中2日での再戦となった24日のジョホール・ダルル・タクジム戦を小林悠の2ゴールなど5ゴールを奪い勝利し、グループIの首位に立った川崎フロンターレが次に迎えるのは韓国王者・蔚山現代との首位攻防戦。グループステージ残り2試合で勝点8の川崎Fからすれば、ここで勝点7の蔚山を叩くことができれば、首位での決勝トーナメント進出が大きく見えてくる。まさに首位通過をかけた大一番と言っていいだろう。
15日のグループステージ初戦で対戦した際には、蔚山が最終ラインからシンプルにロングボールを蹴ってくることが多く、その対応に後手を踏む場面が見られた。実際、その形から先制点も献上。元浦和レッズのレオナルドの個の力に屈しゴールを許すなど、前半は苦しい展開を強いられた。
ただ、その一方で、システム変更を施した後半は、本来のパスワークや人数をかけたサイド攻撃が光り、押し気味にゲームを展開。90分の内に流れの中からゴールネットを揺らすことはできなかったが、諦めずに攻め続けたことでアディショナルタイムにCKから相手GKのファンブルを見逃さずに車屋紳太郎が同点ゴール。土壇場で引き分けに持ち込んだ。
結果的に、その勝点1が、そして蔚山に勝点3を与えなかったことが現在の順位につながっていると考えれば、大きな価値を持つドローとなったことは間違いない。
そこからお互いに3試合ずつを戦い、ラスト2節のタイミングで迎えるこの試合、グループステージ首位通過に向けて勝たなくてはならないのは蔚山のほうであり、川崎Fが優位な立場にあることは間違いない。そのシチュエーションを意識し過ぎて受け身に回るような展開だけは避けたく、昨季まで横浜F・マリノスでプレーしていた天野純の左足には気を付けるべきであるが、チームの総合力としては決して劣っていないだけに勝点3を目指し堂々と戦いたい。
ジョホール戦後に鬼木達監督は言った。「このグループで2位抜けはないと思っている。あと2つ勝つことしか考えていない」。川崎Fが日本王者としての意地とプライドを示す。
大邱FC、ライオン・シティ・セーラーズと勝点7で並ぶ浦和レッズにとって、このセーラーズ戦は勝点3がマストである。最終的に勝点で並んだ場合、当該成績の結果で順位が決まるレギュレーションの中で大邱に対して1分け1敗と下回っているだけに浦和が首位通過を果たすためには、残り2戦で連勝し、大邱を勝点で上回ることしか道は残されていない。その意味でもここでの取りこぼしは厳禁である。
2試合連続で無得点に終わっている攻撃陣の再起が待たれることにもなる一戦。グループステージ初戦で4得点を奪って勝った相手を再び下し、大邱にプレッシャーをかけ続けたい。キャスパー・ユンカー、ダヴィド・モーベルグ、アレックス・シャルクの助っ人トリオに加え、江坂任や松尾佑介といった日本人アタッカーにも期待だ。
ACL 4月27日対戦カード
Gr. | 時間 | 試合 | 解説・実況 |
---|---|---|---|
I第5節 | 18:00 | 蔚山現代 vs 川崎フロンターレ | 解:中村憲剛 実:喜谷知純 |
F第5節 | 20:00 | 浦和レッズ vs ライオン・シティ・セーラーズ | 解:坪井慶介 実:野村明弘 |
G第5節 | 20:00 | メルボルン・シティ vs BGパトゥム・ユナイテッド | |
F第5節 | 23:00 | 大邱 vs 山東泰山足球倶楽部 | |
G第5節 | 23:00 | 全南ドラゴンズ vs ユナイテッド・シティ | |
I第5節 | 23:00 | 広州足球倶楽部 vs ジョホール・ダルル・タクジム |
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