「バティストゥータに近い活躍」を見せたドゥシャン・ヴラホヴィッチとは何者か？｜ FOOTBALL FREAKS #84 ｜ セリエA

ガブリエル・バティストゥータ。オールドファンには改めて説明するまでもないだろう。アルゼンチンが生んだ稀代のストライカーであり、1991－92シーズンから当時世界最高峰のセリエAで計9度の二桁ゴールを挙げたレジェンド中のレジェンドだ。

長らくフィオレンティーナで活躍し、2000－01シーズンに加入1年目のローマで20ゴールと爆発。名将ファビオ・カペッロ率いるチームの絶対的な得点源として君臨し、フランチェスコ・トッティやカフー、エメルソンら往年の名手とともにスクデット獲得の立役者となった。

トレードマークだったブロンドのロングヘア。そして右足のパワフルショットによる"バティゴール"は引退から15年以上経った今も、サッカーファンの脳裏に強く焼き付いているはずだ。

そのレジェンドと比較したくなる新星が現れたという。フィオレンティーナのドゥシャン・ヴラホヴィッチだ。長年にわたってセリエA中継の実況を務める北川義隆氏は、DAZNで配信中の『FOOTBALL FREAKS』でこう熱弁した。

「前半戦はぜんぜん良くなかったんです。それが後半戦に14ゴール。ハットトリック1回、ドッピエッタ（1試合2得点）3回、もう無双状態ですよ。バティストゥータの勢い。98－99シーズン（元ブラジル代表の）エジムンドとコンビを組んでいた時のバティストゥータに近い活躍でした。それこそ銅像が立つくらいの勢い」

まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せ、今季21ゴールを叩き出したストライカーはどんな特徴を持っているのか。以前『DAZN News』のインタビューに応じてくれた元イタリア代表ジュゼッペ・ベルゴミ氏の言葉を引用しよう。

「強靱なフィジカルやテクニックを生かし、ゴールを量産できるタイプのアタッカー。空中戦に強く、闘争心も素晴らしい。そして何より強烈な左足を持っている」

利き足こそ異なるが、やはりバティストゥータを想起させる長所ばかり。2000年生まれの21歳と若いヴラホヴィッチが今後どう成長していくか。ファンのみならず、往年の名ディフェンダーも注目している。