試合概要
ヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得のためにも優勝したいアーセナルと、前年度王者マンチェスター・シティによる準決勝。“ビッグ6”同士の直接対決、そしてミケル・アルテタ監督とジョゼップ・グアルディオラ監督の師弟対決にも注目の大一番だ。
アーセナル(9位 | 勝ち点53 | 13勝14分け9敗 | 53得点45失点)
プレミアリーグ第35節のトッテナムとのダービーで逆転負け(1-2)を喫したものの、続く第36節王者リヴァプール戦は粘り強く勝ち切った(2-1)アーセナル。今月4日から続いた上位チームとの連戦を2勝1分け1敗で終え、アルテタ監督や選手たちも手ごたえを感じていることだろう。
しかし、リーグ戦でのEL出場権獲得は依然として難しい状況。コロナ禍で財政難に陥る中、来季の欧州カップ戦出場権はクラブにとって大きな意味を持つ。そのため、FAカップは是が非でも取りたいところだ。
アルテタ監督とグアルディオラ監督の対戦が初めて実現したのは、中断明けの初戦となった第28節。アーセナルは敵地で0-3と完敗したが、前半アディショナルタイムの最初の失点までは互角ともいえる戦いを見せていた。ダビド・ルイスのミスが絡んで守備が崩壊する形となってしまっていたが、それでもリヴァプール戦で証明したように、直近数試合は押されながらも粘り強く戦うことができている。この一戦でも王者マン・Cにチャンスを作られることになるだろうが、堅い守備と少ないチャンスを活かして勝機をつかみたい。また、アルテタ監督はリヴァプール戦で選手のローテーションを行っており、FAカップを重要視していることは確実。数人の主力選手は万全のコンディションで臨むことができそうだ。
注目選手:ピエール=エメリク・オーバメヤン
リヴァプール戦では、出場停止以外で初めて先発を外れたオーバメヤン。中断明けは出ずっぱりだったが、過密日程を考慮し休養が与えられた。準決勝では頭も体もフレッシュな状態で戦えるはずだ。マン・Cは前節ボーンマス戦(2-1)でDFラインの背後を突かれて何度か苦しんでいるだけに、スピードとポジショニングに長ける主将の活躍は欠かせないだろう。
予想スタメン(3-4-2-1)
GK:マルティネス
DF:ムスタフィ、D・ルイス、コラシナツ
MF:ベジェリン、セバージョス、ジャカ、ティアニー
FW:ペペ、ラカゼット、オーバメヤン
マンチェスター・シティ(2位 | 勝ち点75 | 24勝3分け9敗 | 93得点35失点)
今季はリヴァプールの独走を許し、プレミアリーグ三連覇を逃したマン・C。しかし、グアルディオラ監督や選手たちはすぐさま“カップ・トレブル”を目標とすると公言しており、FAカップに懸ける思いも強いはずだ。
その証拠に、前節ボーンマス戦ではケヴィン・デ・ブライネを温存し、ラヒーム・スターリングはベンチスタートとするなど、休養を与えている。しかし、この試合ではロングパスの処理やサイドバックが駆け上がったスペースを使われるなど、これまでも見せてきた課題が散見された。多くの解説者に指摘される通り、アイメリク・ラポルトが不在時には守備の不安を露呈している。
それでも、アーセナル戦ではラポルトも出場すると見られており、現状のベストメンバーで臨むことが予想される。攻撃面では、スピードやデュエルの弱さを見せるアーセナル守備陣を相手に、的確にボールを運びながら一対一の状況を作ることがポイントに。逆に守備面では、通年の課題であるカウンター対応をどれだけ整備できるかがカギとなりそうだ。
注目選手:ラヒーム・スターリング
ここ数シーズンで新たなレベルに到達し、元イングランド代表DFジョレオン・レスコット氏は「リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドに次ぐ存在」と絶賛している。ゴール前での決定力が飛躍的に向上し、誰もが恐れるアタッカーとなった。持ち前のスピードとデュエルの強さ、巧みなポジショニングで脆さを見せるアーセナル守備陣を攻略したい。
予想スタメン(4-3-3)
GK:エデルソン
DF:ウォーカー、フェルナンジーニョ、ラポルト、メンディ
MF:デ・ブライネ、ロドリ、ギュンドアン
FW:マフレズ、ジェズス、スターリング
放送・配信予定
- 配信:DAZN
- キックオフ:2020年7月19日(日)日本時間3:45
- 解説:戸田和幸 実況:下田恒幸
- 会場:ウェンブリー・スタジアム
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