げることは、選手にとって最高の瞬間だ。やや不安も感じられる中、勝利をつかめたことが何よりも重要だ」と喜びを語ったレオン。『ダゾーン・イタリア』の解説陣も、「Sunday Night Square」の番組内でポルトガル代表FWの重要性を説いた。
ジャーナリストのアンジェロ・カロテヌート氏は、「残り10分でこう着した試合をこじ開けることができる武器を持っている。レオンのような選手がいるのは、天の恵みだ」と指摘。また元ラツィオMFのダリオ・マルコリン氏も、「ナポリで試合を変えたのは彼だった。そして今日もそう。彼は他にも多くの試合を変えた」とその打開力を評価した。
続けて「以前はボールを(ズラタン)イブラヒモヴィッチに譲っていたところだが、現在の彼はゴールへと向かっていく非常に強いパーソナリティもある」と述べ、心理面での成長も指摘した。
ヴラホヴィッチはさらなる成長を
一方、ユヴェントスはシーズン序盤に出遅れたが、徐々に順位を上げ、リーグ戦3試合を残して4位以内を確保。11シーズン連続となるUEFAチャンピオンズリーグ出場を決めた。後半戦のマッシミリアーノ・アッレグリのチームのカギとなったのが、フィオレンティーナから加入した22歳のヴラホヴィッチだった。
長友佑都のチェゼーナ時代の元同僚でもあるマルコ・パローロ氏は、ユーヴェで公式戦7ゴールを挙げたセルビア代表FWに対し、さらなる成長を期待している。
「ユーヴェは1月にヴラホヴィッチを補強した。彼は決定力のある選手であり、アッレグリが話していたように、もし彼が開幕からいれば、あと数ポイント多く獲得できていたはずだ。だがクオリティが必要とされるビッグクラブとの対戦において、もう1ステップ乗り越えなければならない。ユーヴェでは、フィレンツェと比較して、よりプレッシャーを感じる場面があると思う」
「また自身がリーダーであると自負していた古巣なら、1人でシュートまで持ち込んでいたような場面において、ユーヴェではチームメートを探す場面が見られた。(アルバロ)モラタや(パウロ)ディバラの姿が目に入り、連携しようと考えていたのもしれない。いずれにせよ、チームにゴールをもたらしてくれる選手である上、まだ若く、計り知れない潜在能力もある。これからも成長しなければならない」
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バレッラのひらめきとディマルコの左足
元チェゼーナMFは、さらに2日(日本時間)にウディネーゼと対戦したインテルにも言及。シモーネ・インザーギのチームの中盤を称えた。
「(ニコロ)バレッラにはひらめきがある。2点目のPKが与えられる直前のシーンでは、ボールを受けると素早く向きを変え、ラウタロ(マルティネス)に対してスペースへ完璧なパスを出した。(ロベルト)ガリアルディーニと同様に、中身の濃い試合を見せてくれた。インテルの強みは中盤にある。バレッラのような選手が違いを作り出している」
またコーナーキックから先制点のアシストを記録したインテルの24歳DFフェデリコ・ディマルコがピックアップされると、マルコリン氏が「(ハカン)チャルハノールの右足よりも、ディマルコの左足の方が上だ」と絶賛。「チャルハノールと比較して、軌道やインパクトが違う。ボールは高く上がった後、突然下に落ちる。(イヴァン)ペリシッチの得点シーンでもその軌道が確認できる。DFにとって、落ちてくるボールをクリアするのは難しい」と指摘した。
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