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【コラム】シティ撃破に向けたユナイテッドの奇襲プラン「リンガードは現状のC・ロナウドより頼りになる」| 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ

【コラム】シティ撃破に向けたユナイテッドの奇襲プラン「リンガードは現状のC・ロナウドより頼りになる」| 粕谷秀樹のNOT忖度 | プレミアリーグ(C)Getty Images
【欧州・海外サッカー コラム】現地6日のプレミアリーグ第28節マンチェスター・ダービー。シティから3ポイントを奪う確率が低いのなら、ユナイテッドは奇襲のプランを練り上げなくてはならない。

ポグバの先発起用は大きな賭けか

フットボールを生業として35年。メディアの末席を汚しているとはいえ、マンチェスターの勢力分布図がとっくの昔に書き換えられたことは百も承知している。

「うるさい隣人」

サー・アレックス・ファーガソン元監督の警戒心を真に受けず、あらゆる意味で浪費を続けるユナイテッドはプレミアリーグのタイトルから8年、その他の冠からは4年も遠ざかり、今シーズンも無冠で終わる危険度が限りなく高くなっている。

一方、シティは2008年の『アブダビ・ユナイテッド・グループ』の買収によって贅沢すぎる財力を身につけ、世界のフットボールシーンでもトップランナーになった。ジョゼップ・グアルディオラが監督に就任した16-17シーズン以降の優勝歴は計8回(プレミアリーグ3回、リーグカップ4回、FAカップ1回)と、コレクションは増える一方だ。

今週末のマンチェスター・ダービーも、シティ優位は否めない。彼らの完成度を100に設定するのなら、ユナイテッドは半分以下だ。連動性に欠けるプレス、スピード不足のCB、37歳のクリスティアーノ・ロナウドに頼らざるをえない決定力……。

しかし、プレミアリーグは勝負事だ。なにが起きるかだれにも分からない。勝利の女神とやらがまかり間違ってユナイテッドに微笑みかけたとしたら、まさかの結末が訪れる。なぜなら、エティハドのマンチェスター・ダービーだからだ。

16-17シーズン以降に3勝1分1敗。直近2シーズンは連勝。ユナイテッドは、なぜかアウェーでグアルディオラのチームを上回っている。試合内容で劣りながら、不思議と3ポイントを持ち帰って来た。

今回も守備的な闘いを強いられる。60%台後半のポゼッションを許し、自陣でプレーする時間が嫌でも長くなる。耐性の強い選手が必要だ。

右サイドバックはディオゴ・ダロートではなくアーロン・ワン=ビサカ、センターバックはラファエル・ヴァランとヴィクトル・リンデレフがより良い選択だ。ハリー・マグァイア? 遅い、鈍い、頼りにならない。OBのリオ・ファーディナンドも辛辣だった。

「ハリーの周囲にボールを散らし、スピードで勝負すれば、九分九厘デュエルで勝てる」

また、4-3-3だろうが4-2-3-1だろうが、中盤にスコット・マクトミネイとフレッジは必須で、集中力が維持できないポール・ポグバの先発起用は大きな賭けか。動きは大雑把だが、強く、速く、闘争本能も旺盛なエリック・バイリーをCBではなく、守備的MFに起用してもいいだろう。

B・フェルナンデスの偽9番も面白い

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そして、C・ロナウドの先発もはばかられる。

直近の公式戦10試合で1得点。運動量が少なく、プレーの切れ味は鈍り、スプリントでマーカーを外せなくなってきた。守備意識も低いため、シティ守備陣はストレスフリーでビルドアップできる。

しかもボールを奪いに行く際、C・ロナウドは全体の陣形を見ていない。「もっと前から行こうぜ」と前進を促しても、他のフィールドプレーヤーは自陣に戻って相手の攻撃に備えている。頻繁に見かけるシーンだ。

したがってCFはエディンソン・カバーニか。いや、近ごろの彼はハムストリングの状態が思わしくない。

第二の選択はマーカス・ラッシュフォード。長い不調が続いている。ラルフ・ラングニック暫定監督が「トレーニングの出来は申し分ないのだが……」と言葉に詰まるほど、ラッシュフォードは精彩を欠いたままだ。

週末のマンチェスター・ダービーでは、思い切った人選が必要だ。C・ロナウドやラッシュフォードが期待できそうもないのだから、ジェシー・リンガードをゼロトップ気味に起用する考え方もあるはずだ。

戦略・戦術の理解度が高く、敏捷性に優れたリンガードであれば、現状のC・ロナウドやラッシュフォードよりは頼りになる。

あるいはブルーノ・フェルナンデスを偽9番として起用し、彼の近い場所にポグバを配置しても面白い。より攻撃的なポジションなら、ポグバのセンスは存分に発揮される。

ユナイテッドが真正面から挑んでも、シティから3ポイントを奪う確率は低い。それならば奇襲、少なくとも敵将グアルディオラが戸惑うようなプランを練り上げなくてはならない。

現時点で19ポイント差。勝ったとしてシティの背中は見えないものの、ユナイテッドのユニフォームを身にまとった以上は、選手一人ひとりに責任がある。

名門の矜持とやらを、見せてもらおうじゃないか。

文・ 粕谷秀樹

1994年、日本スポーツ企画出版社刊の『ワールドサッカーダイジェスト』編集長に就任。その後、同社の編集局次長を務め、01年に独立。以降、プレミアリーグやチャンピオンズリーグ、情報番組、さらに月平均15本のコラムでも、エッジの利いた発信を続ける。東京・下北沢生まれ。

粕谷秀樹のNOT忖度

配信情報

プレミアリーグ第28節
マンチェスター・C対マンチェスター・U

  • 配信: DAZN
  • 配信開始:3月7日(月)1時30分
  • 解説:戸田和幸 実況:野村明弘
  • 会場:エティハド・スタジアム
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