大分が“お得意様”の川崎Fを食うか。大分トリニータ対川崎フロンターレの見どころ ｜ 日程・放送・配信予定 ｜ Jリーグ

大分トリニータ 対 川崎フロンターレの見どころ

東京五輪による中断期間を経て再開されるJ1リーグ、昭和電工ドーム大分では積極補強で残留争いからの脱出を目指す大分トリニータとここまで18勝4分と無敗でリーグ連覇に邁進する川崎フロンターレが顔を合わせる。

このインターバルに大分は大きな動きを見せた。13年半ぶりの古巣復帰となるMF梅崎司を筆頭にFW呉屋大翔、MF野嶽淳也、MF増山朝陽を獲得。各ポジションに新戦力を迎えた。

前半戦の戦いを振り返れば、ゴールの少なさに泣き、勝点を落としてきた試合が多かった。22試合を終え『14』の得点数はリーグワーストタイの数字。その現状を考えれば、1トップやシャドーの位置に新たなタレントを加えることに成功したことは後半戦の戦いに期待を抱かせる。この中断期間でチームのスタイルや既存戦力とどれだけ融合が進んだか注目だ。

その再開初戦では王者をホームに迎えることとなる。川崎Fとの前半戦の戦いでは0－2で敗れているが、その試合で披露した「4－4－2」の“奇襲”がハマった部分もあり、少なからず手応えを得ているはずである。この試合に向けては、基本スタイルである3バックか、またしても4バックで挑むのかは不透明であるが、策士・片野坂知宏監督が何らかの策を練っていることは間違ないだろう。

今季ここまで挙げた4勝は全部、昭和電工ドーム大分の試合である。さらに、この試合には7月10日の第22節・浦和レッズ戦からの今季初のホーム連勝が懸かる。これ以上、残留圏から離されないためにも勝点3が欲しい一戦だ。

対して、川崎Fにとってこの中断期間は良いリフレッシュになったのではないだろうか。2月末の開幕から連戦を戦い、6月下旬から7月上旬にかけてはウズベキスタンの地で行われたAFCチャンピオンズリーグに参戦してきた。さらに、帰国後にはリーグ戦と天皇杯の公式戦2試合を消化。前代未聞の過密日程を戦い抜いてからの約3週間のブレイクで休めたことは心身ともに大きい。休息十分の王者は強そうで仕方ない。

ただ、この試合に向けては不安材料もある。東京五輪前に海外挑戦を表明したMF田中碧に加え、その田中と一緒に東京五輪を戦ったMF三笘薫とMF旗手怜央の出場可否は不明だ。圧倒的な強さで駆け抜けた前半戦のメンバーからは多少の入れ替わりが予想される。

遡ること約8か月、川崎Fが最後に公式戦で負けたのは、昨季のアウェイ・大分戦であった。連覇を目指すチームとして2年連続で同じスタジアムで敗れることは許されない。J1昇格後、2勝2分4敗と負け越している“鬼門”を乗り越え、リーグ制覇に向け再スタートを切りたい。