2017年に日本代表でプレーして以来、代表の舞台は届きそうで手の届かない場所だった。クラブでリーグ優勝を手にしても、カップタイトルを獲得しても、Jリーグベストイレブンなどの個人賞を取っても、日本代表のメンバーリストに名前が乗る日はなかなかやってこなかった。
そんな日々に代表への思いを諦めたくなった時もある。それでも、夢の場所であるW杯への出場。そして、日の丸を背負い多くのサポーターの前に立つため、谷口は一歩一歩もがきながら前に進んできた。
「何かが足りないし、成長しなければならなかった。どうやったら呼ばれるかを考えながらやってきた」
迎えた昨年、毎年のようにパフォーマンスを上げてきた男は久々に代表に選出された。また、大きなターニングポイントになったのは、今年の1月から2月にかけて行われたW杯アジア最終予選の中国戦とサウジアラビア戦だ。このチームのレギュラー格と言えるDF吉田麻也、DF冨安健洋の不在という緊急事態の中でスタメンに抜擢されると、2試合ともにフル出場を果たして連勝に貢献。これまでの二人とは異なるビルドアップ方法で周りを活性化させれば、対人戦でも十分な力を発揮して大きく評価を高めることになった。
この2試合を経験したことにより「基準が明確になった」と語る谷口は、今季の川崎Fでも不動のCBとしてハイパフォーマンスを継続。チームメイトの「ジェジエウがいないからそう見えるだけ」と本人は謙遜するが、代表の吉田らに学んだ「つけ込む隙を与えない姿勢」をフル活用してチームに勝利をもたらしている。
谷口は今季の自身のプレーを振り返り、最終予選での経験による変化をこう語った。
「今年の初めに出番が回ってきて、そこでもしっかり準備してきた自信があったから、バタつかずにきちんとしたパフォーマンスができた。また、今シーズンのリーグ戦が始まって、最終予選の難しさや厳しさを経験したことによってリーグ戦に集中して取り組めている。最後の2連戦に向けての思いがあったので、自分の中で代表に結びつけながら、具体的にやれている充実感はあります」
代表で掴んだ手応えをクラブでブラッシュアップさせ、再び代表へと還元する。24日のオーストラリア戦に出場するかはまだわからないが、確かな準備と自信を胸に、谷口はその瞬間に向けて牙を研いでいる。
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オーストラリア対日本|試合日程・配信・放送予定
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■配信内容
試合日時:3月24日(木)18:10 キックオフ
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